スコットランド

タータンチェックの本

タータンチェックの歴史

        奥田実紀 著    

実際にスコットランドへ行っても、
ここへ行けばタータンのすべてがわかるというようなところはありません。

日本の感覚からすると、どうしてだろうと思うくらい、様々なところで、様々な物を所有しているために、
あちこち行かないと見えてこないタータンの歴史。 

それが日本語で読めるようになりました。

あちこちで垣間見たタータンのことが、本当によくまとめられています

私もタータンん等スコットランドチェックのことをもっと知りるために、
あそこやここへ行きたい~と思っていました。
この本をみたらタータンまで手を出さなくていいかなぁ~とまで思いました

これだけの内容の情報を集めるご苦労は並大抵ではなかったでしょう~
エステートツイードのことなど、少し協力させて頂きました。

1890円  ご購入はWebshopへ    糸と一緒にいかがですか?

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スコットランド旅行報告 最後

随分間が空きましたが、5月末から3週間のスコットランド旅行の締めくくりは
嘗て織物の街として栄えたガラシールズの大学訪問でした

私はの興味はツイードの手織りからスコットランドチェックへ、
そしてその起源や歴史、手仕事の時代へと広がっていきました

前回の旅行の時にも手で紡がれ織られた布を探してみましたが、思ったようなものに出会えず、それは多分ガラシールズの大学にあるだろうという情報がありました
今回は紹介者を得て、アーカイブスを見せていただけることになりました

なるべく古い布というリクエストに大学にある物を並べて待っていて下さいました
でも、期待したような古い布有りませんでした
工場の生産記録のサンプルは紡績糸、でも手織りだろうとのこと
ホームスパンの様な普段着られていた布は残っていないのですね~

こちらからはお返しに絹のことをお教えしました
と言っても、こちらも絹の専門家ではありませんから、子供たちが小学校で体験した程度の事です

本の上では知ってはいたそうだけど、百聞は一見に如かず!
きっと学生さんたちと、あれこれ言いながら絹糸の繊細さを感じてくれているでしょう

その後大学の織り部門を見せて頂きました
嘗てはこの大学を卒業すればすぐ織物工場のデザイナーとして活躍出来るほどのレベルだったと聞きました
教室にあった織機は機械に近い機能があるようなもので、工場生産を意識した勉強に特化していたのが良くわかります

現在ガラシールズには織物工場もなくなったし、大学も織り部門は縮小されたとか
今回ハリスツイードで出会った若者たちはグラスゴーの大学で勉強したそうです

旅の最後、少々体調不良があったため疲れ切っていたのが残念でした
もっと、あれこれ聞きたいことがあったはずなのに・・・
いつも1度で済まない、私のリサーチです 次にいろいろ宿題が残りました

ハリスツイードを織るのは人力で機会を動かして織るハタスリー
帰宅後、その工程の詳細のDVDを見て、私の手織りの原点はこれだ!と思いました
糸の扱い、機掛け、経糸緯糸の関係、などなど 
これについては次回詳細をかきましょう
『訪ねたい』と連絡すると喜んで迎えてくれる友人たち、お世話になった方々

意せずして共に旅行することになった3人もほどほどお互いを縛らず、助け合い、楽しかった~これで旅行報告は終了です

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スコットランドボーダーへ

スコットランド南部、イングランドと接している地方はスコットランドボーダーと呼ばれています
この地域にツイード川が流れ、毛織物産業が発展したところでもあります

ルイス島から本島に戻り、インバネスを通ってこのボーダー目指して南下しました
途中、やっぱりネス湖は外せません

同行者が湖面まで下りて撮ったンネス湖です
インバネスのB&Bの奥さんが『ウィスキーを飲まないとネッシーに会えないよ~』と教えてくれました

前と変わらず、歴史の流れを見続けてきた風格を感じさせるところです
ビジターセンターに新しくシアターが併設され、歴史を映像で見せてくれます


幹線に入り、高速をひた走って・・・ その日の宿はエジンバラの南の小さな街です

都会の高速道路はどこも同じ、知らないとわかりにくいのですが、エジンバラを抜ける道は空港のサインを追って進みます
日曜日に空いているニューラナークへ
ここに流れる川を利用して織物工場が作られました
急速に発展した織物産業、劣悪環境で働き暮らす人々のために、ロバート・オーエンという人が、お店、学校などを作ってコミュニティーを作ったところとして知られています。その後これがアメリカでも広がったとか・・・
今は、ホテルや保存された織物工場、ショップ等が整い観光地として人を集めています
昔の様に、ここに住んでいる人たちもいるそうです

