織り

最短記録!

急ぎの服地を1週間で織りました~
これまでの最短記録

筬かまちの真ん中辺に白く見えるのはすべり止め
どうも筬が、ガタガタして打ち込みが入らないとおもったら、
両端はきつく止めてあるのに、木がゆがみ、中央付近が浮いているようです

デザインを決めるためのサンプルつくりの方に時間がかかったかも・・・
思ったようにならなかったので、あれこれ試しましたが
結果、始めてみたら、とても織り易い!
一番難しい打ち込みをそろえることも、目いっぱい打ち込んでちょうどいい!

頑張って昨日宅配で工場へ発送、明日には戻ってくるそうです~
これも超特急の速さですね ありがたい!

工房には色々なところから集まってきた船杼が20本くらいあります

その中に、小管巻きの糸を入れ替えた時から、糸が終わるまで、
同じ調子で織れる優れものが1つだけあります

小管に糸をたくさん巻き過ぎたり、ゆるく巻いてしまったりすると
するすると糸が出て来なくて、打ち込む前に緯糸を整える手間がかかります
小さめの船杼を使うときは細めに巻くのですが、それでも最初は重たい感じ

この優れもの、小管をセットする棒の位置が
杼の厚みの真ん中より少し上になっているので
ちょっと小管が太くても下にこすることが無くていいのでしょうね

ちなみに、私は小管に、ちょっと厚めの紙を使っています
クラフト紙の封筒位の厚さで、不要になった紙等を切っています
ちょっと巻くコツをつかむまで大変なこともあるけど、
いくらでも作れるし、切れたら捨てればいい
手織りには工夫がいっぱいです工房を始める前から続けてきた身体障害者の方々への手織指導のお仕事
16年続けましたが、本日卒業しました

当初随分沢山の方々で賑やかだったのですが
近年は、利用者さん方の年齢も上がり、
3月で65才の年齢制限が導入されることになりました

手織りサークルが無くなるわけではないのですが
これからは必要な時にボランティアで支援することにしました

永い間に、沢山の事を教えて頂き、有難うございました

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オリジナルデザイン

あっという間に10日も経ってしまいました

1週間前には、以前手織り教室に通ってその後地元に戻られたOさんが
上京されて工房に寄ってくれました

私は体験講習の方もいらして、ゆっくりお話は出来なかったのですが、
当時一緒だった方々と楽しそうなお喋り、嬉しくなりました~

そしたら、次の用事があるからと帰られたOさんからこんな写真が届きました

隣に写っているのは、昨年から教室に通われているSさん

Oさんと会ったこともないはずなのに、何でこの2人???と思ったら、
Sさんが首に下げているのは前日遅くまで頑張って織りあげた緑のマフラー

そう、出会ったのはアイルランドのお祭りセント・パトリックデイの会場
アイルランドのイメージカラーが緑で、
集まる人は思い思いに緑のものを身に付けて集まるそうです

そういえば、Sさんはアイルランドが大好き、
Oさんも緑の帽子とマフラーを付けていたな~

タリフの糸で織ったチェックが結んだ出会いでした 
スコットランドチェック、バンザイ!!!この頃、物作りを生業としている仲間と会うと出る話題は、
オリジナルデザインを真似されることを危惧する思いです

より良い物にしたいと時間をかけて思考錯誤を繰り返して作り上げたものを
キットにして販売したら、買った人が作り方の流用と作品をフリマで販売されたとか、
目の前で道具の形を紙に写し取られたとか、
確かにタリフのチェックキットのマフラーを展示会で販売されたこともあります

でも、それって著作権侵害?

