織り

嬉しい~

基本的に、月曜日は私の休みですが、必要に応じて工房に行きます

今日は父の病院への付添から帰ったところで、
午後糸を買いに来たいお客様から電話が有ったと連絡があり、工房へ行きました

1人目のお客様は、母の昔からの友人Tさん
私の織ったマフラーを最初に買ってくださった方です
先日出版した本の表紙になった赤いブランケットをご注文で織ったという方でもあります
先日お届けしたカシミヤのマフラーの事で工房に来てくださったのですが
そこで、本に出ているがま口バックが気になっているけれど・・・と言われ

手元にあった、バックが晴れて旅立ちました。

2人目のお客様は1ヶ月程前、本屋さんでチェックの本と出会ったのがきっかけで
直ぐリジット織機を買い、次の日には工房に糸を買いに来てくださったFさん

その時に買ってくださった糸でグレンチェックを織り、自分でバックを作って持っている!!
沢山の色を楽しみながら、チェックを織ってみたそうで、
その行動力に、知らず知らず引き込まれてしまいます~
(写真を撮りそびれて残念)

私は用事があったので、後を娘に頼んで途中で帰宅したのですが
私が帰った後の話を聞かせてくれました

と言うのは、前回お会いした時に
『織りに正しい間違いはない、自分が思っていた結果になったかを基準にするといい』とお話ししたそうです。
   ~色々なことを話すので自分では覚えていない~
チェックの本や講習の時にこの思いは貫かれているように意識していますが
このことをお友達に話したら、感動してくださったとか・・・

そうなんです
この頃自分に焦れるのは思った通りに暮らしていないからなんでしょう~
それくらいなら、ちょっと頑張れ!と思うのですが、直ぐ弱い自分にまけてしまいます~

目が良くなって服地を織りたくなって、経糸をかけました
綜絖通し、筬通しが前より早く出来るのは、やっぱり良く見えるからでしょうね
運転用の遠く用のメガネもできて、楽になりました~

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布の仕上げ

1週間前の話になってしまいました

タリフのHPのリンクページでも紹介している布の仕上げ(整理)をしてくれる
八王子の工場(大恵さん)を訪ねました
持って行ったのは
Y.H.さんの服地 幅60cm位のスカート地 
S.H.さんの8枚綜絖で織った布  お座布団カバーになる予定
Wさんの服地 幅70cm位、ハーフコートになる予定
A.M.さんは太い糸を2本引き揃えて詰めて織った、マット

それに私が織った服地、シングル幅1着分
Tartan & Tweedの本の表紙になったブランケット (起毛加工をしてもらう)

5月にスコットランドを訪れた折り、布の仕上げなどいろいろ見聞きしたあと
実際に洗ってくださる方と話してみたいことがあったので
いつもは宅配で送るのですが、今回は持参しました

大恵さんは、工場で生産されたものを仕上げをしているのですが
同時に個人の1点ものとして織られたものの仕上げも手掛けています

工場で生産する布のように、量も頻度も多いと仕上げの具合を把握して
同じ風合い仕上げることが出来るそうですが
私達みたいに、同じ糸を使ったとしても打ち込み、織り幅、全体の量など
全て異なる物を洗ってくださるので、
いつも同じ仕上げにすることは難しいそうです

こんな感じにしてほしいという見本を付けるのが
参考にしながら作業をしてくださるので助かるとのこと
自分で洗ってみたサンプルや以前仕上げてもらった布の切れ端などを
一緒に送って下さい~

しかしながら、縮絨など足すことはできても、引くことはできないので
ちょっとしたことで少し異なる風合いになることも有るとのこと・・・タリフで扱っている糸は全て油が付いている紡毛糸で
洗って油を落し、広がった毛がからんで(縮絨=フェルト化)して布になります
工業用の糸なので、ホームスパンの布のようにデリケートではありません

