織り機

卓上機、使いやすくする4つのヒント⑷

ヒントの最後は、綾織りのステップです

綾織りは、綜絖を1と2、2と3、3と4、4と1 という順番に動かしていきます

アッシュフォードの卓上機は、構造上好きなタイアップができず、
1番手前の綜絖を左端のペダルにしか繋げません
2番目は左から2本目のペダル、3番目は3本目
1番後ろの綜絖は右端です

両足を一つずつ右に移動していると、踏み間違える時もありました
そこで、タリフでは、片足ずつ移動するステップを使っています

1と2の次、右足はそのまま、足をクロスして左足で3を踏みます
3と4になる時には、左足はそのまま、右足を4へ、4段目は左足を1へ

足がクロスしていると2と3なので、自分がどこにいるかが足の位置を確かめなくてもわかります

と言っても、すでに慣れていらっしゃる方は間違いなく織れるので、変える必要はありませんね

上の図にある矢印は、緯糸を入れる方向です
逆にすると端の糸が織り込まれません
なぜでしょう?
緯糸が出てきている側の端の糸が上か下に動かないという組み合わせになってしまうからです

このように、あれ?って思ったら、良く観察して考えてみましょう
何が正しく、何が間違いはありませんが
工夫するともっときれいに織れたり、早く作業ができたり
もっと楽しくなります〜

この4つのヒントに関して、何か不明なことがあったら
遠慮なくお問い合わせください

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卓上機、使いやすくする4つのヒント⑶

レバーやペダルを操作すると、経糸が上に上がる上開口の織り機は
経糸を開いた時に、下の糸の高さが揃わなかったり
上に持ち上げられたりして、シャトルを使うと経糸を拾ってしまうことがあります

ヒント⑵で説明したように、ゴムで綜絖枠を下へ引っ張っておくと、かなり織りやすくなりますが
さらにシャトルと、シャトルの入れ方に工夫を加えます

車が付いていないタイプのシャトルを、立てて飛ばします
私はSAORIの1番小さな24cmのシャトルを使っています
織り進んで、立てて入れると通り難くなってきたら、通常の横向きでも経糸を拾わずに織れます
手前に巻き取りすぎず、綜絖の近くで織る方が具合が良いので
面倒がらずに少しずつ頻繁に巻き取りましょう

もちろん、上手にシャトルを投げて飛ばせるようになるのは、たくさん練習して下さい
私でも、時に気が散ると落としてしまうことがあります
集中力も必要ですね

そしてスムーズに織るには糸の管巻きも重要です
シャトルが飛ぶ時にスルスルと緯糸が出てこないと、ストレスですね
なるべく硬く管に巻きましょう
これもたくさんやると上手になります
ちなみに教室で生徒さん方が使う時には、ほとんど私が巻いてあげます
特に初めてシャトルを使う方は、シャトルに慣れないのに糸がスルスル出てこないと
大変な思いをされますから、、、、

自分でやってみながら、色々考えて工夫してみると、もっと楽に織れるようになるかもしれません
❣️小さな楽しい❣️ 増やしましょう

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卓上機、使いやすくする4つのヒント⑵

アッシュフォード卓上機は
何もしない時は経糸が下がっていて
レバーやペダルの操作で綜絖が上に動きます
経糸のテンションを上げると、綜絖が経糸に引っ張られて全体が上がって
経糸の開きが小さくなります

綜絖枠の重さで経糸を下げているので
織り幅が広くなって経糸が多いと、持ち上げられる力の方が大きくなります

これの解決方法、綜絖枠の両脇の下にゴムひもをつけて
S字フックを使ってスタンドのネジに引っ掛けます

左はそのまま、右はゴムで引っ張っています

スタンドを使っていないと、これはできません
ペダルを踏む時に少し重くなりますが、幅の広い物を織る時もきれいに開いてくれるので、織りやすいです
ちなみに今回使った糸はモヘアが入っているので、開き難いのですが
この工夫でスイスイ織れました!

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卓上機、使いやすくする4つのヒント⑴

教室用に活躍しているアッシュフォードの卓上機
スタンドに乗せてペダル操作で使っていますが
使いやすくするために色々工夫をしています

お正月休みに数点続けて織り、珍しく無地も織りました
その時の写真で使いやすくするヒントを紹介します


この機は折りたためるようにするために、筬かまちは左のようになっていますが、
タリフでは、右のように向きを逆にして使っています

左の位置だと、綜絖が大きく開いているのに、緯糸を通す時に使える開きが半分くらいしかありません
織り終わりも、経糸を長く残して織れなくなります
この位置だと、マフラーのように打ち込み具合を見ながらしたい時は、かなり手前の位置で織ることになり、益々開口が小さくなってしまいます


逆の位置にすると、綜絖の開きをほぼそのまま緯糸を入れるための開きに使え
織り終わりも、20cmくらい残す程度まで織れて
マフラーなどは房になりますから、ムダにすることもありません

(筬かまちを後ろへ引くためにゴムひもでスタンドの後ろへ引っ張っています)

元々の位置で慣れている方はそちらが良いという方もいらっしゃいます
なんだか織りにくいなぁ〜 と思われる方はお試しください
❣️これは織り機を購入したクラフトひつじ座さんのアイデアです❣️

