2019年 3月 の投稿一覧

介護が始まる前に

在宅介護を始める前のことがありました

母の葬儀に集まってくれた親族の中にも
そろそろ介護が必要になりそうな叔母夫婦もいます
この先どうするつもりか聞いてみると、
「できなくなったら考える」という返事です

でも、この時点で、多分自分では考えられない状態になっているでしょう
自分で地域包括支援センターへも行かれない
沢山ある書類を読んでも、理解できない
介護保険を使えるようになるまで、時間がかかるし
いくつもの契約書に住所氏名を記入捺印して・・・と

一番難しいのが、自分たちの暮らしに他人が入ってくることへの抵抗感でしょうか
家族以外の手助け無しに介護はしてもらえませんから
そのために準備をしておくのも大事です
我が家は父にその傾向が強く、少しずつ慣れてもらう必要を感じていました
そこで、介護保険を使える状況になる前、社協の有料家事援助をお願いしました
1週間に1回、1~2時間、暮らしているスペースの外にある
お風呂、トイレ、玄関回りのお掃除をお願いしました
始めは少々難色を示すも、母が大変だから・・・と説得しました

介護の責任を負う子供たちも、事前に相談しておくことが大事ですね
自分たちがどのくらい関われるのか、どうしてあげたいのか・・・
経済、時間、体力、親との関係 などなど
子供たち主導で介護を準備することも大事だと思います

在宅介護をするつもりなら、在宅医療をしている先生を見つけて
介護が必要になる前から、診てもらって信頼関係を作っておくのも大事です

介護のキーパーソンになるのが、ケアマネージャーですから
相性が合う人を見つけるのも大事、でも難しい!
周りの人に聞いて良い人を見つけても、そういう方は大抵担当する人数に空きがありません
「嫌なら変えられる」と言われますが、その度に新しい契約書を交わします
我が家は諸事情で3回事業所を変えましたが、最後は面倒になりました

介護が始まってしばらくして母が「介護される方に教育が必要だ」と言いました
「他の人の手を借りなければ命を終えることが出来ない」
「全て自分が望むことは叶わない」と思った方が良いほど我慢を強いられることも・・・
まだできると思ってトイレにいって衣服まで汚してしまって
結果手伝ってもらうよりもっと大変な思いをさせてしまったり
来て欲しいのに、自分でブザーが押せなくなれば、来てくれるのを待つしかないし
欲しいものが食べれなかったり、食べたくないものを口に入れられたり
大変な思いを強いられるのです
「その覚悟をしておきなさい」という母のメッセージです

一つ一つその葛藤を超えて「ありがとう」という気持ちを伝えてくれた母だから
私の在宅介護をやり遂げられたと思います

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在宅介護を始めるにあたって

私たちは、在宅介護をするための好条件がいくつもありました

両親とは全ての生活が2世帯で分かれて、でも家の中の戸でつながっていました
これはヘルパーさんが働きやすい環境でもありました
介護者以外の世話はできないいので
洗濯や台所の片づけなど生活支援に他の人の世話が混じりませんでした

私が仕事をしているため、ヘルパーさんの支援が必要に応じて制限が少なく
また、私自身家を離れる時間があり
家族以外の人に会うことや、介護を考えていない時間が良い距離を保ってくれました
それでいて、会社勤務ではないので、ある程度時間の自由が利きますし
仕事場が歩いて10分だったので、ちょっと帰宅することもできました

始めは1人で病院の外来に行けた母が、家の中で転倒して在宅診療に切り替えました
その時に病院と家族の話合いがあり、在宅の看取りに向けて
家族の意思の確認も含めたっぷり時間をかけてくださいました

この時、すでに家族として心の準備はできていたように思いましたが
「介護は離れている息子娘も含め全員で担うべきで、実際の介護ができなければ、
している人に対価を支払うというのが介護の基本ですよ」と言われました
私は、近くにいて兄妹より多く両親に助けてもらったから
多くを担うのは当然かと思っていたのですが、兄妹間ではそれは関係がないことだと・・・
対価を払ってもらうことはありませんでしたが、考え方の大きな指針になりました

そこで介護経験者が考える一番大事なポイント
「実際に介護を担えない家族は、口をだすな!」
離れてみていて、「こうしたらもっと良い」「ちゃんと面倒を見ていない」「親が可哀想」と思っても
精一杯してくれていると信じて、労をねぎらってください

もうこれ以上できないと感じながらも、目の前のこと精一杯していて
それを兄妹に伝えても、解ってもらうまで随分長くかかりました
口をだされて(本人は口を出したとは思っていない)それなら、
「私は介護から降りる!」と思ったこともありました
「仕事を止めて一緒に住んで、介護手続きから、
食べられるものを作り、オムツ交換・・・全部やれ!」と
言いようない失速でした