なので、工場できちんと油を落し、ほどほど縮絨した布に
きちんとプレスしてもらえる仕上げは、布の完成度を上げます

ちなみに縮絨するのは紡毛糸の特徴、厳密に言えば梳毛糸は縮絨しません

家庭では洗うのが大変な大物なども洗って頂けます
幅2枚をはぎ合わせたブランケットなど、糸の重さだけでも2㎏位
プレス無し竿干しでお願いしました

起毛加工もしてもらえますが、なんでもできるわけではありません

表紙に使った布は、デザインを沢山入れるために経糸の密度も高かったので
しっかり織れていて、起毛加工とプレスでつるっとした肌触り
ナデナデしていると気持ちがいい~

こんなバラバラな条件でも快く受けて下さるので、
現状を理解した上で依頼してくださいね

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8枚綜絖 スタンバイ

工房を始めてからずっと4枚のろくろ式で使っていたコロニアル
Hさんが8枚綜絖の1090本を織ることになって
久々に8枚綜絖をセットしました

システムは天秤
私が8枚綜絖のサンプルを織って以来です~

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平織りでチェックを織る

楽しかったスピニングパーティーから、あっという間に1週間
後片付けや持ち帰ったご注文の発送に追われた数日が過ぎ
日常に引き戻されて、徐々に気が緩み時間があれば、
ソファーに座りこみ、何でもないテレビを付けて、編み物三昧
編み物も、何になるというより、試してみたかったことを・・・・

今週前半講習の予約がなかったので、
久しぶりにグレンチェックマフラーを織って楽しんでいますチェックの本が出版されてしばらく経ち、ボチボチ糸の注文や問い合わせを頂きます
スピニングパーティーの会場にも、本屋さんで見つけた方が糸見に来られました

平織りで織っている方からの質問が多くありましたので、
ここでもお答えしておきましょう

本の始めの方に出ている、千鳥格子やグレンチェックなど
少ない本数を規則的に変えることで織りだすチェック柄は、
綾織りの本数を平織りでは経糸、緯糸ともに、半分の本数にして織って下さい
同じような効果のチェック柄を織ることが出来ます

タータンタイプは、そのままの本数でも、本数を半分にしても、
欲しいサイズや風合いに合わせて選んでください

同じ糸で織っても平織りの布は厚みやふくらみが少ないので
タリフの糸なら、2本取りで、経糸も緯糸も2~3/cmの密度で平織りにすると
ふっくらした風合いのものが織れます
1本どりの場合は4/cmです

綾織りでは細い2本のラインを入れたブロックの両脇が奇数の本数ですが
1本ずつ増やしても減らしても、欲しい幅に合わせて調整してください

綾織りの場合は1つのブロックを4の倍数にすることがポイントですが
平織りは関係がありませんから、デザインに合わせて本数を変えることもできます~

9月から新しいキットを作りました
ウェブショップでご覧いただけます
これは平織です

ウェブショップのトップページでは、スコットランドの美しい風景がご覧に慣れますので
一度訪ねてみて下さい~

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久しぶりに千鳥格子

四苦八苦して英語のメールを書いていたら日付が変わってしまった~

このサイズでは初めて千鳥格子を織っています
服地を織り始めた頃は、ずっと千鳥格子ばかり織っていたのに
最近は複雑なチェックが面倒だけど織っていて面白い

だからか、千鳥格子は超単純で簡単~と感じるから不思議
足は考えなくても動くし、綾織りので色を変えればいい
基本通りだから、他に考えなくてもいいし・・・

複雑なチェックを織ってみたいと思っている方、
千鳥格子をたくさん織って、基本を覚えて下さい~
気が付かないうちに簡単に織れるようになりますから

4枚綜絖の基本は綾織りです
基本を覚えたら、応用は簡単ですよ~

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チェックのバリエーション

このところ、写真に残っているチェックデザインの整理にはまっています

これはほんの一部

集めてみたら、沢山あるので、びっくりです
どれとして、同じものはありません~

昨日は遠方にお住まいの方が、4枚綜絖の基礎が覚えたいと見学に来られました
直接ご存知ではない、友達の友達のような関係の方のご紹介とか・・・
人から人へ、少しずつタリフの特徴が広まっていて、嬉しいです
有難うございます~

工房に通ってくることは頻繁にできないので
自分で『千鳥格子のマフラーを織りましょう』の冊子を教科書にして
千鳥格子をマスターして、平織りからのステップアップに挑戦されることになりました
この冊子は千鳥格子のマフラーを教材に、4枚綜絖の基本を覚えるために
最初から最後までの工程を写真をたくさん使って工程の詳細を解説しています
言わば、洋の手織りの入門編です

『綾織りの基本を覚えれば、応用は簡単』 ですよ~

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最短記録!

