タータン

チェックを正方形に織れるかの検証

新版本の準備を進める中で、タリフのスチュアートの単糸バージョンを織りました
撮影のためなので、短いのですが、一つの検証を試みました

機械織りは、1段織る度に筬が自動で動き
同時に決められた長さを巻き取るので打ち込みは一定です
でも手織りは全て手の加減なので、同じサイズに織るのは簡単ではありません

今回織ったのはラムウール単糸の8本/cm綾織りです
織る時の打ち込みは8段/cm
でも織っている時から、幅は織り縮みがあり
同じ段数をきっちり織っても、縦横が同じではありません

それでも、織り機から外すと、経糸のテンションが無くなるので
結果、織っている時の幅と同じサイズまで縮みました

洗ってた後、全体的に縮みほぼ正方形になりました

タータンは「四角が正方形」が基本ですから、気持ちが良いですね

でも、同じ糸でも織る密度が高いと、機から外しても同じサイズまで縮む訳ではありませんから
服地タイプは若干縦長のチェックになっています
服地は経糸密度が緯糸密度より少し高い方が布の機能性が良いので
これでちょうど良いかなと思っています

ちなみに打ち込みを揃えて織るコツは、4段ごとに物差しを当てて確かめること
かなり慣れている私でも、きっちり織りたい時は必ず確かめます
私のこだわりでしょうか?

チェックの見栄えが違いますので、面倒でもお試しください!

今回初めて単糸でスチュアート柄を織りましたが
有無を言わさずタータンの世界に引き込まれてる感じでした
さすが、タータンの代表です❣️

関連記事

タータンの色❣️


この色の組み合わせの糸を見れば
誰もが連想するのはこのタータン‼️
そう、ロイヤルスチュアート(これはタリフのスチュアート)

新版の本の撮影のためにリジッド織り機にかけてみました

色替えが大変だけど、楽しい❣️
打ち込みを揃えて織ると、見栄えが違います

関連記事

オリジナルタータン

私のオリジナルデザインが、タータンとして認められました

スコットランド政府が運営するタータンデザインの登録機構
The Scottish Register of Tartans にオリジナルタータン2点が登録されました

左側のタータンは、スコットランドのタータン工場のショップで見つけた
タータン用の半端糸(梳毛糸)で織った布
初めての細い梳毛糸でしたが、何気なく選んだ5色が
スコットランドを思わせるチェックになりました

登録名はHandweaver Keiko
このデザインは、私の個人的な物としての登録です

右側は、タリフで販売している糸で織った物
デザインは、スチュアートタータンのデザインをリメイクして
色はオシドリの色どりの配色を組み合わせました

登録名はOshidori
これは手織りをされる方々のためのデザインです
準備が出来たら、タリフでもキットにしたいと考えています

この登録作業、個人でもできるのですが、私の英語力ではとても大変なので
タータンの第一人者 Brian Wilton にお願いしました
結果、HPで表示されるタータンの色が違い雰囲気もかなり 違います
そんなことを考えると、この登録の意味は??? と思ってしまいますが
私が織った布端が永久保存されるので、まあ良しとしましょう

正式のはチェックデザインは登録されて初めてタータンになるのですが
本来のタータンの意味は、この登録ではなく
どのように使われるかというこだと Brianが話してくれました
タータンは定義が有るようで、でも何でも有り?
チェックとタータンの違いはどこに線引きがあるのでしょうね

関連記事

これぞタータン

長くなるから分割で出そうと思ったのが、間違いでした
毎日続けば良かったのに、こんなに間が空いてしまっては、全体が見えてきませんね
ということで、一部手を加えてリベンジです