個々のお目当ては、やっぱり稼働しているミュール

実際ここのショップで販売している糸を作っていました

最終日に駆け足になってしまったタータンを織っている工場ロッキャロン
工場見学を申し込んであった時間ぎりぎりについたのに、受付に人がいない!!
ショップにお客さんもいない! なぜか以前と雰囲気が違います~

前回はドイツからのグループとワイワイ見学したのに、工場にも人が少ない
空のビームが目立ちますね

ハリスツイードでは手で経糸をつなぐ技に驚きましたが、ここでは経糸をつなぐ機械があるそうです
金属の棒のようなものが並んでいるのは経糸が切れるとそれが落ちて機械が止まるようになっている装置、
経糸に間が空いているのは、幅広で織って後で切ってマフラーに仕上げるためです

色々なところでキティーちゃんの物を見ました
これはこの工場で作っているキティータータン 

韓国のアパレル大手に買収されたこの工場、働く人たちの気概の低下が気になります~

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ハリスツイード4 Weavers

約1ヶ月ぶりになってしまいました
自分でも前回までの内容を確認しないと書けない有り様、失礼いたしました

ハリスツイードは工場生産ではなく、個人の織手(weaver)が自宅で織ることが条件に入っています
Harris Tweed Hebridiesで紹介してくださったのは、有名なドナルドさん
South Harris のこんなきれいな景色の所でした

車1台がやっと通れるような道を心配しながら進み、表札が無かったので1度は通り過ぎ
目のいい娘が『小屋に糸のようなものが並んでいたよ~』と見つけて引き返しました

実は、有名なと聞いただけで、余力の無さから予備知識も無いまま訪ねてしまいました

ゲーリック訛りが強い英語、茶目っ気たっぷりで訪問者を楽しませてくれるお人柄
織手だった父の跡を継いだ彼でも、彼の後を継いでくれる息子さんはいないそうです

後で解ったことは、大手メーカーの注文を受けていたり、高い評価を受けたことがあるとか・・・
何で、もっと突っ込んでいろいろ聞いてこなかったのか、悔やまれるのですが
いつか再訪したいという夢が出来ました

道を走っていて、Harris Tweed Weaver のサインを見つけて訪ねたところ

あいにく本人はお留守でしたが、奥さんが対応してくださり
その後手に入れた本に紹介されていてノーマンさんというお名前を知りました

スコットランド本島で歯医者さんを退職後故郷に戻って織り始めたそうです
本によると、幼いころから織手だったおじさんを手伝って織ったそうで
退職後迷わずこの仕事を始めたとか

次の経糸の準備がしてありました

織られた布が沢山、 時間が無くて、ゆっくり写真も撮っていません~


思い起こせば、私が初めてデイビットに服地の織りを習いに行った30年程前
デイビットも同じようにハタスリーで服地を織って、観光などで訪れる人に売って生計を立てていました
ハリスツイードは糸の太さ等が決められていますが、
デイビットはいろいろな糸を使って色々な織りをしていました

Harris Tweed Hebridesで見せて下さった整経と巻き取り作業

日本で着物の経糸など大管に経糸を巻いて並べ同時に沢山の経糸を引いて整経するのと同じでしょう
1本ずつの綾と反対の終わりの部分で大きな束の綾も取っていました

その大きな束の綾は巻き取りの時に幅を決めるWarp Spreader(仮筬)に経糸を入れる時に使います

巻き取りまで長い距離を取ることで均一に広がって巻き取りはあっという間に終わりました


今回この作業の1連を撮影したDVDを手に入れ
短時間訪ねただけでは見ることが出来ない工程を通して知ることが出来ました

この工程を見て、私のしている経糸の機掛けの、
いいえ、 私の織りの原点はこれだ!と知りました

書いてしまえば、こんな短い文章になるのですが、ここに来るまで随分長い時間がかかってしまいました
確かにエネルギー不足はあったのですが、
それ以上にスコットランドの有名なハリスツイードをどの様に紹介するか迷っていました
ブランドが有名になり、名前が一人歩きしているハリスツイード、
その本来の姿と布が持っている意味や味わいなどをどのように紹介できるのか・・・
一番引っかかっていたの自分の織りを自分の中での意味を確かにすることだったのかもしれません

長くツイードが好きでただ『これが好き~』で突っ走って来たのですが、
深入りして知れば知るほど単純には割り切れなくなっていました~
でも、原点が見えたところで、自分が見えてきたのでしょうね

今回の旅行報告、あと少し、続けてきちんと終わりましょう~

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ハリスツイード 3

糸が出来たら、次は織りです
工場で経糸をドラム整経 デザインに従って、ボビンが並んでいます
この写真は無地ですが、
チェックの場合デザインに従って、1つの色の本数分のボビンが並びます


