糸のこと

スコットランドから糸が届きました❗️

1年に1度のスコットランドから輸入する糸が火曜日に届き
定休日の今日、計量と整理しながらストックとして収納作業をしています。

スコットランドではロックダウンが続いていて、納期がどうなるか心配していましたが
工場は稼働していたそうで、昨年より早く輸入しました。

例年より早く在庫切れになりそうな色も届きました
順次ウェブショップに反映されますので、少しお持ち下さい

販売担当者は他にも工房内の色々な仕事を担っているため
少々時間がかかります
でも、几帳面でいい加減なことが嫌いな性格!
通販の発送の荷造りはいつもきれいな仕上がりです
なので、少しお待ちください♪

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タリフの糸で編んだ5本指手袋

数年前に娘が編んでキットにしてくれた5本指手袋
見本に編んだモノトーン系を私がもらって愛用していましたが
今年の春先に、片方無くしてしまいました

最近寒くなってきたので、無くした左手を編んでくれました

どいう訳か、以前よりかなりフワフワ
洗う前と後の違いの見本みたい❗️

ウェブショップには出ていませんが、編み図1500円で販売します
スピニングパーティーで販売していた10色パック(約60g)で編むキットでした
興味がある方は、お問い合わせください

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今しなくてもいいけど、、、

今する必要があるわけではないのに
手間がかかることに手を出してしまうことはありませんか?

しばらく前に中古の織り機と一緒にやってきた絹糸が気になっていました
誰かが、何かの目的で手に入れた糸だと思うと
使ってあげたくなります

ウールと絹で市松に織るマフラーに使えそうなので、巻いてみました
カセを留めている糸も無いし、糸はじもわかりません
でも、いじっていたら、なんと無く巻ける糸はじを見つけて
途中切れていたり、、、 次の糸はじをさがしたり、、、

絡み合った糸がきれいになる作業をしながら
私の中の絡み合ったことが整理されるでしょうか???

今しなくてもいいけど、、、、でも無性にこんなことをしたい時があります

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糸が入荷しました

毎年お正月休み明けに糸の注文をして、全てが揃ってからまとめて輸入しています
欲しい色が全て工場のストックにはないので
生産予定があるものについては、出来上がるのを待つ訳です
今年は3月末からコロナウィルス感染のロックダウンで工場もストップ
5月中旬に少人数で稼働を始めたというところで
間に合わなかった2色を取りやめて輸入に踏み切りました
それでも、飛行機の運行状況が厳しく費用と時間が増えました
全てがスコットランド流の工場相手はいつも忍耐を強いられます

待っているものが届くと嬉しいですね
織り機を寄せてスペースを作って計量作業をしました

在庫切れ間近だったW-002シルバーグレーも間に合いました
新しい色も入れてみたので、追ってお知らせいたしますね

コロナウィルス感染状況が少しずつ落ち着き、活動が戻って来つつありますね
気持ちも動きはじめたのか、止まっていたウェブショップへのご注文が増えてきました
何か知りたいことがあったら、遠慮なくお問い合わせください

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手紡ぎ梳毛糸

少し前の話になりますが
最近羊の毛刈りに関わりが多くなった娘Mが
厚木の小さな牧場BOCCAの毛刈りをさせて頂き、原毛を持ち帰りました
羊のミルクでチーズを作っているところで
そのための羊はフライスランドという毛足が長いタイプです
ちょっと見せてもらったら、細くて長くてピカピカ

スコットランドで1775年と刺繍がある梳毛糸の布を見てから
いつかあんなピカピカの布を織ってみたいと思っています
そのためには細い梳毛糸が紡げる羊毛が必要!

