想いはスコットランド

明日から再開する教室を前に、重い腰を上げて息子と2人で片付けに奮闘しました
もっと早くすれば良いのに、尻尾に火がつかないと動き出せない性格ですね

教室で使う織り機や、筬などを置いている道具置き場の糸を一部2階の部屋に移動して
皆さんが使うコート掛けなどが使いやすいようにしたい考えていました
それには物置状態の2階の部屋の片付けが必要!
まだまだ両親が残した物が沢山残っています
昨年は1階を片付けるのが精一杯で、手をつけていない物入れもあり
手前から出していくと、、、、
父の昔の年賀状が段ボール箱2つ、写真用の額が入っていた空き箱も沢山
大きなサイズの写真をプリントした時のボール紙の芯や袋、、、
要らない物が沢山出てきました

手織り復帰1作目に、細い梳毛糸のチェックを始めました
3年前のスコットランドツアーの時に買ってきたタータン用梳毛糸の残糸です
いつも織っているのは紡毛糸なので、いつか梳毛の布を織ってみたいと思っていました
16/cm   65cm幅の織り機に1000本越え
この糸を触りながら、スコットランドを思い出していましたが
父の写真の中から2005年に一緒にスコットランドへ行ったときの写真を見つけて
こんな写真を撮ってみました


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「服地」手織りと機械織りの違い 2

社会全体が少しずつ活動を広げていますね。
タリフでも、裁縫室を片付けて、手織り教室へ戻す準備をしています。

この思いがけないお休みに、久しぶりに自分で織った布を縫うことを楽しみました。
その感触から離れてしまう前に、もう少し機械織りの布との違いを考えてみたいと思います。

布の風合いは、大きく分けて3つの要素の組み合わせで決まると思います。
1.  基本となる糸      素材の持つ性質と糸の形状
    張りがある羊毛は、腰がある糸になりますが、ラムウールのように柔らかい羊毛は細くて柔らかくしなやかな糸になります。紡毛糸や梳毛糸また繊維の持つ性質、その糸の持つ性質を織りなどの加工で大きく変えることはできません。

2.  織る時の密度(英語で言うsett) 
毛質が硬めの糸でも密度(経糸の密度と緯糸の打ち込み)を下げて織ると、柔らかな布になり、密度を上げるとしっかり腰がある布になります。 しかしながら、私がツイードの手織りを習った1980年代、工場では生産コストを抑え、量産のため、密度を下げた布が多く織られていました。その時代に、衣服の丈夫さより軽くする方向へ変化していたのも影響しているかもしれません。私の織りの先生Davidが「折角の良い糸なのに隙間だらけの布が多い」と話していたのを思い出します。

3.  布の仕上げ加工
織った布は洗いとプレスで表情を変えます。粗く織られた布でも、仕上げの仕方で当面パリっとさせることができますが、元々布が持っている腰では無いので、やがて形崩れしてきたりします。その点、しっかりした密度で織ってあれば、長く着ていても変わりません。

そんなあれこれを考え合わせて、適度な密度で織られ良い仕上げをされている服地が良いということに行き着きます。前にも書きましたが、タリフで販売している“チェビオット”の糸は、ツイード用に作られた糸で、密度10/cmが手織りで打ち込める良い風合いです。私が織ったこの布を本場のプロが「良い布だ」と褒めてくれました。 この頃生地屋さんで、以前のような良い服地を見ることがほとんどなくなりました。布に腰が無いので、全面接着芯を貼って仕立てることが多いのでしょうか???