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8枚綜絖 機の試し織り

先月工房にやって来た 中古の8枚綜絖の織り機にかけた経糸
織ったのは、前からやってみたいと思ったこれ❗️

とても複雑に見えるけど、実際に織るのは割にシンプル

小さい織り機にペダルが幅いっぱいに10本のペダル
でも端のペダルも真ん中と同じように動きます
経糸を緩めるブレーキの解除も、巻き取りも
少しずつしか動かないけれど、良く機能しているし
織った布の巻き取り部分にも、足が入るスペース確保のために
ローラーが設置されています

経糸、緯糸と長く飛んでいるところがあって、引っ掛けそうと心配でしたが
洗う時に、平にして石鹸をつけて少しナデナデ、、、
糸が膨らんで適度にフェルト化して、大丈夫そうです

コンパクトな8枚綜絖  これから教室で重宝するでしょう❣️

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卓上機エリカの講習しました

毎月第2水曜日は、baru先生の紡ぎと編みのレッスンがあります

今日は、午後の編み物クラスが無くなったので
Baru先生に卓上機 エリカの機ごしらえの講習をしました
少し手織り経験があるので、ご希望で2重織りに挑戦です

幅30cmなので、全てがコンパクトで良いような、やり難いような、、、

綜絖枠の上に付いている巻き取り時の幅出しのための
ラドル(私が仮筬と呼んでいる物)はプラスチックの部品で
5/インチなのでcmに換算すると一つが0.5cmになります
今回は2重織りで経糸密度が高いので、本数が多くちょっと窮屈
せめて1cm間隔だともっと使いやすいと思うので、作ってもいいですね

筬通しは、ネットで紹介されている位置だと、なんだかやり難い
そんな様子を見ていたMの提案で、綜絖を上げて筬を平らに固定
とってもやり易くなりました

筬の両端に紐を通して、綜絖枠のところに結び
筬が平らになる位置で固定します
綜絖に通った経糸も、筬の目も見やすくて、作業がスムーズでした
エリカをお持ちのかたは、お試しください〜

少しだけ織って、2重織りの仕組みを確かめてみました

baru先生と、たくさん色があるタリフの糸を楽しむ企画を準備中です
お楽しみに❣️

そんな中、前から気になっていた苫小牧の織り友達と久しぶりに電話でおしゃべりしました
北海道はコロナ感染状況が厳しくなって、仲間で集まれないでいる話とか
大変だった介護が、ロングステイにお願いできるようになって少しずつ織りを始めたとか
不用になった糸や着物を引き取って欲しい依頼が増えてきているとか、、、

夏に皆さんで楽しんだフリースマットの写真を送ってくれました
地元のテクセルの毛を使ったそうです
羊毛がムッチリ、可愛いですね💕

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新しく工房に来た古い織り機

どなたかが手織りを楽しまれた中古の織り機が工房に来ました
いつもの事ながら、まず息子のクリーニングとメンテナンス

カナダ Leclerc の8枚綜絖ジャック式織り機 Minerva
ネジの頭が四角なので、かなり古い物でしょうか?
1日かけて、外せるところをバラバラにして、オイルで拭いて
ヒビが入っていたところを接着したり丁寧にメンテナンス

早速試し織りのための経糸をかけ始めました
織り幅50cmと、小さいながら、8枚綜絖の機能的な織り機のようです
巻き取りもしやすくスムーズです

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糸綜絖を洗いました

気にはなっていた汚れてきた糸綜絖を洗いました

スコットランドから輸入している工業用の糸には油がかなり付いています
その油の効果は大きいのですが、長く使っている織り機の糸綜絖に
油が付いて黒くなってきます
油が付いた糸を使う場合は、気にしても仕方ないのですが
最近教室では油が微量しか付いていないカシミヤの糸で織られる生徒さんが多くなり
汚れた糸綜絖には通したくないですね

そこで、紐を通して洗ってみました
ナイロン製なので、洗濯用の洗剤に漬けてから
手近にあった手を洗う石鹸を付けて泡ブクブクにして揉んだら
新品みたいにきれいになりました

なんでもっと早くやらなかった‼️
順次空いた織り機の綜絖を取り替えつつ洗います〜

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新しい織り手の元に

工房を始めた頃からずっと使ってきた織り機が
新しい織り手のところへ旅立ちました

先日新しい織り機が来て、スペース確保の為に手放すことにしました

他の織り機を真似て途中まで作られたフレームを引き取って、ホームセンター通いをして仕上げた手作りの織り機です

当時中学生だった次男がホームセンターで道具を借りて歯車部分を作ったり
ひねった金具を止めに使ったり、革ベルトを切ってロクロを吊ったり(今回新しくなりました)
知恵を絞ってお金をかけず手間をかけて、仕上げました

作った当時よりも数段腕を上げた長男が解体してメンテナンスして
随所にこだわりの工夫を入れ、新しくしたところもあります
知らない間に、タリフのネームプレートまで手作りしていました
唯一の手織工房タリフの織り機です

きっと大事にしていただけるでしょう

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