法的な縛りはありませんが、
他人のオリジナルの物で商売するのは確かにルール違反ですね

手芸の本は個人が楽しむために作られているので
その中に出ている作品を作って、売るのはダメでしょう
でも、その本を使って教えることはOKだそうです

では、タリフでも販売しているキットは?
個人が楽しむために販売しているので、友人に譲る程度はよいとしても
それを作品展に出して、売るというのは、遠慮して頂きたいですね

キットのデザインを参考に色を変えたり、自分なりにデザインしなおせば、
それはその方のデザインですから、堂々と販売してください

真似をされることを避けるために、
ブログにアップする画像もちょっと考えます~電話でのお問い合わせや、工房見学などの折りのご質問には
可能な範囲でお答えしますが、
教室に通われる方は講習料を頂いてお教えしているので
同じようにはお教えできません

ケチるわけではありませんが
習っている方々の権利を侵害することが無いためですから、ご理解くださいね

・・・とこの頃、仕事としての手仕事とその責任を色々考えます
写真は無いのですが、カード織講習も月に1回のペースで続いています
先生の工夫一杯の講習に、驚くことがいっぱい

解った~といい気になって、つい間違えてしまい戻れなくなって
つくづく集中力の大切さを思い知りました

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タータンチェックとチェックデザイン

殆ど誰でも見たことがあるタータンチェック
これがスコットランドのものであるということを知っている人はどの位いるでしょう
その中でも、一つ一つのデザインが登録されていることを知っている人はとても少ないと思います

タータンチェックというのは和製英語で、英語ではタータン Tartan 
これはタリフで販売しているチェックマフラーのキットの画像ですが、これはタータンでしょうか?

正確にはデザインをスコットランドのタータン登録所に認められて、タータンになります

それっぽい物でも、登録されていなければタータンではありません

だから、私が織った物はタータンタイプのチェックということです
では登録されているタータンはそのデザインに関してどのような条件がついているのでしょう?

2種類の登録条件があります

一つは登録した個人また会社等のタータンの所有者のみ使用できるもの
他の人から注文があったからと言って工場は生産して売ることはできません
元ダイアナ妃のためにデザインされたダイアナ・メモリアルタータンは
布を製品にしたもののみの販売が許され、
売上の一部がダイアナ基金に寄付されることになっています

もう一つは注文があれば工場で生産して販売しても良いというもの
布や製品として販売されているものは、この種類の登録ですね

どちらも、そのデザインを勝手に生産して販売することはできません

ご存知でしたか?

日本でも有名なスチュワートのタータンは、とても人気があり、
スチュワート・タータンもどきは沢山ありますね

例えば白地にチェック柄が入ったスチュワート・ドレス 
ドレスという名前が付いた物は、白が使われていてご婦人のドレス用のタータンです
スチュワート家といえば、スコットランド氏族の家柄、
その家族のご婦人のドレス用に作られたこのタータンは特別なもので
日本では女子高生のマフラーなどで良く見かけますが
現地スコットランドでは、一般的に目にすることは少ないと思います
(これまで意識して観察したことが無いので、次回確かめてみましょう)

そして気になるのがオリジナルデザインについてです
タリフで販売している物は、個人が手織りを楽しむための物ですから
織られたものでの御商売はご遠慮ください~

長くなりましたので続きは次回にしましょう

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色の組み合わせ

最近 よく
「色の組み合わせが難しい~」
「色の合わせ方が解らない~」という言葉を耳にします

そこでちょっと周りにある色を注意して見てみました
自然の景色では無く人が作った物・・・
例えば、あちこちで目にする看板やのぼりを歩きながら、
でも色の組み合わせの仕組みを紐解くように・・・

気が付いたのは、2色の組み合わせが多いこと それに無彩色の白や黒を加えている

例えば、
緑に少しオレンジが入っていて、白い文字
暗い青と明るい青は同じ色と認識、それに黄色
黄色の地に青と黒の文字

ちょっと目を引く看板など 色を分析してみて下さい
いいなぁ~と思わせるのは何なのか?
それを真似してみてはいかがでしょう?