これらのことは、私が本格的な勉強をした訳ではなく、長年あちこちで聞いて、見て、触って確かめた事ばかりで、専門家の意見は多少違うかもしれませんね。

今回私がベストを縫ったのは、ラムウール双糸、又はそれに近い糸で織った布で、服地用に仕上げていない物もあったので、少し解れ易くていじり過ぎない注意が必要でした。それでも、縫う時の若干のズレや伸びも全てきれいに飲み込んで整うのは、手織りの布ならではだと思います。

マフラーはもう沢山織ったからもういい‼︎ という方、少し織る量を増やしてボレロ風のベストでも縫ってみませんか?  
ラムウール双糸  密度6/cm   柄合わせ無し 仕上げ後の幅40cm  長さ2.5m あれば出来ます
詳細はメールや電話でお問い合わせ下さい

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6月から教室を再開します

全国的に緊急事態宣言が解消されたのを受けて
手織り教室を6月から再開することにしました

人数を少なくして、マスク着用や食事のときに距離を取る工夫など
感染に気をつけて、手織りを楽しみたいと思います

室内の換気のために、玄関にロールの網戸の設置しました

夏はこの家の中で玄関が一番涼しく、ここを開けると風がよく通ります
以前の工房の入り口に使っていた物のサイズを調整しました
それに先立ち、ドアクローザーも交換
こんな時にとても頼もしい息子です

今週後半に全体の大掃除をして、皆様をお待ちいたします

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手仕事の続き

ベストに付けるボタンを探していて
すぐに縫えるようにしてあったエプロンを発見!
確かこの羊柄を手に入れたのは10年以上前
一緒にミシンをかけるためのピン打ちまでしてある巾着袋を見つけて
すっかりハマってしまいました

巾着袋は布が2枚重ねになっていて、縫い代も袋縫いでしっかりしています
ピンを打つだけで縫うのですが、「細かいところは見ないで〜」という出来栄え
何かを作った後の残り布なので、取れるサイズが色々で
大きさも色々出来ました

その巾着袋に通す紐を沢山ある刺繍糸を使おう、、、と
今度は刺繍糸の整理にハマってしまいました

この引き出しは私の祖母が使っていた物です
祖父が亡くなり60才で上京、刺繍を習い始めました
祖母が亡くなった後、母の手仕事置き場に仲間入り
子供たちがいっ時流行ったプロミスリングを作るためにもらったり
母が時々使ったり、欲しい人が勝手にもらうばかり、、、
色分けも、引き出しの中も混ざっていました





それを全部出してきて整理しました
以前、前の工房の大家さんにもらった刺繍糸も加えて
色数は、ちょっとしたお店が出来るほど沢山になりました
左は混ざっていた短い糸と、糸に混ざって残っていた刺繍糸についている帯
刺繍糸ではダーニングはしないのかしら?

祖母が丁寧に仕分けしてあった様子が見れて懐かしい〜
母方の祖母も細かい編み物や刺繍糸が上手でしたから
私や娘の手仕事好きは両方の祖母と母からもらったようです

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「服地 」手織りと機械織りの違い

先日のベストの仕立ての記事の最後に
既製の布は縫い易いと書きました
それは、私の手織りの布が縫い難いということではありません

では、何が違うのでしょう?
わざわざ機械で織る糸を手織りにする意味は何でしょう?

機械で織るメリットは何と言っても、織るスピードと、均一な布ということでしょう
1700年後半に飛躍的に発達した工業化(産業革命)で生産効率は上がりました
そして紡績と機械織りはより生産性の高い機械が発明されきました
1900年代に活躍した、1分間に100段織っていた織機 
それが400段織れるスピードの織機ができれば同じ長さの布が短い時間で降り上がります

でも、1分間に400段ということはそれだけの回数経糸が上下に開く、、、
絡まないようにするには、経糸のテンションを上げないと対応できません
そのため、経糸は撚りと張りが強く、横糸が緩やかになり
布になった時の経糸と緯糸の状態が異なります 

その分、手織りはゆっくりですから経糸をそこまで引っ張る必要もありませんし
緯糸もゆったりと織り込まれていきますから、言わば「両曲がり」
マットのように経糸が見えない様に緯糸を入れて行くのが「  緯 曲がり」
リップス織りの様に経糸しか見えないのは「経 曲がり」
両曲がりの服地は身体に馴染む洋服に最適だと思います

