私たちは、在宅介護をするための好条件がいくつもありました
両親とは全ての生活が2世帯で分かれて、でも家の中の戸でつながっていました
これはヘルパーさんが働きやすい環境でもありました
介護者以外の世話はできないいので
洗濯や台所の片づけなど生活支援に他の人の世話が混じりませんでした
私が仕事をしているため、ヘルパーさんの支援が必要に応じて制限が少なく
また、私自身家を離れる時間があり
家族以外の人に会うことや、介護を考えていない時間が良い距離を保ってくれました
それでいて、会社勤務ではないので、ある程度時間の自由が利きますし
仕事場が歩いて10分だったので、ちょっと帰宅することもできました
始めは1人で病院の外来に行けた母が、家の中で転倒して在宅診療に切り替えました
その時に病院と家族の話合いがあり、在宅の看取りに向けて
家族の意思の確認も含めたっぷり時間をかけてくださいました
この時、すでに家族として心の準備はできていたように思いましたが
「介護は離れている息子娘も含め全員で担うべきで、実際の介護ができなければ、
している人に対価を支払うというのが介護の基本ですよ」と言われました
私は、近くにいて兄妹より多く両親に助けてもらったから
多くを担うのは当然かと思っていたのですが、兄妹間ではそれは関係がないことだと・・・
対価を払ってもらうことはありませんでしたが、考え方の大きな指針になりました
そこで介護経験者が考える一番大事なポイント
「実際に介護を担えない家族は、口をだすな!」
離れてみていて、「こうしたらもっと良い」「ちゃんと面倒を見ていない」「親が可哀想」と思っても
精一杯してくれていると信じて、労をねぎらってください
もうこれ以上できないと感じながらも、目の前のこと精一杯していて
それを兄妹に伝えても、解ってもらうまで随分長くかかりました
口をだされて(本人は口を出したとは思っていない)それなら、
「私は介護から降りる!」と思ったこともありました
「仕事を止めて一緒に住んで、介護手続きから、
食べられるものを作り、オムツ交換・・・全部やれ!」と
言いようない失速でした
だから「手を出せない人は口も出さない」が大事です
精一杯してくれている人がほっとすることを、してあげてください
今日はここまで
父へのスコットランド土産のマグカップが戻ってきました