在宅介護を始める前のことがありました
母の葬儀に集まってくれた親族の中にも
そろそろ介護が必要になりそうな叔母夫婦もいます
この先どうするつもりか聞いてみると、
「できなくなったら考える」という返事です
でも、この時点で、多分自分では考えられない状態になっているでしょう
自分で地域包括支援センターへも行かれない
沢山ある書類を読んでも、理解できない
介護保険を使えるようになるまで、時間がかかるし
いくつもの契約書に住所氏名を記入捺印して・・・と
一番難しいのが、自分たちの暮らしに他人が入ってくることへの抵抗感でしょうか
家族以外の手助け無しに介護はしてもらえませんから
そのために準備をしておくのも大事です
我が家は父にその傾向が強く、少しずつ慣れてもらう必要を感じていました
そこで、介護保険を使える状況になる前、社協の有料家事援助をお願いしました
1週間に1回、1~2時間、暮らしているスペースの外にある
お風呂、トイレ、玄関回りのお掃除をお願いしました
始めは少々難色を示すも、母が大変だから・・・と説得しました
介護の責任を負う子供たちも、事前に相談しておくことが大事ですね
自分たちがどのくらい関われるのか、どうしてあげたいのか・・・
経済、時間、体力、親との関係 などなど
子供たち主導で介護を準備することも大事だと思います
在宅介護をするつもりなら、在宅医療をしている先生を見つけて
介護が必要になる前から、診てもらって信頼関係を作っておくのも大事です
介護のキーパーソンになるのが、ケアマネージャーですから
相性が合う人を見つけるのも大事、でも難しい!
周りの人に聞いて良い人を見つけても、そういう方は大抵担当する人数に空きがありません
「嫌なら変えられる」と言われますが、その度に新しい契約書を交わします
我が家は諸事情で3回事業所を変えましたが、最後は面倒になりました
介護が始まってしばらくして母が「介護される方に教育が必要だ」と言いました
「他の人の手を借りなければ命を終えることが出来ない」
「全て自分が望むことは叶わない」と思った方が良いほど我慢を強いられることも・・・
まだできると思ってトイレにいって衣服まで汚してしまって
結果手伝ってもらうよりもっと大変な思いをさせてしまったり
来て欲しいのに、自分でブザーが押せなくなれば、来てくれるのを待つしかないし
欲しいものが食べれなかったり、食べたくないものを口に入れられたり
大変な思いを強いられるのです
「その覚悟をしておきなさい」という母のメッセージです
一つ一つその葛藤を超えて「ありがとう」という気持ちを伝えてくれた母だから
私の在宅介護をやり遂げられたと思います