服地の仕上げ

春のような天気になりました
寒い間縮こまっていた身体が、伸びた~いとうずいてきますね

今日は講習の予約がなく、車でお出かけしてきました
服地の仕上げを工場に出してしてもらっていますが
工場長さんに直接聞いてみたいことがあり、織り上がった服地を送らずに置いてありました
それを持って行った先は、八王子織物工業組合

初めてスコットランド製の毛糸で織った服地の仕上げをお願いした時は
スコットランドの工場で教えてもらったことや、自分で服地の仕上げをした時の事を
詳しくお話して、引き受けてもらいました

糸の販売を始めたこともお話してあったので
『タリフさんの糸を使って織った様な服地の依頼が増えてますよ』といわれました
うれしいですねぇ

仕上げの依頼をする時の注意を受けました
タリフで販売しているスコットランド製の糸は、日本製に比べ油が沢山ついています
日本製なら特別油を落とす洗いは必要なく、縮絨工程から始めるそうですが
スコットランド製の糸で織ったものは、油を落とすための洗いが必要です
工場のほうでも気をつけてはいるけれど、気がつかずに油が残ってしまうことが有るそうです
一度縮絨にかけてからもう一度洗って油を落とさなければならないということは
縮絨し過ぎてしまうことになります
なので、スコットランド製の糸を使って織ったものであることと
布の使用目的を明記して仕上げの依頼をしてください

仕上げをしてもらえるサイズですが、この工場は割りに細かい作業に慣れているということで
幅は30cm以上、長さ2m以上とのこと
少量の仕上げのために大きな機械を40分もかけて暖めることはできない
他のものが溜まってきてから作業をすることもあるので
時間に余裕がほしいということでした
もちろん個人でも受けてくれますが、なるべく沢山まとまるといいですね

ビニールの袋に入れて保管していたら油のにおいが出てきたという苦情があったそうですが
それは、糸についていた油が落ちきっていなかったか、又ウール特有のにおいだったか・・・
一度洗って油のにおいが取れていないようなら、ドライクリーニングに出してください
油と油でよく落ちるようです

今日聞きたかったことは、スコットランドの工場で同じ糸で織った服地の仕上げとどう違うかですが
やはりプレスでした
服地の仕上げで家庭で出来ないのは高温のプレスですが
大きな機械で圧力をかけてプレスをすると表面が滑らかな仕上がりになりますね
そのためのいくつかの機械がありました

広い工場にあるいくつもの大型機械、動いているのはわずかでした
仕事も減ってきているそうで、何とかこの工場にもがんばってほしいと思います
それにしても、素人相手の面倒な作業をしてくださるので感謝です

社会情勢が私の周りでも・・・
私が学生のころからずっと愛用してきた御茶ノ水の黒岩スリッパが昨年秋に弊店したそうです
ちょっと値段が高いのですがフェルト底と大きなサイズがあるのでとっても良かったのに・・・

そして父が車に乗り始めてからずっと行っていたガソリンスタンド
そこも、2月末で廃業だそうです
溜まったポイントで最後のワックス洗車をして来ました

なんだかあるのが当たり前になっているお店がなくなるのは、さみしい
それと一緒に長く培ってきた技術が消えていくことも多く、残念です

かれこれ1年、心の隅っこに何か重たいものがずっとあります
その正体が見えず、でも無くならず、様々な折に人に話しても見えてこない
それがちょっとしたことで判りました
何が原因でそんなに重かったのか・・・
多分重さは変わらないでしょう
でも姿が見えるようになったので、少し楽になりました

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