全国的に緊急事態宣言が解消されたのを受けて
手織り教室を6月から再開することにしました
人数を少なくして、マスク着用や食事のときに距離を取る工夫など
感染に気をつけて、手織りを楽しみたいと思います
室内の換気のために、玄関にロールの網戸の設置しました
夏はこの家の中で玄関が一番涼しく、ここを開けると風がよく通ります
以前の工房の入り口に使っていた物のサイズを調整しました
それに先立ち、ドアクローザーも交換
こんな時にとても頼もしい息子です
今週後半に全体の大掃除をして、皆様をお待ちいたします
手仕事の続き
ベストに付けるボタンを探していて
すぐに縫えるようにしてあったエプロンを発見!
確かこの羊柄を手に入れたのは10年以上前
一緒にミシンをかけるためのピン打ちまでしてある巾着袋を見つけて
すっかりハマってしまいました
巾着袋は布が2枚重ねになっていて、縫い代も袋縫いでしっかりしています
ピンを打つだけで縫うのですが、「細かいところは見ないで〜」という出来栄え
何かを作った後の残り布なので、取れるサイズが色々で
大きさも色々出来ました
その巾着袋に通す紐を沢山ある刺繍糸を使おう、、、と
今度は刺繍糸の整理にハマってしまいました
この引き出しは私の祖母が使っていた物です
祖父が亡くなり60才で上京、刺繍を習い始めました
祖母が亡くなった後、母の手仕事置き場に仲間入り
子供たちがいっ時流行ったプロミスリングを作るためにもらったり
母が時々使ったり、欲しい人が勝手にもらうばかり、、、
色分けも、引き出しの中も混ざっていました
それを全部出してきて整理しました
以前、前の工房の大家さんにもらった刺繍糸も加えて
色数は、ちょっとしたお店が出来るほど沢山になりました
左は混ざっていた短い糸と、糸に混ざって残っていた刺繍糸についている帯
刺繍糸ではダーニングはしないのかしら?
祖母が丁寧に仕分けしてあった様子が見れて懐かしい〜
母方の祖母も細かい編み物や刺繍糸が上手でしたから
私や娘の手仕事好きは両方の祖母と母からもらったようです
「服地 」手織りと機械織りの違い
先日のベストの仕立ての記事の最後に
既製の布は縫い易いと書きました
それは、私の手織りの布が縫い難いということではありません
では、何が違うのでしょう?
わざわざ機械で織る糸を手織りにする意味は何でしょう?
機械で織るメリットは何と言っても、織るスピードと、均一な布ということでしょう
1700年後半に飛躍的に発達した工業化(産業革命)で生産効率は上がりました
そして紡績と機械織りはより生産性の高い機械が発明されきました
1900年代に活躍した、1分間に100段織っていた織機
それが400段織れるスピードの織機ができれば同じ長さの布が短い時間で降り上がります
でも、1分間に400段ということはそれだけの回数経糸が上下に開く、、、
絡まないようにするには、経糸のテンションを上げないと対応できません
そのため、経糸は撚りと張りが強く、横糸が緩やかになり
布になった時の経糸と緯糸の状態が異なります
その分、手織りはゆっくりですから経糸をそこまで引っ張る必要もありませんし
緯糸もゆったりと織り込まれていきますから、言わば「両曲がり」
マットのように経糸が見えない様に緯糸を入れて行くのが「 緯 曲がり」
リップス織りの様に経糸しか見えないのは「経 曲がり」
両曲がりの服地は身体に馴染む洋服に最適だと思います
タリフで販売している糸の中で「チェビオット」というのが
機械で織るためのツイードの糸です
腰がある羊毛を使い、撚りがしっかりかかっているので
切れ難く扱い易く、しっかり洗いとプレスの仕上げでとても良い布になります
仕上げに関しては、工業用の糸ということで、専門の工場にお願いしすると
手作り感が残る服地では無く、テーラーに並べても引けを取らない布になります
それでも、機械で織った服地と手織りの服地の違いが解る人は多くはないようです
神戸のテーラーが、それを知って手縫いで仕立てて下さいました
「手縫いは違う!」と何度も聞いていましたが見せて頂いて、初めて違いを知りました
手織りの服地のミシン仕立てでも充分素晴らしいのですが
その柔らかな仕上がりが、もっと素晴らしい!