チェックの色合わせも同じこと、
同じ色の濃淡に刺し色は、無難だけど 間違いのない組み合わせですね

そんなところからお試しください~時々工房を見学に来て下さる方があります
不定期に休むこともありますので、必ず事前にご連絡下さい~

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最近の私の織り

大変遅れましたが、羊パレットに出展した赤のコートをご覧ください

2012年10月、札幌での作品展の時に、布で見て頂きました。

この、大きなチェックを友人が仕立ててくれました
後ろにも、大きなちぇえくがバイヤスに出ています~

これはサイズ対応がとてもよく、楽に着られるデザインです
ボディーが着ているより、実際にどなたかに着て頂く方が、見栄えするので、不思議

まだ戻って来ません~
そして、11月の展示会以来お待たせしていたご注文の物、
先日来話ばかりだったストール  気に入って頂きました 良かった!!!

グラデーションはきれいになったけど、経糸のデザインちょっと懲りすぎました
大判のストールです


こちらは、お好みのオレンジやサーモンピンクを使ったチェック
余力があれば、もっといろいろ試したいと思うのですが、あまり長くお待たせできないので
思い切って3点送って選んで頂きました。

自分からは組み合わせないようなものでも、
リクエストを頂くと色々考えるので、新しいデザインへつながることもあります

まだ、後数点残っています
あたたかくなる前にお届けしたいのですが・・・

生徒さん方のステキな作品もたくさんできています~

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単糸は丁寧に

ずっと前から待って頂いているご注文のストールを織り始めました
久しぶりのスーパーソフトの単糸、幅広、希望に合わせたチェックデザインは複雑
(複雑にしたのは自分です~)

整経は1本ずつ
複数本同時に整経すると対応できないチェックデザインも多く、
単糸の場合、糸のからみや切れ、不均一につながってしまうことが多いですね
千鳥格子等の場合、それを承知ですることもありますが・・・

今回は1本ずつ丁寧に整経しました
経糸を作りながらデザインを頭に覚えさせていきます
色を変えるときも、切った糸とこれから使う糸がからまないような工夫も必要ですね

兎に角、急がず丁寧を心がけて640本ほど整経 結構楽しい!
巻き取りも丁寧に。 切りたくないし絡みもトラブルの元
丁寧に通すのは、ひたすらトラブルなく スイスイ 織りたいから・・・

試織りをしたら、緯糸のデザインを変えたくなって、
ついでに経糸の赤いオーバーチェックが邪魔だと気が付き、色取り合え
それも丁寧に、丁寧に・・・

というわけで、やっと織り始めました
丁寧にすると必ず良い答えが出てくる
でも、これを気に入ってもらえるかは渡すまでわかりません

だから丁寧にできる余裕が無い時は単糸に手を出せません~

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織り作品

もうお正月の気分ではありませんが、
例年より遅れた両親の年賀状(寒中見舞い?)の印刷作業が続いています

教室の傍ら、明日からのチェック講習会の準備を進めました
糸や布のサンプリングと、チェックデザインのテキスト、合わせて38ページ
以前は夜中までかかって自分でしていましたが、
この頃では、息子がきれいに整ったページを作ることも、印刷もしてくれて、大助かり
やっぱり冊子つくりで腕を上げたようです

内容を読み直しながら、講習のシュミレーションをして、確認しました
同じことを何度も教えるチャンスが多くあるので
その都度、説明の方法や入口や通り道を変えるなど、
理解してもらえるように工夫します
その積み重ねが役に立っています12月からの作品紹介です
Yさんの少し太い糸でSeedの組織を入れたチェックのストール
このパターンは3の倍数なので、3本単位のデザインです


自分でエクセルを駆使してデザインしたのはHさん
少し硬い糸でバック用の布です
チェックの所とストライプの所は、緯糸の色が違うので、他の色も違って見えます


Mさんのグレンチェックと無地のマフラー
織る時に暗い色は左端まで、左のグレンチェックに明るい色が入るところは
中央で折り返して織ります
グレンチェックは暗い色と明るい色が半分ずつなので、
真ん中のつなぎ目も気になりません~
とても丁寧に織られました


これは糸見本に付ける布見本のために私が織ったラムウールの単糸の布
サンプルなので、半端になっている色をつかったのですが
左と右と、赤の色が違って見えます
左は青みがかったグレーに影響されてワインレッドのように
右は黄色っぽいベージュに影響されて朱っぽい赤にみえますね
チェックを織っていると、こんなことが良くあります


