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今日の工房で

今日は、教室に通うようになってから、自宅にも織機を買われた二人でした
そのお二人とお茶の時に1人で織る難しさを色々話しました

他の方にも役に立つことがあるかもしれませんのでご紹介しますね
洗い方を丁寧にしなかったから両脇がひらひらになってしまったマフラー

本当に洗い方が悪かったのでしょうか?
1枚目は平織で問題なく、2枚目は綾織りで、洗濯機で少し洗い過ぎたかな~とのこと
詳しく聞くとそれほど乱暴にした様子ではありませんでしたでは、両脇だけが伸びてしまう要因は何が考えられるでしょう?

1.整経の時に最初はゆったりだったのに、だんだん糸の引張がきつくなり長さが違ってしまう

これは長年織っている私でも起こりうる現象です。手が慣れてくると早く出来るようになり、どうしても糸の引っ張り方がきつくなって行きます。特に服地など整経長が長い物は誤差が出ます

2.違いが出来てしまった経糸も、織機に巻き取る時は、均一なテンションで

それは、経糸を引っ張る時に二等辺三角形ではなく、長い方も同じテンションになるように、三角形の形を片側に寄せて、巻き取ります。結果長い部分は全て手前に出てきて、経糸のテンションは均一にすることが出来ます。

3.平織りと綾織りの違いは?

平織りは経糸と緯糸が細かく交差しているので洗っても動きにくいので、布として安定していますが、綾織りは緯糸が経糸2本分を渡っているので、その分糸が動きやすく、やららかい風合いになります

4.では両端がひらひらにならない洗い方は?

洗うときは、中央部分が縮みやすく、両端はのばされる傾向があります。タリフの糸はとても縮むので、特に幅の広い物は、最初にお湯につける前に縦半分に折ります。ちょっと熱めの石鹸液にそっと入れ、まず布の耳(両端)を軽く揉み洗いしてから、全体を洗います。 両端を先に少し縮める感じです。干すときは中央部分は下に引っ張り形を整えます。それでも両端が伸びているようなら、アイロンをかけるときに中央部分は縦に、両脇は横に軽く引っ張るようにしてください。少し良くなるでしょう。


何か思う様に出来上がらなかったときは、どうしてなのかを考えてみましょう

原因を見究めなかったら、次の訳に立ちません

同じ糸を使って同じものを、もう一度織ってみましょう

原因と思われることに注意して、同じ糸で同じ織りをしてみて、結果を見ましょう
糸を変えたり、密度を変えたりしてしまうと、何が問題だったのかが解りません

手が慣れてくるまで、シンプルな扱いやすいデザインを同じやり方で経糸を織機にセットして織りましょう

整経の時、複雑に色が変わるチェックや整経しにくいデザインをすると、間違うことも多く、その時のやり直しが、不均一な経糸だったり糸が弱ったり、の原因になります。又やり方をあれこれ変えると、自分が苦手なところや注意すべきところが見えてきません。

参考にする本もまず一つ決めるといいですね
その書き方や考え方に慣れていくと、他の本の違う書き方も理解できるようになるでしょう~

こんなことを考えながら、毎日の講習をしています

この画像は年末にIさんが織り終えた7枚綜絖のワッフル
洗って、持ってきて見せてくれました
ワッフルの深さが1.3 ~ 1.5cm 3割くらい縮んだけれど、うわぁ~と暖かいひざ掛けになりました
みんな『織りたい~』と早速人気です

この記事の下の方に、洗う前の画像があります

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再度スコットランドツアー 参加者募集のお知らせ

昨年末にお知らせした、スコットランドツアー参加者募集お知らせを再度させて頂きます

日程などの詳細はこちらをご覧ください

現地集合、現地解散は旅慣れない方は大変に思われるかもしれませんね
結構ハードルは高いと思います~
これには理由が3つ
 *せっかく遠くまで行くので、ロンドンに立ち寄りたいとか、
   他の所も行きたいという計画も可能です

 *ヨーロッパまでの航空チケットは安く有りませんから
 若ければ南回りや乗継便で安く行くこともできます
 
 *私は旅行会社ではありませんから出国から帰国までのお世話は出来ませんし、
   またある程度旅慣れている方に参加して頂く為でもあります

ちょっと試してみたら、個人旅行の手配もそんなに大変ではありません
自分で手配するため、旅先でどのようになっているのかが自分で解っている安心があります
・・・って、全て決められた通りの旅はしたくないという私の性格がそう思わせるのでしょうか?