テディベアを作って知ったこと
今日、テディベアに目と鼻を付けて出来上がりました
耳が少し大きいですね
私の最初の体験は、スコットランドでのリンダさんの講習
そして、リンダさんが教えてくれたのを思い出しながら、
今回通販で買った型紙に付いていた作り方と照らし合わせて
タータンの生地で作ったのが2体目
(一度は綿を詰めましたが、気に入らずジョイントを使うために解体しました)
この無地のウールで作ったのが3体目です
プロに教えてもらったら当たり前の事を自己流解釈したために
学んだ事がいくつかありました
誰かの参考になるかもしれないので、書いてみましょう
*接着芯
タータンの布に貼ったは、手元に半端な物が有ったので、織った布の薄手の接着芯でした
後で注意事項としてリンダさんが教えてくれたのは
「ファーではなくタータンの布で作るなら不織布タイプを使う」ということ
ファーは伸びないけど、布は綿を詰めると伸びるので不織布がいいのですね
*接ぎ合わせる前の下準備
タータンの布は解れ易いので、接着芯を貼ってから周りにミシンをかけておく
特に綿を入れるために開ける部分はたくさん触るので必須です
ファーで作るためのテキストには、縫い代5mmと書いてありましたが
布の場合は1cmくらいにしておいて、縫ってから切り落とした方が良いようです
スコットランドでは手縫いでしたが、今回はミシンで縫いました
*ジョイント
スコットランドでの講習では、ボルトとナットでしたから
型紙と一緒に1セット買ってみました
予想外に値段が高いので、ホームセンター大好きな息子に相談、
サイズが合うものを買うと安くなる、、、ということで
経が大きなワッシャーとボルト、ナットを買って、使ってみました
セットになっていた円形の板状の留め具は、サイズが大きくて、、、
少し小さめの方が、腕や脚に入れ易いと、思いました
(ちなみにネジを締めるのは息子の手を借りました)
その結果分かったこと!
この大きなサイズがジョイント部分がピッタリ付くために重要だったのです
写真の下はピッタリなのに、今回私が作ったのは
手足が何となくぶら下がっているみたいな格好です
首も結構長かったためにきれいにできなかったので
マフラーでカモフラージュです
知っている方には、こんなことか、、、と思われるかもしれませんね
でも、自分でやってみて学んだことはとっても意味があります
織りでも、他のことでも同じです
次は、手織りの布と既製の布の違いを書いてみたいと思います
もう一つの縫い物
ベストを縫っている間で、違うことに挑戦しました
2017年6月にスコットランド ツアーの時に講習してもらった
タータンのテディベアです
ツアー最終日に記念撮影した参加者全員の作品
左から4番目が私のテディベア、紡いだ糸で編んだマフラーをしています
ネットで型紙を買って、作ってみましたが、雰囲気が違いました
やっぱりトラディショナルな形で作りたいので
スコットランドでお世話になったリンダさんにお願いして型紙を送ってもらいました
まず手持ちの布で試しました
目と鼻が付いていませんが、無地のテディベアが出来上がりました
ちょっと手直しをしたい部分がありますが、一歩先に進みました
他にやりかけの物もあるので、一息入れてから
タータンの布で挑戦したいと思います
また、スコットランドツアーでテディベア講習を企画したいと思いますが
いつになることでしょう。。。
現在イギリスでは入国した人に2週間の自宅や宿泊施設で隔離を義務付けています
手織りの布のベスト ラインアップ
この2週間、毎日裁縫に明け暮れ
手元にあった織った布でベストを縫いました
見本にしたのは
1、STさんが貸してくれた裂織りの布で縫ったベスト(上、左)
試着したMMさんの希望で、預かっていた布で作ってみました(下、左)
着てみてから前の打ち合わせを確かめてボタンを付けます
2、母が縫ってくれたボレロ風のベスト(上、右)
母はギリギリしか無い手紡ぎ糸で織った布を工夫してくれました
これは身返し無しで裏地と合わせて縫ってからひっくり返します
布も少なく(ということは織る分量が少なくて大丈夫)、手間が少ない!
