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スコットランドのツイードについて

 スコットランドで本物のツイードの基本的な条件は、紡毛単糸であることと、ハタスリーという足踏み式の織機を含む、電気などの動力で動かされてはいない織機で織られていることだそうです。

 使われる糸は荒く重みがありシャリとしていて、2色以上の原毛を混ぜて紡がれています。本物のハリスツイードはハリス島で手織りにされたものだけです。

 ご存知のように17世紀半ばに起こった産業革命ですべて手作業によって行われていたことが動力化され量産されるようになりました。1764年水車動力で綿糸の紡績が始まり、1769年から羊毛の紡績が始まりました。1779年には、スピナッツ54号にあったミュールという紡績機が発明されています。

 ハリス島では現在でも、熟練した職人によって色や風合いが吟味された糸が作られ、デザインされ縦糸をバックビームに巻いた状態で織手に渡され、織りあがった布は工場で仕上げされます。そして織りあがった布は厳しくチェックされて認められ、ハリスツイードになります。

情報提供:David Gurney

 スコットランドで手紡ぎの服地がなくなってしまったのは、それでは生活が成り立たない現実があり、実際この10年ほど、紡績糸を使った手織りをはじめその他の手工芸品も売れなくなったために、私の先生も手織りを止めました。

 また、多くの織物工場が閉鎖されたそうです。はじめから服地の生産は生活のために行われており、伝統を受け継ぎたくとも、それでは生活が成り立たないスコットランドの生活の厳しさがあるように感じます。