私はネットで航空券を買いますが、そのあたりが不安で踏み出せないという方がいらしたら、是非ご連絡ください

私はツアーの前に用事があり、数日早く行く予定で、ご一緒できませんが
ツアー参加者の中で同行者は見つかると思います~

今回は、ホテルとバスの手配を英国の日本人スタッフがいるエイジェントにしてもらっています
現地のツアー以外の手配を頼みたいご意向があれば、紹介いたします(日本語です)

織物工場などは個人で行っても、勿論見学できますが、それ以外のプランも入っているので
確認が取れたところからお知らせしたいと思います

わたしが何度も行って、少しずつ見つけて行った場所も、
この数年の間のITの発達により簡単に見つけられるようになりました
インスタグラムで英語を入力して検索すると、手織りをしている人も見つかります

1月末を締切としますので、是非ご検討くださいぶっきらぼうな書き方になってしまい、失礼いたします
(文章にまとめるのが、苦手です)

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新年おめでとうございます

時間が過ぎて新しい年が始まり、12から1に戻るだけ・・・
でも、新しい気持ちになれる、とても貴重なお正月
思いつつも後回しにしてきたことを、少し解消できる1年を過ごしたい

人生の最後を生きる両親と、溢れるエネルギーで成長する孫 
共に、私に命の大きさを見せてくれる、そんな1年になるでしょう

98歳差の手皆さまのご健康と幸福をお祈りいたします

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スコットランドツアー 参加者募集のお知らせ


ちょっと欲張った、スコットランドの織物文化に触れる旅

以前からリクエストを頂いていた スコットランドツアー を来年6月末からの日程で企画致しました
これまで私が興味を持って数回に分けて訪ねたところを、一筆書きのようにまわります
街から離れ、興味に合わせて選んだ、通常のツアーでは行かないところばかり・・・

以前から参加希望のお申し出を頂いていた方々に加え、
人数に空きができましたので、6名の参加者を追加募集です
時々のスライドショーをご覧いただいたり、話を聞いたり、このブログでスコットランドのことに興味を持ってくださった方々のご参加お待ちいたします

現地集合、現地解散で、飛行機チケットの購入などはご自分で手配して頂きます
その前後に各自他の旅の予定を組むこと、参加者の中から同行者を見つけることも可能です

訪問先
タリフの街と個人農場見学、バクパイプ演奏やハイランドダンス
織物工場 ジョンストンズ ノッカンドー ロッキャロン 個人の織手工房
織関係の場所 ニューラナーク、ウィーバーズコテージ 
その他 コーダ城 アーカート城(ネス湖) ハイランド野外博物館 ウィスキー蒸留所 など

織や紡ぎをする方々との交流会や簡単なワークショップなども考えています

日程 6月28日(木)~ 7月7日(金) 9泊10日
  集合 スコットランドアバディーン空港 
  解散 スコットランドエジンバラのホテル その後各自エジンバラ観光可       
費用 ☆現地までの飛行機チケット等は各自購入 
    参考 *日本航空(JAL) or 英国航空(BA)ロンドン・ヒースロー空港で乗り換え
       *オランダ空港(KLM)アムステルダム・スキポール空港で乗り換え
   ☆9泊のホテル(ツイン・朝食付き)と移動のバス  参加者12名の場合
          1,050ポンド 現在のレートで 約¥157,500  
   ☆ツアーのアレンジ料 ¥25,000 
   ☆この他、食事代、いくつかの有料イベントなどの費用が要ります。(実費)

実施人数12名+同行者2名

参加ご希望の方に詳細をお知らせします。
氏名・住所・電話番号を明記して、下記にメールをお送りください
weaving*jcom.home.ne.jp (*をアットマークに変える)

私のスコットランドとの関わりは、ツイードの織を教えてくれた先生がタリフに住んでいたこと
初めて訪れた1981年に始まり、それから13回訪れました
日本の方も手織りの講習でたくさんお連れしました
スコットランド手織コースのページをご覧ください

冬休みの間にご検討下さい~

~*~*~*~*~*~*~

先日からの風邪がすっかり長引き、『私は風邪を引かない』と言うのは止めなければね
このため、クリスマス前に英国の友人たちに出すはずのクリスマスレターはまだ出来ていません~
自分の年賀状もできないからと依存度が高くなった父の年賀状を断ったのに
何も出来ていない・・・  いつやるんでしょう?
ちょっと立ち止まりたい・・・と思うのに、容赦なく時間が過ぎてしまう!
どうしましょう???