ボレロ風なので、大体のサイズでOK (下、2番目、3番目)
一番右は綾織り組織サンプルの試し織り(幅広タイプ)で遊んでみました
3、 英国の友人の形見としていただいたベスト (上、左)
自分で織った布をプロに仕立ててもらったようです
ずっと前に手元にあった半端なタータンで途中まで作ってあった物が出てきました
あと、星どめとボタンホールで、出来上がり (下、左)
右の2点は、以前テーラー注文して作ったプロ仕様のベスト
上の物は私が着ています
最後に、Mが用意していた型紙でサイズ確認のために
彼女手持ちの既製の無地の薄手のウールで1枚縫いました
無地は柄合わせが無いし、既製の布は扱い易い!
でも私の腕では写真映えしないので、出しません〜
これを参考にもう一枚縫おうかな???
お家仕事の作品紹介
前にも、お家で織っている生徒さんの作品を紹介しました
次の作品の写真が届きました
左はMMさん 織りあがったばかりの写真です
久しぶりにチェックを丁寧に織るのが楽しかったと添えられていました
2枚綜絖の平織りが4枚綜絖の綾織りになると
それまで気にする必要が無かった織りから、
最低限の決まりを守らないときれいに織れません
その規則性を確かめながら織るのを
難しいと思うか、楽しいと思うのか…
人によって違うでしょう〜
右は、TWさんのコリンウッドのラグ織りをバックに仕立てた作品
厚地で縫うのが大変だったそうです
TWさんは教室に通われている時にも、いくつかこの技法でマットを織られました
時間と根気が要る織りですね
私のいつか織りたい物のリストに入っています!
絹のシボがステキ‼︎
先日から家で織っている様子を知らせてくださっているTWさんから
出来上がったと写真が届きました
絹とウールの市松模様、
織ってから洗うとウールが縮み縮まない絹糸部分がシボになります
縮絨後156cm×
この作品は太めのタッサシルクを使っています
絹糸に慣れない(私みたいにウールしか知らない!)方には扱い易いです
でも絹糸に慣れている方は、もっと細い絹糸でお試しください
もっと繊細なシボがでます〜
コツなど興味がある方は、別途メールでお問い合わせ下さい〜
(フルネームが無い方には対応しかねますのでご配慮下さい)
コロナ感染状況が少し良くなってきているようですが
まだ先が見えてきませんね
不安要素がいっぱいあって、気が付かない内に気落ちしてしまいます
いつもと違うことをしてみるとか
誰かに電話して愚痴ってみるとか
我慢しないで、弱音を出して下さいね
私の裁縫がまだ続いています!
モチーフ編みが進んでいます
先日半端糸でモチーフ編みを始めたと知らせてくれたKKさんから
モチーフ編みの途中まで出来た写真が届きました
「気持ちの良い風に吹かれながら楽しんでいる」と添えられて
楽しさが伝わってきました
タリフの糸とは思えないほど鮮やかな作品ですね
にわか裁縫部屋になっています
外出自粛が1ヶ月を過ぎ、
最初は自分の時間が取れる!織りたい物がたくさんあるし、、、
と思ったもののこう長くなると、張り合いが無くなりますね
何か非日常的なことを仕掛けてみようと、久しぶりに裁縫に手を出しました
殆ど例外無く、左右、上下対称のチェックを織るのですが
仕立てる時のことを余り考えずに織ってしまったリピートの大きなチェック!
タンスに場所を取っていつまでも布のままより、何か形にしたかった!
幅広で長さもタップリあるので、本を参考にマントに挑戦です
裁縫は習ってスーツなど縫ったり、子供服を縫ったくらいの経験です
前にはもっとちゃんと縫えていたのに、確実に腕は落ちています
視力が落ちて、感が鈍ってきて、それを補うだけの忍耐力も不足気味
「きれいに縫えくなった」と嘆いていた母の声が聞こえるみたい
幼い頃母が着せたいと思って作ったワンピース
実は「嫌だった」と娘は今頃になって言っています
なんだか、かわいそうなことしましたねぇ
生徒さん方から応援に送って下さったお庭のお花の写真
心が和みますね
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