手織りの服地 ①

ウールマーケットで、手紡ぎを極めている方々の話をたくさん耳にして
自分の立ち位置がよりはっきり見えたようです。
私の本業はウール紡績糸で手織りにする服地。
羊毛の手紡ぎと編み物は大好きな趣味❣️

糸のことも手織りのことも余り知らない頃
美大で手織りを学んだ従姉妹の織り機を借りて織った服地は
とても満足できる物ではありませんでした。
慣れないので、本数が多く長い経糸を機にかけるのもとても大変だった。
こんなに大変な思いをして、切ったらバラバラになるような布しか織れないのか???
自分の中に疑問が残りました。

その後、語学留学先の英国で夏休みに参加した講習会に参加
洗うと縮絨する糸との出会いが、今の私の原点です。
この糸で織ったら良い服地になる‼️と知りました。
でも、かれこれ50年前のこと、糸の何が違うのかわからない。
教えてもらえる人もいない。

英語の本を一生懸命訳してみたり、手に入れられる糸で試してみたり、試行錯誤の繰り返しでした。
英語のwoollen spun は紡毛糸、でも紡毛糸って何?
worsted は辞書で調べてもウーステッドとしか出てこない。
これが梳毛糸だとわかったのは、ニュージーランドからの先生の紡ぎのレクチャーに行って通訳を聞いたから。

言葉では、長い羊毛が平行に並んで撚りをかけたのが梳毛糸、
短くて縮れた羊毛を混ぜこぜで撚りをかけたのが紡毛糸、と書いてあっても
実際それがどう違うかも、解らない。
その当時の日本で一般的に手に入る紡毛糸は
梳毛糸を作るために取り除いた短い毛の撚りが強い糸しかありませんでした。

手織りのウールの服地はホームスパンがありました。
清野工房で習った方に教えてもらって、ストールを織ってみましたが
良い服地が織れる糸を紡げるようになるまで10年かかる???

でも私は、糸を作るより織りたい‼️
目的に合った糸を使えば、良い服地が織れるのです‼️

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