タリフで販売している糸の中で「チェビオット」というのが
機械で織るためのツイードの糸です
腰がある羊毛を使い、撚りがしっかりかかっているので
切れ難く扱い易く、しっかり洗いとプレスの仕上げでとても良い布になります
仕上げに関しては、工業用の糸ということで、専門の工場にお願いしすると
手作り感が残る服地では無く、テーラーに並べても引けを取らない布になります
それでも、機械で織った服地と手織りの服地の違いが解る人は多くはないようです
神戸のテーラーが、それを知って手縫いで仕立てて下さいました
「手縫いは違う!」と何度も聞いていましたが見せて頂いて、初めて違いを知りました
手織りの服地のミシン仕立てでも充分素晴らしいのですが
その柔らかな仕上がりが、もっと素晴らしい!

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テディベアを作って知ったこと

今日、テディベアに目と鼻を付けて出来上がりました
耳が少し大きいですね

私の最初の体験は、スコットランドでのリンダさんの講習
そして、リンダさんが教えてくれたのを思い出しながら、
今回通販で買った型紙に付いていた作り方と照らし合わせて
タータンの生地で作ったのが2体目
(一度は綿を詰めましたが、気に入らずジョイントを使うために解体しました)
この無地のウールで作ったのが3体目です

プロに教えてもらったら当たり前の事を自己流解釈したために
学んだ事がいくつかありました
誰かの参考になるかもしれないので、書いてみましょう

*接着芯
タータンの布に貼ったは、手元に半端な物が有ったので、織った布の薄手の接着芯でした
後で注意事項としてリンダさんが教えてくれたのは
「ファーではなくタータンの布で作るなら不織布タイプを使う」ということ
ファーは伸びないけど、布は綿を詰めると伸びるので不織布がいいのですね

*接ぎ合わせる前の下準備
タータンの布は解れ易いので、接着芯を貼ってから周りにミシンをかけておく
特に綿を入れるために開ける部分はたくさん触るので必須です
ファーで作るためのテキストには、縫い代5mmと書いてありましたが
布の場合は1cmくらいにしておいて、縫ってから切り落とした方が良いようです
スコットランドでは手縫いでしたが、今回はミシンで縫いました

*ジョイント
スコットランドでの講習では、ボルトとナットでしたから
型紙と一緒に1セット買ってみました
予想外に値段が高いので、ホームセンター大好きな息子に相談、
サイズが合うものを買うと安くなる、、、ということで
経が大きなワッシャーとボルト、ナットを買って、使ってみました
セットになっていた円形の板状の留め具は、サイズが大きくて、、、
少し小さめの方が、腕や脚に入れ易いと、思いました
(ちなみにネジを締めるのは息子の手を借りました)

その結果分かったこと!
この大きなサイズがジョイント部分がピッタリ付くために重要だったのです
写真の下はピッタリなのに、今回私が作ったのは
手足が何となくぶら下がっているみたいな格好です
首も結構長かったためにきれいにできなかったので
マフラーでカモフラージュです

知っている方には、こんなことか、、、と思われるかもしれませんね
でも、自分でやってみて学んだことはとっても意味があります
織りでも、他のことでも同じです

次は、手織りの布と既製の布の違いを書いてみたいと思います





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もう一つの縫い物

ベストを縫っている間で、違うことに挑戦しました

2017年6月にスコットランド ツアーの時に講習してもらった
タータンのテディベアです

ツアー最終日に記念撮影した参加者全員の作品
左から4番目が私のテディベア、紡いだ糸で編んだマフラーをしています

ネットで型紙を買って、作ってみましたが、雰囲気が違いました
やっぱりトラディショナルな形で作りたいので
スコットランドでお世話になったリンダさんにお願いして型紙を送ってもらいました

