織り

作品が出来ています

あっという間に6月に入り、もう半ば・・・
工房では、毎日集まった方々がそれぞれの課題に取り組み作品が仕上がっています
写真を撮るのを忘れて、お見せできなくて残念です

2回目に掛けた経糸12mのブランケットが仕上がりました


今回は経糸にグラデーションをつかったので、それが見えるようにと明るい緯糸の方と
好きな色を緯糸にしたり、趣きの違うブランケット、7枚が仕上がりました
その後、3回目の経糸をセットして、順番を待っていた方々が織っています
12㎝近い幅と高くて大きな織機は体力が要るのですが、
糸が太いので、「楽しかった~」と思っている間に終わるくらいです

7枚綜絖のワッフルを3枚織ったIさん、最後の1枚は色を楽しみました~
厚みがたっぷり、大きなベルギーワッフルみたい

歪みがひどくなってきた私の織機をメンテナンスしてもらうために
月曜日にきつつき工房さんまで運びました
この他にもありますが、バラバラにすると余り多くは有りません 
筬かまちの太い部分は真ん中部分が上がるように歪んでいることも知っていたのですが
横方向にもねじれがあり、その結果、筬かまちを吊り下げる棒を曲げていたかもしれないそうです
中古で私の所に来た織機ですが、手入れをしてもらって、また服地を織りたいと楽しみです

きつつき工房では織機のための木材が準備されていました
小口に用途に沿ってきちんと書き込みがあり、丁寧なお仕事ぶりがわかりますその後、八ヶ岳の家へ行って、同行した息子とひたすら草刈
5月に行かれなかったので、かなり伸びていました
久しぶりの肉体労働に足腰に加え腕も痛くなりましたが、きれいになって満足!
自然の中でほっとする時間でした今日はbaru先生のレッスンの日
紡ぎのグループは1頭分のフリースを広げての部位の違いについてのレッスン
袋から出したときには、獣のにおいに「触れない~」と言っていたのに
気が付けばみんな一緒にあれこれ触って分けて・・・
洗い方を習い、自宅へ持ち帰られました~

やっぱり羊が好きなbaru先生、今日はいつもより生き生き見えました

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手織りの布には耳がある!

随分間が空いてしまいました

この頃工房で話題になったことに、織ったものの耳の糸の始末のことがあります
私は4段~6段くらいの色替えは切らずに続けます
縦に渡っているところを織りながらからげていくと目立たなく出来るのですが
この糸が見えるのは手織りならではと思っています

というのは近代の工場の織機で織られたものは手織りのような耳がありません19世紀後半から活躍したドブクロスという織機はシャトルが使われています

この写真は改築前のKnockando Woolmillで撮りました
今でもこの織機がうごいていて、この織機で織った布は耳がきれいに織り込まれています

シャトルを使う織機はボビンの糸が無くなったら織機を止めなくてはなりません
この織機は1分間に100段織れるそうです

スピードアップのために新しく作られた織機はシャトルを使いません
織機の脇にコーンに巻いたままの糸をセットして、毎段通していきます
どうやって??? 
左から糸をつかんだ腕が進んでいきます
同時に右から腕が伸びてきて、真ん中で糸先を右の腕に渡します
そして右端まで緯糸を引っ張って行きます
これで1分間に400段にスピードアップしたそうです
目にも止めぬ速さの機械をゆっくり動かして写真を撮らせてもらいました

既製品のマフラーは幅広の織機で間を空けて何枚も同時に織って、
仕上がってから切り離します
だから、耳があるマフラーは手織りだけです
そんな証拠に色変えの時の緯糸はほどほど残しておきたいなぁ~と思いますが、
みなさんはいかがでしょう?父が亡くなって1ヶ月余り、昨日関係者の方々にお越し頂いて偲ぶ会をしました
お話し頂いた父の思い出から、これまで知らなかった一面も教えて頂きました
99歳まで意欲を無さず、回りの人を巻き込んで爆走・・・
おせっかいと思ことが多々ありましたが、
それで命を助けられたという方の話もあり、
聞かせて頂けて良かったです

一番近くにいた孫娘の感想「自己中だった」 
家族には、そうだったね~



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織りあがりました

ふと気が付けば、3月も半ば 何も書かずに過ぎてしまいました

今日は珍しく教室の予約が無く、自分のことが出来る・・・
比較的頭が働く午前中に、スコットランドツアー関連で、英語のメールをいくつか書き
午後は、時間がかかっていたカシミアのストールを織りあげました
次は服地の経糸をかけようと準備していたのに、2枚目のストールが半分織れたところで、
織機の不具合発見!