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次々仕上がっています~

珍しく家族の誕生に私の休みが重なったので
久しぶりにお誕生日ケーキを焼きました~
以前と同じ、卵250g砂糖200g粉150gで21cmの型
覚えているものですね
今晩、生クリームと苺でデコレーションしてお祝いします

~・~・~ ここは夜追加しました ~・~・~
突然何年振りかの風邪を引き、少々体調不良、
結局デコレーションは本人がしてくれました 

~・~・~ ~・~・~ ~・~・~ ~・~・~

さて、工房でも生徒さんの作品が次々出来上がっています
写真を撮ることを忘れてしまったものがたくさんあって残念!

親戚の子供たちにお揃いのマフラーを織っていたKさん
小さい妹たちと、お兄ちゃん それぞれに合わせた長さに出来ました
同じ経糸とは思えないくらい変化があって面白い!

Kさんが上のマフラーの前に織っていた服地でご主人のシャツが仕立て上がりました

そして今はご自分のショートコートとスカートの服地を織り始めました
幅広で長い服地を織るのには体力と集中力が要るので、
大きなものは先延ばしにしないで・・・と 
年齢とともに落ちてくることが身に染みる私の体験からお勧めしました

10月から入られたHさんは2作目で60cm幅のストールを織りあげ
3作目は糸始末がちょっと面倒なガンクラブデザインのマフラーに挑戦中
お子さん方から『Tartan & Tweed』の本を参考に希望を聞いて来られました
織りたい物がはっきりしていると、大変でも楽しく織れるようです~

ゆっくりと時間をかけて丁寧に取り組んでいるUさん
4色のグレンチェックを2枚続けて織ったのので、
少しずつ自分なりの思考回路の構築が出来てきたようです
6作目でかなり大きなタータンタイプのストールを織り始めました

夏に幅広のオーバーショットを織機にかけたり、単発講習をして
生徒さんの間でもオーバーショットが流行っています~

そして若手Iさんは90cm幅の織機で大きなワッフル
7枚綜絖のワッフルのブランケットを丁寧に織りあげました

織機から外した途端にモコモコと凹凸が大きく出てきて、感激です~

油を落す程度の洗いの予定ですがどうなるでしょう~
糸の太さと密度が難しいところです
織り幅が広いのと、10本ペダルを使うため、小柄なIさん全身で織っていました

私はまだ糸屋を始める前から持っていたツイードの糸で服地を織っています
以前は撚り止めをしていない単糸がクルクル絡まって、経糸をかけるのがとても大変だったのですが
今は難なくできるようになり、気が付かない内に経験値をあげていたのですね

そんな教室の合間にこの秋の作品展シーズン、4つの作品展にお出かけしました
それぞれに、思いが溢れているような作品で、
膨大な作業を積み重ねて作りだされる、作者のエネルギーを沢山頂きました

幼い頃に近くで暮らして、その後会うことも無かったAちゃんの作品展では
形が様々、角が目立つ陶器の作品に出合いました
人の歩み途中の答えを探し続けている渦中を感じさせる、とても正直なAちゃんを感じました

あちこちにぶつかるかもしれないけど、そんな生き方の若者を大事にしたいですね~

さて、走って逃げる12月、もう半分近く過ぎてしまいました~

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冬の八ヶ岳


いつもより早い雪にちょっとひやひやしましたが
月末のお休みで、山の家の冬じまいに行ってきました
雪は少し残っていましたが、雨の中到着した日の夜は比較的暖か
次の朝は周りはびしょびしょでしたが、1日外で働きました

庭の脇に積んであったベランダ修理の時の廃材を引っ張り出しましたが
とげのある雑草や蕨の枯れ枝、ツル性の雑草などが伸びて
簡単には動かない~
こうやって自然界に要らないものを覆いかぶさって消していくのかな~