まず手持ちの布で試しました

目と鼻が付いていませんが、無地のテディベアが出来上がりました
ちょっと手直しをしたい部分がありますが、一歩先に進みました
他にやりかけの物もあるので、一息入れてから
タータンの布で挑戦したいと思います


また、スコットランドツアーでテディベア講習を企画したいと思いますが
いつになることでしょう。。。
現在イギリスでは入国した人に2週間の自宅や宿泊施設で隔離を義務付けています

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手織りの布のベスト ラインアップ

この2週間、毎日裁縫に明け暮れ
手元にあった織った布でベストを縫いました

見本にしたのは
1、STさんが貸してくれた裂織りの布で縫ったベスト(上、左)
試着したMMさんの希望で、預かっていた布で作ってみました(下、左)
着てみてから前の打ち合わせを確かめてボタンを付けます

2、母が縫ってくれたボレロ風のベスト(上、右)
母はギリギリしか無い手紡ぎ糸で織った布を工夫してくれました
これは身返し無しで裏地と合わせて縫ってからひっくり返します
布も少なく(ということは織る分量が少なくて大丈夫)、手間が少ない!
ボレロ風なので、大体のサイズでOK  (下、2番目、3番目)
一番右は綾織り組織サンプルの試し織り(幅広タイプ)で遊んでみました

3、 英国の友人の形見としていただいたベスト (上、左)
自分で織った布をプロに仕立ててもらったようです
ずっと前に手元にあった半端なタータンで途中まで作ってあった物が出てきました
あと、星どめとボタンホールで、出来上がり (下、左)
右の2点は、以前テーラー注文して作ったプロ仕様のベスト
上の物は私が着ています


最後に、Mが用意していた型紙でサイズ確認のために
彼女手持ちの既製の無地の薄手のウールで1枚縫いました
無地は柄合わせが無いし、既製の布は扱い易い!
でも私の腕では写真映えしないので、出しません〜
これを参考にもう一枚縫おうかな???

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お家仕事の作品紹介

前にも、お家で織っている生徒さんの作品を紹介しました
次の作品の写真が届きました

左はMMさん    織りあがったばかりの写真です
久しぶりにチェックを丁寧に織るのが楽しかったと添えられていました
2枚綜絖の平織りが4枚綜絖の綾織りになると
それまで気にする必要が無かった織りから、
最低限の決まりを守らないときれいに織れません
その規則性を確かめながら織るのを
難しいと思うか、楽しいと思うのか…
人によって違うでしょう〜
右は、TWさんのコリンウッドのラグ織りをバックに仕立てた作品
厚地で縫うのが大変だったそうです
TWさんは教室に通われている時にも、いくつかこの技法でマットを織られました
時間と根気が要る織りですね
私のいつか織りたい物のリストに入っています!

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絹のシボがステキ‼︎

先日から家で織っている様子を知らせてくださっているTWさんから
出来上がったと写真が届きました
絹とウールの市松模様、
織ってから洗うとウールが縮み縮まない絹糸部分がシボになります

織り上がりで200cm×37cm
縮絨後156cm×27cmとかなり縮みましたがシボはよく出た感じです

この作品は太めのタッサシルクを使っています
絹糸に慣れない(私みたいにウールしか知らない!)方には扱い易いです
でも絹糸に慣れている方は、もっと細い絹糸でお試しください
もっと繊細なシボがでます〜
コツなど興味がある方は、別途メールでお問い合わせ下さい〜
(フルネームが無い方には対応しかねますのでご配慮下さい)


コロナ感染状況が少し良くなってきているようですが
まだ先が見えてきませんね
不安要素がいっぱいあって、気が付かない内に気落ちしてしまいます
いつもと違うことをしてみるとか
誰かに電話して愚痴ってみるとか
我慢しないで、弱音を出して下さいね

私の裁縫がまだ続いています!






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