これぞタータン⑴

世界中の誰もが知っていて、愛されている、タータンといえば
ロイヤルスチュアートですね

この色の組み合わせを見ると、このタータンを思い浮かべることでしょう

厳密に言うと、チェックのデザインを、スコットランド政府が運営している
タータンの登記所(The Scottish Register of Tartans) に登録されて
初めて正式タータンとなります
日本では、「タータン チェック」と呼ばれますがこれは和製英語で
このタイプのチェックをタータンチェックと言われる方がほとんどでしょう
本来、タータンとチェックは別物、
でも、いつ夕方が夜になるのかがはっきりしない様に
この2つの違いの線引きはできません


当初はバラバラだったタータンでしたが、19世紀に織物産業が発達して
その当時の文化人や織物業界の有力者が登録制を作りました
その時には、人気があるデザインを自分たちの物だと主張する氏族同士の争いもあったとか
氏族のオリジナルとすることで、一族に誇りを持たせ
タータン着用が増えて織物産業も潤うということだったのでしょうか…

これ以前のタータンについては、スコットランドがイングランドとの戦いに敗れ
原語、バクパイプとともにタータンを使うことを禁止されたために
古い物など、ほとんど残っていないそうです

これぞタータン⑵

前の記事で、登録された物がタータンだと書きました
次はそのタータンのデザインを誰が織っても良いのか、という話です

当初、氏族だけが着用を認められていたタータンですが
今やスコットランドのお土産屋さんには、有名なタータンの商品が並び
買って身につけることができます

その代表が、ロイヤルスチュアートですね
誰でも1度は見たことがあるし、世界中の人に好まれています
このタータンは、登記所にはStuart, Royal として登録されています
説明文の中に、ジョージ5世が王族の物として制限しようとしたけれど
その時点で多くの人々がすでに使われていたために叶わなかったと書かれています

氏族だけがタータンを持つことができた当初から時を経て
今では誰でも同じデザインが無ければ登録ができます
人に属すだけでなく、街、会社やイベントにちなんだタータンの登録も可能です

2年前には、福音館書店の「たくさんのふしぎ」で、タータンを取り上げたのを記念して
オリジナルデザインを織り、登録しました。

自分たちのオリジナルにするために登録するので
登録者以外が同じ色、同じ本数で織り、その登録名で販売することはできません
上記のタータンはデザイン権を福音館書店が持ち
タリフではキット販売が認められていますが、キットを購入して織った物を販売することはできません

これまで、
私も沢山チェックを織ってきたし、他の方々が織りたいというタータンのデザインを
手織りの条件に合わせてリメイクしてきました
その方法を「手織りのためのスコットランドチェック」で紹介していますが
この時、この内容掲載についてタータンの専門家、ウィルトン氏に相談しました
彼からすぐに「オリジナルの名前で呼ばなければ大丈夫。本に掲載することも問題は無い。」と返信が来ました

では、本題の誰が織っても良いのかということですが
同じ名前で呼ばなければ、オリジナルデザインを参考に織ることは制限されていません!

これぞタータン⑶

この、誰でも知っているタータンを、タリフでキットにしました
元のデザインはロイヤルスチュアートですが、名前をタリフのスチュアートとしました

元のデザインは細い糸で、リピートのサイズが大きくて手織りの条件には合わないので、リメイクデザインです

地の色を変えて、選んで頂ける様にしています
平織りバージョンも作りました

オリジナルデザインから規則性を引き出して、サイズに合わせてラインの数を減らしたり、
幅を減らしたり、実際に織る条件に合わせていきます
写真、中央下はスチュアート ドレス オリジナル(ロッキャロン社製)
左は幅やラインをほぼ同じにしたデザイン、これでは余白が少な過ぎるので
小さくリメイクしたのが、右側 

ラインの数を減らしてシンプルなデザインにしたのに
誰でもオリジナルデザインにつながるのは
このデザインの素晴らしさでしょう

世の中にはこれを基にした沢山の色違いやリメイクが沢山有り、どれもが好まれています
誰が、いつデザインしたか確かなことがわかりませんが
現在のタータンに大きく貢献したことは確かですね

文献資料から勉強することが苦手なので、自分で見聞きして集めた情報ですが
それでも、それなりの捉え方かなぁと思います

関連記事