スッキリ晴れた午後4時過ぎの東京へのドライブは富士山が素晴らしい


この日は母の91歳の誕生日

帰り道にケーキを買ってきて、お祝いをしました
ろうそく何本??と思ったけど、最近はこんなろうそくがあるのですね
あっという間に吹き消せました
食が細くなっている父も一切れ食べて大満足

今年最後の1ヶ月、やりたいこと、すべきこと
のんびりしていたのは全部出来そうもない
さて、どうするか・・・・

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オーバーショットの講習終わりました

今回は、オーバーショットを織ったことがあるという方向けの講習
リクエストを頂いた方と初めてタリフに講習にいらっしゃる方の2人でした

本の通りに織る一歩先を・・・ということで
オーバーショットの模様をどういう組織で組み立てていくかということ
組織図を書きなおしながら、デザインの構成が解るようになることが目的でした

書き方に法則を加えて分解していく作業を繰り返していくと
ただの通し方と織り方の図から四角のサイズや組み合わせなど
デザインの中の規則性が見えてきます~
規則性がわかったら、そこから変化させることもできます
同じ経糸でも思いもかけない模様が出てくることも・・・

私にも新しい発見があり、これからの講習に活かせそうです

手織りのレベルでいうと上級ですが
人気のある織りですね~

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オーバーショットの講習

リクエストを頂き、オーバーショットの机上講習をします。
が、もう日が近くなので、こんなこともしているのか・・・というお知らせのつもり。

オーバーショットを織ったことがあるという方が対称です
本の通りに織っている方のための1っ歩先の講習

日時 11月22日火曜 13:00~16:00
内容 オーバーショットの組織を理解するための勉強
   自分で織るためのオリジナルデザインの組織図作成
費用 5000円  (タリフの会員 4000円) タリフオリジナルテキスト付
人数 2人 残り1席

もしも、受講ご希望の方がいらっしゃいましたら、ご連絡ください

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月1回の紡ぎニットのレッスン

もうずいぶん長く続いている月1回第2水曜日にタリフでお願いしているbaru先生のレッスン
最初は私がニットを習いたくて、その内に先生にタリフに来て頂いたら他の人も習える・・・
と始まりました

昨日の紡ぎのレッスン風景~

昨日は先生が持ってきてくださったペレンデールの毛をみんなで分けて
コームした物とハンドカードした物の2つの違う下準備した羊毛を
ロングドローでセミ梳毛糸を紡ぐ・・・ 

言葉ではこう説明できても実際に出来るかどうかは別のこと
理解できるのか、教えて頂いた通りに出来るのかは問題ではなく
知らないことがあることに気が付くこと、何が楽しいのかを知ることが大事と
レッスンの後でbaru先生との話は自分が目指す方向を示唆してくれました~

他のことをしながら耳をダンボにして、紡ぎレッスンでの先生の話を聞いていて
新しく知ったことは、正に目からうろこ!!

羊の毛がチクチクするのは繊維の表面にあるキューティクル(うろこ状)があるから
太い繊維のうろこは大きく、細いと小さくて沢山ある
湿ってくるとそれが開いて、肌にチクチクする

そういえば、子供のころ寒くて毛糸の帽子をかぶるととても暖かいのに
その内汗をかいてチクチクして脱いでしまった
いつも、どうして気持ちよく被っていられないのか?と思った答えが解りました

午前中は紡ぎ、午後はニットのレッスンです
午後の手編みのレッスン参加者を若干名募集しています
ニットといっても、棒針編み、かぎ針編み、アフガン編み など
手持ちの糸で編みたい物、本のこれが編みたい
この模様で自分のサイズにしたい、などなど 
個別に教えて下さいます
詳細はタリフかbaru先生にお問い合わせください
  

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最近気になること

気になること・・・

先日アート作品の突然の発火で犠牲になった子供は何を着ていたのだろう?

最近、圧倒的に化学(合成)繊維の衣服が増え、天然繊維の物を探すのが大変

毛糸が羊の毛からできていることも、
フリースは羊の刈り取られた毛を意味することも知らない人がほとんど
そして、天然繊維はすぐ火が付かないことも知らないだろう~

プラスチックが熱に弱い事は知っていても、化学繊維が火に弱い事は知らない???

だから、熱傷で命を落とした人のニュースを聞く度に
どんな服装だったのだろう~ と気になる

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