つなぎ目の所が緩んできていました
私の所に来てそろそろ10年位の中古の織機 
殆どいつも糸がかかっていました

というわけで、ちょっとお休みをあげて、メンテナンスをしてもらいましょう~

もう一つは10月末からKさんが織っていた服地
スカートと短めのコートを作りたいと80cm幅6mを織りあげました
緯糸がたるんで入っていたところが沢山あり、織りあがってから直しが大変でした
それも全部終わって、これから工場に送って洗ってもらいます

スコットランドツアーは、現地と具体的なプランを連絡していますが
ちょっとした手仕事と紡ぐ人たちとの交流が出来そうです~



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至福の時間~

あっという間に2月が過ぎました
お正月に織る予定だった服地とその後のカシミヤのストール
カシミヤストールを先にして、どうにか経糸をかけたものの
2月は介護に時間とエネルギーを取られ、織れないまま・・・

月末は教室の休みが多いので、今日は1人で織りました~
久しぶりだったので、手が思い出すまであれこれ2時間
結局打ち込みがうまくいかず、解いてやり直し・・・
楽しい時間はあっという間に過ぎますね

調子が変わらない内に織りあげたいと思います

ちなみにタータンのチェックデザインは左右・上下対称
経糸と緯糸は同じ、織りだされるチェックの四角は正方形という決まりがあります
横布で民族衣装のキルトを作るためです

経糸の密度に比べ、緯糸の打ち込みが足りないと
なんとなくチェックがきれいに見えません
ものさしを使って計りながら打ち込みを確かめるのですが
たてよこ同じになると、整った景色になってきます
不思議です

今日はこんなことを考えながら織っていました

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オーバーショットのテーブルクロス 機からはずしました

夏から織っていたオーバーショットのテーブルクロスとセンターが織り終わって織機から外しました

110cm幅経糸1100本、整経長は6mで、私がテーブルクロス分を織った後で
オーバーショットを織ったことがある生徒さんが数人長さ35位のテーブルセンターを織りました

糸が細い上に幅が広いので、結構体力が要ります
でも、みんなこの模様がとてもお気に入り、楽しかったそうです
『織るのは楽しいけど1100本綜絖通しをしたいとは思わないなぁ~』とは最後に織った娘の言葉
今回織れなかった方のために、またやりましょう~
でもその前にこの織機で順番にブランケットを織ります

そして私が織っていた服地も織機から外しました

経糸をつないで同じデザインの色違いが2枚、全部で10m近くありました
お正月休み中に終わる予定でしたが、風邪を引いてできませんでした
これからつなぎ目や糸飛びなどを直して、洗いに出します~

そして、卒業制作としてツイードを織り3揃いを仕立てた学生のEさんが写真を送ってくれました

以前行ったツイードウォークで見かけたチェックの上下を着た人は
なぜか洋服に着られている感じがしたのに、
Eさんはすっかり自分の物にしていて、かっこいい!!
やっぱり自分でデザインして、一生懸命織った成果でしょうか

最近男の方から教室の問い合わせを頂いたり、
手仕事にこれまでとちょっと違う流れが起きそうな気配です~

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

かなり頑張って父の食事の世話をしている母が、時々できなくなります
母が起きてくるのを待っていようとする父に『1人で食べなさい』と言う母
『どうなっちゃうのかなぁ~』と気になるのですが
大体半日くらいで復活!また元のように台所仕事をしています

そこまで頑張る前に、やらない選択肢もあるとおもうのですが、
大正生れの母には、『そうするもんだ』と教えられて生きてきたので
そう簡単には止められないのでしょう~

出来なくなった時のことをいろいろ考え、我慢せずにケアマネさんを変えました
母が通っている在宅医療をしている病院のケアマネさんで
2人を在宅介護することを前提にどうしたら良いかを考えてくれるようです
ちょっときつい事を言いますが・・・と前置きして母に言ったのは
『2人が同時に寝付いたら、在宅介護は無理です
だから無理しないで長く元気でいて下さい』
言いにくいこともはっきり言ってくれることで、かえって安心しました

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今日の工房で

今日は、教室に通うようになってから、自宅にも織機を買われた二人でした
そのお二人とお茶の時に1人で織る難しさを色々話しました

他の方にも役に立つことがあるかもしれませんのでご紹介しますね
洗い方を丁寧にしなかったから両脇がひらひらになってしまったマフラー

本当に洗い方が悪かったのでしょうか?
1枚目は平織で問題なく、2枚目は綾織りで、洗濯機で少し洗い過ぎたかな~とのこと
詳しく聞くとそれほど乱暴にした様子ではありませんでしたでは、両脇だけが伸びてしまう要因は何が考えられるでしょう?