急ぎの服地を1週間で織りました~
これまでの最短記録

筬かまちの真ん中辺に白く見えるのはすべり止め
どうも筬が、ガタガタして打ち込みが入らないとおもったら、
両端はきつく止めてあるのに、木がゆがみ、中央付近が浮いているようです

デザインを決めるためのサンプルつくりの方に時間がかかったかも・・・
思ったようにならなかったので、あれこれ試しましたが
結果、始めてみたら、とても織り易い!
一番難しい打ち込みをそろえることも、目いっぱい打ち込んでちょうどいい!

頑張って昨日宅配で工場へ発送、明日には戻ってくるそうです~
これも超特急の速さですね ありがたい!

工房には色々なところから集まってきた船杼が20本くらいあります

その中に、小管巻きの糸を入れ替えた時から、糸が終わるまで、
同じ調子で織れる優れものが1つだけあります

小管に糸をたくさん巻き過ぎたり、ゆるく巻いてしまったりすると
するすると糸が出て来なくて、打ち込む前に緯糸を整える手間がかかります
小さめの船杼を使うときは細めに巻くのですが、それでも最初は重たい感じ

この優れもの、小管をセットする棒の位置が
杼の厚みの真ん中より少し上になっているので
ちょっと小管が太くても下にこすることが無くていいのでしょうね

ちなみに、私は小管に、ちょっと厚めの紙を使っています
クラフト紙の封筒位の厚さで、不要になった紙等を切っています
ちょっと巻くコツをつかむまで大変なこともあるけど、
いくらでも作れるし、切れたら捨てればいい
手織りには工夫がいっぱいです工房を始める前から続けてきた身体障害者の方々への手織指導のお仕事
16年続けましたが、本日卒業しました

当初随分沢山の方々で賑やかだったのですが
近年は、利用者さん方の年齢も上がり、
3月で65才の年齢制限が導入されることになりました

手織りサークルが無くなるわけではないのですが
これからは必要な時にボランティアで支援することにしました

永い間に、沢山の事を教えて頂き、有難うございました

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オリジナルデザイン

あっという間に10日も経ってしまいました

1週間前には、以前手織り教室に通ってその後地元に戻られたOさんが
上京されて工房に寄ってくれました

私は体験講習の方もいらして、ゆっくりお話は出来なかったのですが、
当時一緒だった方々と楽しそうなお喋り、嬉しくなりました~

そしたら、次の用事があるからと帰られたOさんからこんな写真が届きました

隣に写っているのは、昨年から教室に通われているSさん

Oさんと会ったこともないはずなのに、何でこの2人???と思ったら、
Sさんが首に下げているのは前日遅くまで頑張って織りあげた緑のマフラー

そう、出会ったのはアイルランドのお祭りセント・パトリックデイの会場
アイルランドのイメージカラーが緑で、
集まる人は思い思いに緑のものを身に付けて集まるそうです

そういえば、Sさんはアイルランドが大好き、
Oさんも緑の帽子とマフラーを付けていたな~

タリフの糸で織ったチェックが結んだ出会いでした 
スコットランドチェック、バンザイ!!!この頃、物作りを生業としている仲間と会うと出る話題は、
オリジナルデザインを真似されることを危惧する思いです

より良い物にしたいと時間をかけて思考錯誤を繰り返して作り上げたものを
キットにして販売したら、買った人が作り方の流用と作品をフリマで販売されたとか、
目の前で道具の形を紙に写し取られたとか、
確かにタリフのチェックキットのマフラーを展示会で販売されたこともあります

でも、それって著作権侵害?