という訳で、300g分けてもらって紡いで見ました


こんなに細く・・・と思ったけど
双糸にして洗いました
洗う前は4番手、脂が落ちて5番手になりました



思ったより太かったので、再度もっと細く挑戦中 
織れるかは解らないけど、とりあえず糸を作ってみましょう~

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糸は嘘つかない‼

毎月第2水曜日は、手織工房タリフにbaru先生が来てくださって
手紡ぎとニットの教室をしています

午前中の紡ぎのレッスンでは、手紡ぎ毛糸にまつわる奥深い話がおもしろく
糸についての興味は尽きません
ニットは、手紡ぎの糸だけでなく、本のこのデザインが編みたい・・・など
希望に沿って教えてくださいます
宿題無しの教室の時間だけで編み進めるのも良いかな~と思います
参加者募集中です

次回の紡ぎレッスン6月12日(水)は
メリノとシルクをブレンドした糸の講習です
1回だけの参加も可能ですから、興味がある方はお知らせください
10:30~12:30 講習料3000円 材料は実費です

さて、1週間前の5月の紡ぎとニットの日に、会う機会が取れずにいたTESSILEさんが来てくれました
ずいぶん前にbaru先生につなげてくれた友人です
私たち3人と娘Mの共通の興味は糸や手紡ぎのこと
それぞれに少しずつ違う手紡ぎの経験があり、毛のこと、紡ぎ方、その後のことと
久しぶりに工房近くで中華の食事を楽しみながら
終わることが無い糸の話を存分に楽しみました~

どのような形にしても、糸は嘘をつくことが無いという結論を踏まえて
羊毛の種類、紡ぐときのテクニック、糸の形状、仕上げの仕方・・・
少し疑問を持ったら、奥深さに芋づる式に興味は続きます~

新しく共有できた1つは
『紡毛糸の双糸でが好き』という娘Mが織ったマフラーについて
手紡ぎ糸で織ったものは、踏んだり、ローリングしたり、という仕上げが
糸の味を引き出すということは経験していたのですが
双糸の場合はどうする???
単糸を2本合わせたら、糸に弾力性が増し、それが双糸の味
手編みには双糸が向いている、と考えますが
でも紡毛糸で手編みにすると、3年目にはダレてくる・・・

ず~と、回り道しながら私たちがたどり着いたのが
同じ紡毛糸でも単糸と双糸は別物‼

知っている方には何でもないことが
自分たちの経験や意見を合わせて引き出した結果は
教えてもらったよりずっと嬉しいものですね
沢山エネルギー補給をしたひと時でした
次は7月のbaru先生のレッスンに合わせて合うことになりました~

スコットランドからの糸が今日届きます
工場の生産の遅れと10連休の休みに巻き込まれて輸入が遅れて
待っていてくださった方々にはご迷惑をおかけしました
確実に上がっている仕入れ値段、どのように対応できるか慎重に検討する必要があります
極力値上げを避け、送料など手間をかけても安くする努力をしたいと
私たちの小さな商売を継続するための工夫を大事にしていますので
どうぞよろしくお願いいたします

9月21日22日の東京スピニングパーティーに参加します

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毛糸の性質

ずっと前に紡いでそのままにしてあった糸を洗いました
毛に少し脂が残っているので、紡いでから洗う必要があるからです

コリデールはとてもフェルト化しやすいため織り用の糸ではなく
梳毛糸やセミ梳毛の糸の手編み用の糸にしました

娘が紡いだ紡毛糸も撚り止めしたため
両方を一緒に干すことになって、糸の性質が正直に出た結果を目にしました

右(甘茶と白)は、私がコリデールを梳毛やセミ梳毛に紡いだもの
左は娘がダウン種の毛をローラグにして紡毛糸に紡いだもの
同じニディノディでかせあげしているので、同じ長さだったのですが
洗って見ると紡毛糸は弾力性が出て短くなっています

羊毛の持っている性質、糸の形状の持つ性質が
その後どうやって形にするかではなく
この時点で決まっていて作品に反映されるのですね

ちなみに紡毛糸の紡ぎ方が色々あることがわかってきました
一口に紡毛糸紡ぎと言っても微妙に違うような・・・
そこが手紡ぎの楽しさのような気がします

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色・色・色

時々面白いものをくれる工房の大家さん
空いている部屋にお宝をたくさん詰め込んでいて、最近片づけています

先日「もう2か月も考えていたけど・・・これ何か役に立ちませんか?」とレジ袋を持って来られました

開けてみたら、沢山の刺繍糸
こんなのを見ると、整理せずにはいられない・・・
殆ど同じ色は無く、手芸屋さんで全色買ったのかな?と思うほど
色番号が続いていたりします