1.整経の時に最初はゆったりだったのに、だんだん糸の引張がきつくなり長さが違ってしまう

これは長年織っている私でも起こりうる現象です。手が慣れてくると早く出来るようになり、どうしても糸の引っ張り方がきつくなって行きます。特に服地など整経長が長い物は誤差が出ます

2.違いが出来てしまった経糸も、織機に巻き取る時は、均一なテンションで

それは、経糸を引っ張る時に二等辺三角形ではなく、長い方も同じテンションになるように、三角形の形を片側に寄せて、巻き取ります。結果長い部分は全て手前に出てきて、経糸のテンションは均一にすることが出来ます。

3.平織りと綾織りの違いは?

平織りは経糸と緯糸が細かく交差しているので洗っても動きにくいので、布として安定していますが、綾織りは緯糸が経糸2本分を渡っているので、その分糸が動きやすく、やららかい風合いになります

4.では両端がひらひらにならない洗い方は?

洗うときは、中央部分が縮みやすく、両端はのばされる傾向があります。タリフの糸はとても縮むので、特に幅の広い物は、最初にお湯につける前に縦半分に折ります。ちょっと熱めの石鹸液にそっと入れ、まず布の耳(両端)を軽く揉み洗いしてから、全体を洗います。 両端を先に少し縮める感じです。干すときは中央部分は下に引っ張り形を整えます。それでも両端が伸びているようなら、アイロンをかけるときに中央部分は縦に、両脇は横に軽く引っ張るようにしてください。少し良くなるでしょう。


何か思う様に出来上がらなかったときは、どうしてなのかを考えてみましょう

原因を見究めなかったら、次の訳に立ちません

同じ糸を使って同じものを、もう一度織ってみましょう

原因と思われることに注意して、同じ糸で同じ織りをしてみて、結果を見ましょう
糸を変えたり、密度を変えたりしてしまうと、何が問題だったのかが解りません

手が慣れてくるまで、シンプルな扱いやすいデザインを同じやり方で経糸を織機にセットして織りましょう

整経の時、複雑に色が変わるチェックや整経しにくいデザインをすると、間違うことも多く、その時のやり直しが、不均一な経糸だったり糸が弱ったり、の原因になります。又やり方をあれこれ変えると、自分が苦手なところや注意すべきところが見えてきません。

参考にする本もまず一つ決めるといいですね
その書き方や考え方に慣れていくと、他の本の違う書き方も理解できるようになるでしょう~

こんなことを考えながら、毎日の講習をしています

この画像は年末にIさんが織り終えた7枚綜絖のワッフル
洗って、持ってきて見せてくれました
ワッフルの深さが1.3 ~ 1.5cm 3割くらい縮んだけれど、うわぁ~と暖かいひざ掛けになりました
みんな『織りたい~』と早速人気です

この記事の下の方に、洗う前の画像があります

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110cm幅は嬉しい~

思いつたってから半年以上、やっと織りはじめました

織り幅110cm経糸1100本のオーバーショットのテーブルクロス

持っている筬に合わせて良い太さの糸を探し、模様を選び、サンプルを織り・・・
このサイズのオーバーショットは1982年にデイビットの指導で織って以来

モチーフは本から選んだのですが、小さな模様はオリジナル
全体に配置するのに、経糸本数と格闘すること半日!
組織図の書き直し数回、綜絖通しのやり直しはしたけど、織始めての直しは無く
糸の太さ、密度も模様の糸の組み合わせも計画通り!

達成感 

以前は難なく織れたこの幅、手が長いのでシャトルは飛ばせるのですが
椅子の高さやペダルの踏みこみ・・・ 腰や背中が痛くなる・・・・
110cm幅は手ごわい~ 

なので、時間かかりそうですが
スピニングパーティーの準備をしながら、少しずつ織っています~

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服地を織るこつ 2 小管巻き

服地のように細い糸で大きな布を織る時は、極力間違いはしたくないですね~

打ち込みをそろえることや、色や段数を間違えないことは
最初から最後まで気を抜けないところです
これに集中するために、緯糸ではトラブルたくない

*シャトルが端まで上手に投げられること
*小管に巻いた緯糸がするすると出てくること
*緯糸が無くなりかけたときに小管に撒いた糸が用意されていること

そのカギとなるのが、小管(ボビン)の糸の巻き方です
なるべく固く、きれいに巻けていると、するすると解きながらシャトルが走るので
緯糸が引っ張られず、ふんわりと収まってくれます