だから「手を出せない人は口も出さない」が大事です
精一杯してくれている人がほっとすることを、してあげてください

今日はここまで
父へのスコットランド土産のマグカップが戻ってきました

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在宅介護の始まり

終わってから「よく在宅介護を決断してくれた」と家族から言われましたが
それは、私にとっては当然だと思っていました

私が小学6年生の1年間、曾祖母(同居していた父方祖母の母)と暮らしました
痴呆症で1世代上の人たちの名前で子供の私たちを呼び
何度も同じ少女漫画を読み、雑巾をチクチク縫い
人はボケるとこうなると子供心に深く残りました
私たち子供には「可愛らしいおばあちゃん」でしたが、
嫁の母は辛いこともあったようです

私の子供がまだ幼いころ、両親が祖母を自宅で1年介護、96歳で看取りました
近くに住んでいたので、度々その様子を見ていました
その少し前に、母方の祖父も叔父夫婦の在宅介護を受けて自宅で亡くなりました

兄は医学生の頃から終末期医療に関心を持ち、今は在宅医療に深く関わっています
私の身近にも在宅診療の先駆けとなったお医者さまがいらっしゃいました

学校卒業後の語学留学から帰国したばかりの頃
何もすることがなかったからと、日野原重明先生が開いていた
在宅介護の講習会にも行きました
何をどう習ったかは覚えていませんが
寝たきりの方のシーツやパジャマの交換の仕方はこの時知りました

という具合に、幼いころから両親を在宅で看取る準備が進んでいました

知らずに在宅介護を始めた訳ではないのですが
やっぱり、多くの犠牲が強いられました
父は、自分で望んでいた通り心不全で寝付くことなく逝きましたが
母は徐々に弱り、寝付いて4か月余り、時間的にも体力的にも大変でした

それでも、終わりを迎えようとしている母に寄り添わせててくれたのは母でした
この介護に多くを担ってくれた娘も
「おばあちゃんだからできるけど、おじいちゃんだったらしないよ~」
それほど、大事なおばあちゃんでした

憎たらしく思う人にやさしくはできませんね

先々優しく世話をしてもらいたいと思う方、今の自分を考えましょう~

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次のステージへ

在宅で介護を続けていた母が8日に永眠しました



昨年秋に寝付いてから、命を終えようとしている母に寄り添い
時を選んで終えていったようにも思えるタイミングでした
私が側にいたし、春の明るい陽射しの中でした

両親の側で暮らし、在宅で看取りをしたいと思っていたので
最初に心にあったのは、その願いが達成できた感謝です

介護中は辛いことも多かったし、離れて暮らす兄妹とのバトルもありました
でも、時々に多くの方に支えて頂き、
実際の介護は最良のチームワークでした
ヘルパーさん、訪問看護士さん、介護用品の貸し出しの担当者
そして在宅介護の軸になる訪問診療のお医者さま
長く在宅診療をしてこられた中島先生は、
診察の後いつも讃美歌と祈りで支えてくださいました
写真は看取りのために駆けつけてくださった時
私の大切な1枚になりました

私の体験が、介護中の方、これから介護が始まるだろう方に
役に立つことがあるかもしれません
少しずつ発信していきたい(今度こそ有言実行!!)と思います
忘れないうちに・・・

次のステージへ向けて進みます

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フェアアイル帽子の講習会

3月の定例第2水曜日のニットレッスンで、フェアアイル帽子の講習会をします

タリフの糸でフェアアイル帽子のキットを製作中ですが
先月の教室でメンバーからリクエストがあり
最終調整が終わっていませんが、先行して講習会をすることにしました

元のデザインはシェットランドのデザインブックから
タリフの糸を使って、編んでみました



3月13日(水)13:30-16:00
講師 帯刀貴子
糸セットとテキスト¥2800  講習料¥3000 
テキストはまだ暫定的な段階で今後さらに手直しを加えます
なので、完成時には値段が上がるかもしれません

希望者には1号又は2号40㎝の輪針を¥830を用意しました

色は、茶系(写真上)と紺系(写真下) 
8色使いますが、全部2色で編むこともできます

募集人数 5名
申し込みはタリフまでお願いいたします
その時に、色と輪針が欲しいかどうかをお知らせください
(編む時、手がゆるい人は1号、きつめの人は2号がお薦めです)

フェアアイルの編み込みは、輪で表編みだけで
柄を見ながら編めるし、模様が出てくるのが見えるのでとても楽しいです
特にこの古くからあるデザインは、規則性があるので編みやすいです
8色使うといっても、編む時は2色だけ

テキストが完成したら、キットの販売も始めますので
編める方はもう少しお待ちください
(季節外れになってしまったらごめんなさい)

オーバーショット冊子をたくさんの方に買っていただいています
先日このブログにも質問が届きましたが
この冊子を使っての講習会も考えています

かなり文章の読解力があり、
数学的な思考回路をお持ちの方ならすぐ解るかもしれませんが・・・
初めての方は、見ただけでは解らないと思われるのは普通です
私もお教えできるようになるまで随分間違えてやり直しました

講習のリクエストがあれば遠慮なくお問合せください

人がアクションを起こすのを待つのでなく
自分からアクションを起こしすと喜びが大きくなります
形にこだわらず、希望に沿った講習を目指しているので
何でも、ダメ元でお問合せください
(お名前が無いお問合せには対応いたしませんのでご注意ください)

思い切って自分からやりたいことを始めましょう~

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