定番双糸
スコットランドから直輸入した工業用紡毛糸です。扱いやすく、初めての手織りにお勧めの毛糸です。編みフェルトにも適しています。
手織工房タリフの糸は、工業用紡績糸で糸に油が付いています。乾燥で重さが変わり、紙の上に置きっぱなしにすると油染みが出来るほどです。この油が毛羽立ちを抑え糸を保護し、作業中のダメージを軽減してくれます。
ここで紹介する「洗い」とは、この油や汚れを落とし毛糸を膨らませ適度に毛を絡ませることを言います。
油を落とすだけでも風合いがガラッと変わります。その変化がこの糸の魅力であり楽しみでもあります。 また、油を落とすことが目的なのでセーターなどを洗濯するウール用洗剤(おしゃれ着洗い用洗剤)ではこの油は落ちません。毎日のお洗濯に使う洗剤が適しています。
マフラーがゆったり入るくらいの容器に、50〜60℃くらいのお湯を3〜4ℓ入れます。お湯が少ないと洗っているうちにフェルト化してしまいます。
洗剤は油を落とすために弱アルカリ性のものを使います。通常の洗濯用の洗剤でOK。洗剤の量は洗うもの、マフラーの重さ100gに対して、液体洗剤大さじ1杯くらい。通常の洗濯よりかなり多めです。マフラー1本だと大さじ1.5杯くらい。
洗剤を入れたお湯にマフラーを浸します。あっという間に固そうに見えた毛糸がふっくらします。このときお湯がかなり熱いので、マフラーの両端を持って上下に動かすこと数回、位置を変えながらカップの中でティーバッグを上下させるように……。その後は、毛が広がって油が落ちるように10〜20分そのまま浸けておきます。
お湯が冷めきらないうちに房だけフェルト化させます。両端の房をまとめて持ち、結び目の少し上あたり(結び目を切り落とすところ)をフェルト化させるために洗剤の原液を少し、または固形石鹸をこすりつけて、ここだけ部分的にもみ洗いします。
全体も少しフェルト化させたいときは、ここで全体に少しもみ洗い。でも乱暴にするとマフラーの中央のフェルト化が先に進むために、干したら両端がヒラヒラ伸びているなんてことになりかねません。
20分くらいして、一部を手で絞り油の臭いがしなければ、ゆすぎます。油がスッキリ落ちていない場合は、洗剤を加えてさらに少し置きます。
お湯を捨てずに、そこに少しずつ水を加えて温度を下げ、急な温度差を避けます。そのあと、水で2〜3回ゆすいで最初の洗剤を落とします。
これは、おしゃれ着用洗剤が風合いを柔らかく仕上げるように洗剤が作られているためで、バッグ用の布などは必要ありません。羊毛は酸性で柔らかさが保たれる性質を持っているので、おしゃれ着用洗剤で洗う代わりに最後のゆすぎに少量の食酢を加えるのも良いでしょう。
洗濯機で軽く脱水(30秒〜1分くらい)して陰干ししてください。そのあとの洗濯はぬるめのお湯を使い、揉まないように気を付ければ同じ風合いが保たれるでしょう。
房を切りそろえて、軽くスチームアイロンをかけて出来上がりです。
定番双糸やSuperSoft単糸、そしてCheviotは適切に織り上げれば服に仕立てることができます。服地用に織った布はマフラーなどに比べ幅が広かったり長さが長かったり、洗いの工程も大変です。
なにより、全体を均一にプレスするのはとても大変。ウールは一度高温で処理をすると、それ以上の温度をかけないと変化しにくいそうですので高温でのプレス加工はお勧めです。手織工房タリフで大物の仕上げを依頼している仕上げ専門の工場をご紹介します。詳細はお問い合わせください。
スコットランドから直輸入した工業用紡毛糸です。扱いやすく、初めての手織りにお勧めの毛糸です。編みフェルトにも適しています。
定番双糸と同じ毛質で半分の太さの糸です。色数も多いので薄手のマフラーやストールにお勧めです。
固めの毛質でツイードタイプのスーツや紳士ジャケットに良い風合いです。服地のほか、帽子やバッグ生地にもお勧めです。
定番双糸とSuperSoft単糸を使ったチェックマフラーキットです。デザインのテキストとデザインに合わせた糸がセットになっています。
Cheviot 7.4番手を使用した紳士ジャケット用服地の実例と服地の仕上げについて紹介します。