法的な縛りはありませんが、
他人のオリジナルの物で商売するのは確かにルール違反ですね

手芸の本は個人が楽しむために作られているので
その中に出ている作品を作って、売るのはダメでしょう
でも、その本を使って教えることはOKだそうです

では、タリフでも販売しているキットは?
個人が楽しむために販売しているので、友人に譲る程度はよいとしても
それを作品展に出して、売るというのは、遠慮して頂きたいですね

キットのデザインを参考に色を変えたり、自分なりにデザインしなおせば、
それはその方のデザインですから、堂々と販売してください

真似をされることを避けるために、
ブログにアップする画像もちょっと考えます~電話でのお問い合わせや、工房見学などの折りのご質問には
可能な範囲でお答えしますが、
教室に通われる方は講習料を頂いてお教えしているので
同じようにはお教えできません

ケチるわけではありませんが
習っている方々の権利を侵害することが無いためですから、ご理解くださいね

・・・とこの頃、仕事としての手仕事とその責任を色々考えます
写真は無いのですが、カード織講習も月に1回のペースで続いています
先生の工夫一杯の講習に、驚くことがいっぱい

解った~といい気になって、つい間違えてしまい戻れなくなって
つくづく集中力の大切さを思い知りました

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タータンチェックとチェックデザイン

殆ど誰でも見たことがあるタータンチェック
これがスコットランドのものであるということを知っている人はどの位いるでしょう
その中でも、一つ一つのデザインが登録されていることを知っている人はとても少ないと思います

タータンチェックというのは和製英語で、英語ではタータン Tartan 
これはタリフで販売しているチェックマフラーのキットの画像ですが、これはタータンでしょうか?

正確にはデザインをスコットランドのタータン登録所に認められて、タータンになります

それっぽい物でも、登録されていなければタータンではありません

だから、私が織った物はタータンタイプのチェックということです
では登録されているタータンはそのデザインに関してどのような条件がついているのでしょう?

2種類の登録条件があります

一つは登録した個人また会社等のタータンの所有者のみ使用できるもの
他の人から注文があったからと言って工場は生産して売ることはできません
元ダイアナ妃のためにデザインされたダイアナ・メモリアルタータンは
布を製品にしたもののみの販売が許され、
売上の一部がダイアナ基金に寄付されることになっています

もう一つは注文があれば工場で生産して販売しても良いというもの
布や製品として販売されているものは、この種類の登録ですね

どちらも、そのデザインを勝手に生産して販売することはできません

ご存知でしたか?

日本でも有名なスチュワートのタータンは、とても人気があり、
スチュワート・タータンもどきは沢山ありますね

例えば白地にチェック柄が入ったスチュワート・ドレス 
ドレスという名前が付いた物は、白が使われていてご婦人のドレス用のタータンです
スチュワート家といえば、スコットランド氏族の家柄、
その家族のご婦人のドレス用に作られたこのタータンは特別なもので
日本では女子高生のマフラーなどで良く見かけますが
現地スコットランドでは、一般的に目にすることは少ないと思います
(これまで意識して観察したことが無いので、次回確かめてみましょう)

そして気になるのがオリジナルデザインについてです
タリフで販売している物は、個人が手織りを楽しむための物ですから
織られたものでの御商売はご遠慮ください~

長くなりましたので続きは次回にしましょう

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色の組み合わせ

最近 よく
「色の組み合わせが難しい~」
「色の合わせ方が解らない~」という言葉を耳にします

そこでちょっと周りにある色を注意して見てみました
自然の景色では無く人が作った物・・・
例えば、あちこちで目にする看板やのぼりを歩きながら、
でも色の組み合わせの仕組みを紐解くように・・・

気が付いたのは、2色の組み合わせが多いこと それに無彩色の白や黒を加えている

例えば、
緑に少しオレンジが入っていて、白い文字
暗い青と明るい青は同じ色と認識、それに黄色
黄色の地に青と黒の文字

ちょっと目を引く看板など 色を分析してみて下さい
いいなぁ~と思わせるのは何なのか?
それを真似してみてはいかがでしょう?

チェックの色合わせも同じこと、
同じ色の濃淡に刺し色は、無難だけど 間違いのない組み合わせですね

そんなところからお試しください~時々工房を見学に来て下さる方があります
不定期に休むこともありますので、必ず事前にご連絡下さい~

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