この連休は教室を休みにして、新しいキット用の写真やホームページ用の写真の撮影をしていますが、
その合間に色遊びを始めてしまいました
色順に並べてみてどうしようかな???と思っていたら
60歳過ぎて刺繍を始めた私の祖母が
刺繍糸を紙の上に並べてくるくる巻いていたのを思い出しました
子供の時は、書類入れケースに色別に入った刺繍糸が憧れでした

さて、これで何を織れるでしょう~

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機械で作る梳毛糸2

細く細く伸ばされたトップに撚りをかけて糸になります

細くなったものが最後はチーズ巻きにされます

一定量になると自動的にポロッと前に落ちてきて次の芯に巻き取りが始まります

次に糸に撚りをかけます

この写真はスコットランドの工場で見た紡毛糸の紡績です
撚りをかける前の糸が上にあります

梳毛糸は上から吊り下げられていました

撚りがかかっていない糸が上から下へ送られ
撚りがかけられ、軸に巻き取られていきます

リング紡績は、目にも止めない速さでリングをグルグル回る爪のようなものに
糸を引っかかって撚りをかけ、その位置が上下してきれいに巻き取られていきます

ここまでで、どうやって均一は細い糸が作られるのかが解ったのですが
スラブの糸や、モヘアの糸はどのように機械で作られるのでしょうか???

まずスラブ
撚りをかける前の糸状のものを引っ張り出すスピードを速くしたり遅くしたりするそうです
又は糸を送り出すのを速くしたり遅くしたりかもしれません
(機械のメカニズムまでは理解できませんでした)
引っ張るスピードが速ければ細いなり、遅くすると太いまま撚りがかかり
スラブの太いところになります

モヘアは繊維がツルツルで撚りをかけても抜けてしまうため
芯になる糸を添え、その糸に細いモヘアの毛を止めるためにもう1本細い糸をグルグル回して糸になるそうです
その時に芯を引っ張るスピードより毛を送り出すスピードが速ければ
毛が余るためにループになったり、変わり糸を作ることができるそうです
微妙に糸の送りや引っ張るスピードを変えて色々な糸を作るのですね

手紡ぎでは全て手でしていることを機械が上手にできることが
「なるほど~」ととても面白かったです

続きはもう少し佐藤繊維の正樹氏の話を・・・

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機械でつくる梳毛糸 1

手紡ぎをする方なら一度は手にしたことがあるトップと呼ばれる羊毛は
梳毛糸を作るために作られたものであるとご存知でしたか?

羊の毛は細くて長いものや、縮れて短いものなど
体の部位によっても状態は違います
メリノのように細くて長い毛質は梳毛糸向きです

刈り取った羊毛はきれいに洗ってトップになって日本にやってきます
洗うための薬品が日本の環境基準に合わず、日本に工場はできないとか
圧縮されて硬い塊になって入荷されます
「止めてある針金を切ると、膨らむんですよ~」という説明に思い出すのは
スピニングパーティーの時、ひつじまるごと研究所の羊毛が
酒井さんの手で小さく圧縮されて届き、あっという間に膨らんだ様子です

トップから丁寧に糸を引き出そうとしても、どうしても節ができてしまいます
羊毛の繊維が平行に並び篠状になったものをどのように均一な細い糸にできるのでしょう?

その答えがこちら
7本のトップを合わせて機械に通します
その時、送りだす方のスピードを8、引き出す方のスピードが10だとすると
そこで少し伸ばされて細くなります
7本をあわせることで少々バラつきが残っているトップがより均一化されます
7本が細くなって1本になったものをまた合わせて、機械を通して少し細くします
この工程を何度も、何度も、欲しい細さになるまで繰り返します
なので、工場内は同じことをしている機械がたくさんあります
撚りがかかっていない糸は容器の上にそっと円を作りながら重ねられていきます
底にバネが入っていて残り少なくなると上に上がってきて
いつも同じ状態で糸を供給しています
この写真はずいぶん細くなりましたね
最終段階までの間に、元のトップにすると1500本が合わされたことになるそうです
だから、節のないきれいな糸になるんですね
続きは次回に

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