私は小管の芯に紙を使っています
ワインダーの芯に巻きつけるのにちょっとしたこつが要りますが
一度出来るようになると、とても便利です
紙はクラフト紙の封筒、光沢紙では無いカレンダー、上質紙など・・・
サイズはB5サイズを4つに切ったくらい 角を落します
ワインダーの芯の太い部分に紙を当ててしっかり押さえ
手で巻き始め、途中から歯車を回してしっかり巻きつける先が細くならない方がいいので、先を引っ張って紙を芯に平行にします
紙が巻き終わる前に糸端を巻き込みます糸を引っ張りながらテンションをかけて巻きますが
巻く位置をコントロールできるように、手は管巻きに添える感じ(写真の右端、ワインダーの歯車部分に、糸が油で汚れないように段ボールのカバーを付けています)

紙はいくらでも要らないものがあるので、残った緯糸もそのまま置いておけるし、
ウールのように太い糸は既成の小管より沢山巻けます

お手持ちのシャトルに紙のサイズを合わせます

糸が無くなって取り替えるのが面倒と沢山巻き過ぎると
糸の出が悪く、かえって手間取ります~

糸が抵抗なく出てくる状態で織れれば、シャトルを引き出すときに長く解かず
投げ込んだ時にシャトルが走りながら緯糸が出てくるようにすると
単糸の撚りが絡むことも少ないし、緯糸を手繰り寄せる手間も有りません

ちょっとした工夫がストレスを少なくして、楽しいを増やせば
苦手と思っていたことも挑戦してみたくなるかもしれません!

・・・と私はこんなことを考えながら織っているというご紹介に過ぎませんから
これをヒントにご自分に合ったやり方を見つけて下されば、それが一番です~

次は色と段数を間違えない工夫です~

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服地を織るこつ

前記の服地の直しの話にはまだ続きがあります

『なんだか否定的な書き方だね』と娘に駄目出しをもらってしまいましたが
続きで、どうしたら間違えずにきれいに織れるかのヒントを書きたいと考えていました
それを事前にKKさんと確かめられなかった私の反省点でもあります
チェックのマフラーや千鳥格子の服地も、いつも問題なく織られてきたので、
チェックを織るポイントを再確認しなかったのが一番の原因でした

私が自分の体験から学んだことで、織る時に気を付けていることを
少しずつご紹介したいと思います

経糸がきれいに張ってあり、たるみでシャトルが経糸をすくったりしないこと
これは、経糸がきれいにできてくることがポイントです

最初のステップは経糸を作る整経の作業が、スムーズにできることでしょうか
チェックの場合、デザインを把握し、色と本数を間違えずに整経できると、後がとてもいいです~

間違えてやり直すと、糸がからんだり、たるんだり・・・
間違えて解くときには、何かに巻き取りましょう~
単糸は弱っている場合もあるので、解いた糸は緯糸に使う方が安全ですね

糸が絡まずにするすると出てくるようにセッティングも大事です
似た色がある時は区別する工夫も・・・
青に入る黒は青と同じ左側、赤に入るこげ茶は赤と同じ右側・・・というように

私はシングル幅(出来上がり75cm幅)の服地約850~900本を5つに分けて整経します
どの様に分けるかは始める前に全部決めておきます
同じ本数というより、チェックのデザインのブロック単位で分けます
(A+B)X2+A  B+(A+B)X2 ・・・というように
これは巻き取りの時にペットボトルの重しを5カ所に吊るして巻き取るためです

画像がないので次にと思っている小管巻きの写真を入れましょう
私は紙を小管の芯に使っています~

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サマー&ウィンター 機から外しました

昨日、Hさんが工房に来られ、織機からサマー&ウィンターの布を外しました

手前の茶色がHさん 奥の3色部分が私です~

私は色を変えつつ、反転させたつもりが、織ながら書き留めることをしなかったため
模様が一つ抜けている!!!

これが裏です

表と逆に色が出るのがこの名前の由来ですね

Hさんは既に6枚綜絖の模様を考えて織り始めています~

この布は、切れた経糸などの直しをしてから、洗いは工場に出す予定
軽く起毛加工をしてもらって、ブランケットにしたいと思っています~こちらは、第2水曜日baru先生の紡ぎのレッスン
仲良し3人組に加え、スピンドルの方も加わり、賑やかです~
 
自分のことをしながら、脇で聞いていると、やってみたくなります~

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