話が終わる前に、他の話題が増えてきているので
今度こそ、介護の記憶が薄れて尻切れトンボにならないようにしなくては・・・
両親を含め家族が決めていたのは、延命のための医療は望まないということでした
在宅診療に切り替えた時にもお医者さんと何度も確しかめられました
先生のアドバイスで、辛い状況が出たらそれを取り除くための医療は受け入れるという
はっきりした方針が、世話をする者にとっては迷わない支えになりました
医療関係者の家族だから、かなりクールに割り切れたのかもしれません
医者だった父は自分で薬を使っていましたが、それでも兄のアドバイスで
老人性糖尿のための血糖値を下げる薬はしばらく前から止めていました
食事の量が減ってきているのに、血糖値を下げてしまうと低血糖のリスクがあるためです
低血糖が過ぎると、即命にかかわるけれど、高血糖はそこからくる症状が出るまで時間があること
それを回避したとしても、体の他のところで老化が進んできて何が起こるかわからない・・・
母もペースメーカーのために入院した時から、家族が関わるようになり
退院後在宅診療をしている医師を主治医と決めた頃から血圧の薬を止めました
血圧の上下に癖のある母は、特に医師の測定で高くなる傾向があり
1日の中で下がってくる時があるために薬を服用することでふらつぎが出ることで困っていました
以前、若い循環器の医師に「薬を止めて脳梗塞を起こしてもいいんですか?」と
一方的に言われたのがとても嫌だったと話していました
脳梗塞のリスクとふら付いて思うことが出来ない暮らしと
残りの命の生き方として、どちらが有意義でしょう??
それでも在宅診療が始まって血圧が高いと、先生から何度となく薬のことは確認されました
なので、母の場合、薬も点滴も無しで自然のまま終えることだけを考えていました
そのために、食べやすそうな食事を用意する努力もしたし
フルーツジュースゼリーで口からの水分補給を頑張りました
そこまで考えていても、不安がなかったわけではありません
在宅診療の病院には24時間連絡が取れる環境はあっても
何かの時は自分で判断しなくてはならない不安は必ずありますね
その不安を超える支えになったのは、
工房に長く通われている元看護士さんのKさんのアドバイスでした
まだ介護は始まって間もない頃
「薬や治療をしたくなければ目の前の親が苦しんでいても、救急車を呼ばない覚悟が必要よ」
その言葉に、数年前、飼い犬を30分ほど痙攣し続けた後で看送った時のことを思いました
その時、やがて両親を看取るために、愛犬からの贈り物だと感じました
それに加えて具体的な指針をしていただいたおかげで、心を確かにしました
もう一つ指針となったアドバイスは
やはり工房の元生徒さん、長く老人施設で看護婦として働いたWさんの
「体が終わる準備をしているんですね」という一言
そうだ、体が終わる準備に入っているのに、
「これ食べて元気をつけて!」と無理に食べさては、
体に負担になると気が付きました
実際は頑張って食べさせるだけの余力が無い時もありましたね
言葉にすると、立派なようですが
してあげたら良いと分かっていても疲れてしないことも有りました
しんどいなぁ~と感じながら食べさせている時に
「もういいよ」と言われたこともありました
立場が逆転して、私が母親のように世話をしていながら、
やっぱり母は母親、見抜かれていたな~と思いました
そんな母だったから
大変でも在宅で看取りたいと思わせてくれたのでしょう