全ての糸の張り具合を一定にするためのテンションボックス
綾もとります

ドラムに巻き取られた経糸をバックビームに巻き取り
この状態で緯糸と共に織り手さんの元へ届けられます



織りあがって戻ってきた布を洗う洗濯機
糸についた油を落し毛を絡ませて布にする工程です

あいにく布が入っていませんが、バーの間に布を通し、布がグルグル回ります


布を真っ直ぐにしてプレスをかけ、布が出来上がります

ハリスツイード・オーソリティーの検査に合格するとこのマークがアイロンで付けられます

そして世界中に発送されます

日本にも沢山輸出されているというので、
きっと冬に向けて多くのメーカーが仕立てを急いでいることでしょう今年9月6日7日の2日間3年ぶりに東京スピニングパーティーが晴海で開催されます
もちろん手織工房タリフの出店します
しばらくお会いできなかった方々との再会が楽しみです~

毎回何か新しい提案をもっていきますが、
今回は新しいチェックマフラーキットを準備しています
試作やテキストの見直しを何度も重ねて出来上がりましたので、詳細は次回 

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ハリスツイード 2

ハリスツイードは英国産の羊毛だけが使われています
洗ってきれいにされた羊毛が本島から届きます


毛を染めて、ハリスツイードの微妙な色を出すために、複数の色をブレンドして毛をほぐします


その毛がフワフワと舞いながらこの右手の部屋にたまります
次のカーディングの機械まで送るのは、部屋の前に空いた穴から吸い取られ、パイプで次の部屋へ

左側が、カーディングの機械 右側が毛が運ばれている次の部屋

同じ量の毛がカーディングの機械に投入されていきます

針が沢山ついたローラーがグルグル回り、毛がきれいな綿状になっていきます

最後に薄い膜になった羊毛がリボン状に分けられて、切れないようにこすりあわされて
最後に撚りがかかっていない状態でロールに巻かれます
この工場は同時に4つのロール、以前紹介したノッカンドーでは2つでした

リング紡績機で撚りをかけて糸が出来上がります

この工場で作られる糸は全てハリスツイードを織るための糸なので
大きなコーンに巻き替えられることも、撚り止めをすることもなく
リング紡績機の大きなボビンのまま保管されていました


以前お見せした写真と、工程は全く同じですから、何度もみて下さった方は、
なんとなく紡毛糸がどのように工場生産されているのかがお分かり頂けたと思います

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ハリスツイード 


大昔から身近にいる羊の毛を紡いで織った布は
スコットランドの厳しい気候に耐える丈夫なツイードでした
 
地方によってツイードの発達は多少の違いはありますが
大西洋に面して特に気候が厳しく生きることがとても大変だった、アウター・ヘブリディーズ諸島

過去にはノルウェーバイキングが攻めてきて、やがて住み着いたバイキングと独自な文化が発達したハイランドの強いスコットランド魂が受け継がれたところです

ハリスツイードは、英国羊毛だけを使い、この地域で手織りにされた布という定義があります
ハリスツイード、オーソリティーがその元締めとして、品質管理等を担っています
その下に紡績と布の仕上げをする工場が3つあり、その先に自宅で織る人たちがいます
工場ではサンプル以外織ることを認められていないそうです

過去に2回のハリスツイード存続の危機を乗り越え、再建されて数年
日本のハリスツイードブームが追い風となって、現在とても活気があります

3つの工場の中でも一番大きなHarris Tweed Hebridesを見せて頂きました

全ハリスツイードの約80%をこの工場が生産、
その中の85%ほどが日本に輸出されているそうです

工場のデザイナーが糸の色等のデザインを作り、それにしたがって、経糸をバックビームに巻き取るところまでを工場でしてから緯糸分の糸と一緒に織手さんの所へ届けられます
織手さんたちは、工場から届く布を織って工場に戻され、仕上げられます

別に工場から糸を買って自分のオリジナルツイードを織って、工場の分と同じように工場で仕上げをしてもらって、条件を満たしていれば、ハリスツイードと認められ販売することが出来ます

今は、幅150cmのダブル幅を織る人が多いそうですが、中には昔ながらのシングル幅で織っている人もいます。どちらも、電気は使わない、人力で動く織機です
それが手織りとしての条件になっています

シングル幅のハタスリーは足踏み式で、シャトルを使います
この写真はBlackhouse Villageの博物館で実演していたものです




ダブル幅の織機は自転車をこぐようにペダルを回し、シャトルは使わず、コーンなどから直接引いて織る機です
手前に見えているのがペダルです

2007年に再建されて再稼働を始めたこの工場
それまでになかった、赤やピンク等鮮やかな色やタータンタイプのチェックの生産を始め、日本のお店でも多く見かけるようになりました。
これまで10回以上スコットランドを訪れていながら
初めて、ルイス島とハリス島へ渡ってハリスツイードを見てきました
自分の目で見て、関わる人たちの思いに触れて、とても、親しみを感じて帰ってきたのですが、それをどういう言葉に出来るのか・・・見えてきませんでした

それは、ハリスツイードは手織りHand wovenと言っているけれど
日本の手織りの感覚からいうと、それが手織りと言えるのか?
使う織機は歯車が沢山ついたハタスリー
電気は使わず、足踏みで織機を動かす人力ではあるけれど・・・

ウールの服地はホームスパンという、半ば固定観念の様になっている日本の手織り
私はこんなに楽しいと思うのに、見向きもされないという長い時間が過ぎました
それは工場で紡績された工業用の糸を使って織ると、工場生産と同じもの、それを手で織っても・・・という感じなのでしょうか?

スコットランドでは5000年も前から糸を紡ぐ人達と、その糸を買って織る人達は分業だったと聞きました

5歳から糸紡ぎを習わされたとか、長い間かなりのマンパワーが糸紡ぎに従事
織る人はブローカーから糸を買って織る
     
       ↓

18世紀後半の産業革命で糸の紡績が可能になり、紡ぎをしていた人は失業
織る人は紡績工場から糸を買って織る

       ↓

織工場が増えて自宅で織っていた人が少なくなり、
でも、私が初めてスコットランドに行った1981年にはまだ、デイビットの様に自宅で織っている人がいました。 今のハリスツイードの織手さん達の様に・・・

私は、これがスコットランドの手織りだと思います


ハリスツイードについてにもっと詳しくお知りになりたい方は、この本がお勧めです

また興味がある方は Hattersley loom で画像検索をかけてみてください
ハリスツイードを織っている人たちが沢山出てきます

次回は工場内の写真をご紹介します

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スライドショーを楽しんで頂きました

先月のスコットランド旅行のスライドショーをしました
工房のすぐ近くにある、市の施設の1室を借りて、
そこにちょうど良い人数の友人や工房の関係者が集まって下さいました

ハリスツイードについての写真をまとめながら、気が付いたことや、なんとなくはっきりしてこなかったことが見えてきました
そして、皆さんに話しながら、何を伝えたかったのか解ってきました

少しずつ書いていきましょう~

暑い中、集まって下さった方々、ありがとうございました~

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ルイス島の山と羊

短い滞在でしたが、紹介してくださる方があり
ハリスツイード・ヘブリディーズの工場を見せて頂きました

現在ここで生産されている布の80%以上が日本に輸出されているそうです

ハリスツイードについてまとめたいのですが、どうもこの暑さか、少々体力不足
スライドショーに向けてまとめているので、これはもう少し時間を下さい

ルイス島の南部はノース・ハリスで、山が多くあります

岩の山には草も生えていません
木も何もないということは、それほどの土が無いということでしょう


車で走っているとすぐそばに羊がいます
道を渡り始めたので私たちの車は止まって渡りきるのを待ちました


堂々としたスコッティシュ・ブラックフェイス


チェビオットでしょうか? 似た種類で違う名前の羊もいるようで、正確には解りません


ヘブリディアンは他の羊に比べて小さいですね


なぜかこんなに毛が抜けています
換毛するのは原種に違い羊なので、この羊もその血筋なのでしょうか?


このブログの看板羊が笑う羊に変わったこと気づかれましたか~?

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ルイス島へ渡る

いよいよルイス島へ

初めてのフェリーでした

遠ざかっていくアラプール

とても良い天気でハイランドの山々がきれいに見えました

風もなく、とても穏やかな海 とても快適な船の旅でした

そしてストノーウェイに着きました
全く初めての場所、道の様子もわからなかったので、少々心細く
でも町中心街近くの駐車場に車を止めて、思わず出た拍手のことは以前書きましたね~

そしてハリスツイード・オーソリティーを捜し歩いて小さな街を3周したり
駐車場の時間を気にしたり、ツイードのお店を確かめたり・・・
余裕なく歩き回り、街の写真はこれだけ

スコットランドの特別な食材 ハギス が下がっています
これはお肉屋さんによって味がちがうそうです

この後、予約した宿が見つからず、同じところを車で行ったり来たり
最後には電話で問い合わせ、3度目にやっと見つけました~
目の前に海が見える素敵なところだったのに、これも写真無し・・・

皆さんに報告できるように写真を撮るのは結構大変ですね

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