最近、手仕事を模索中の若い方と話すことが続き
自分の道のりを思い出す機会をもらいました
今のような仕事を目標にしていたわけではないけれど
一つ一つやりたいということを続けてきただけ

夢は回りの人に話しましょう
『織機が欲しいけど・・・』なんて、関係ない人に話していたら
思いがけないところで、『親戚の叔母さんが出来なくなって手放したい』なんていう話が
転がり込むかもしれません~

色々な扉をノックしていたら、予想外の道へ進む扉が開くこともありますね

若い人と話しているとワクワクします

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規則性 大好き!

「色々な綾織り」で紹介した、よろけて見える杉綾のマフラー
友人からストールサイズの注文を受けました

そこで、ちょっと時間が出来た時に、サイズをマフラーからストールに変更
元々マフラーとしてデザインしてあるので、それを二つ並べてもダメだと思い
ちょっと手直し・・・ でもそれがどうも上手くできない

つくづく規則性が無い物な苦手だな~と思い知りました

私が得意としているチェックは色遊び
どの色をどう組み合わせるのか、分量の割合や隣に来る色
それに、ある程度の規則性を加えて、デザインします

奇数混じりのデザインでもプログラムを作れば、機械は簡単に織れます
でも、手織りにするには、人が織り易いという条件がとても大切です
それを最低条件としてデザインするのですが、
これが結構スッキリ見えるチェックになるから不思議です

こんなことを勉強するのがチェック講習会です
地方からも申込みがあり、楽しみです~

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バーズアイ

今日は綾織りの資料としてBird’s EyeとRose Pathのサンプルを4種類織りました
まだ洗ってありません~

違う名前がついているけれど、ひし形の大きさが違うだけ
左からGoose Eye, Finish Bird’s Eye, Rose Path, Traditional Bird’s Eye

余り気に止めていなかったけれど、こうやって並べてみると
鳥の目にみえたり、サイズによってバラの花が咲き誇っているように見えたり・・・
同じものでも違う場所で違う名前で呼ばれているかもしれませんね

このサンプル、長めの経糸を織機にかけて
一つ終わる度に平織りに踏みながら経糸に綾棒を通して綾を確保
その都度、綜絖と筬を通し直しました
不思議なことに6本リピートは間違えて計3回もやり直し
14本リピートというのは間違えずに通せるし織れる!!!
不思議です

綾織りが出来ればいろいろな模様が織れるとことがわかる冊子を目指しています~

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ファンシーヤーンを使った平織り

スピニングパーティーの時、隅っこに下げてあったのがこちら


タリフの双糸とクラフトひつじ座さんのファンシーヤーンを合わせて平織にしたものです
組織で変化が出せない平織りですが
緯糸にファンシーヤーンを合わせたり、細い糸を何本か合わせることで
布に表情をつけると良いですよ~という提案でした

当日は混雑していてお買い上げくださった方々に、説明ができませんでしたので
ここで詳細をお知らせします

タリフの双糸の標準的な経糸密度(筬目)は平織 4本/cm 
緯糸ですが、この見本の場合ファンシーヤーンが細いので、双糸を合わせて織ります
複数の糸を合わせて太くなった場合は打ち込みを少なくします
織りあがって洗うと糸が膨らむので、膨らめる隙間を空けておきましょう

手持ちの手編み用の糸を使いたいというような場合も
経糸にタリフの双糸、緯糸に手編み用の糸とファンシーヤーンのようなものを
合わせて織ると、ふんわりした表情のあるマフラーが織れるでしょう

ちなみに手編み用の毛糸は手編みにすると良い風合いになるように
毛糸が作られているため
手織りでその糸の風合いを出すことはとても難しいのです
それにとても伸びるので、扱いが難しいですね

この件について問い合わせをしてくださったTさん 有難うございましたこの会場でも沢山の方に
『千鳥格子のマフラーを織りましょう』をお買い上げいただき有難うございました

最近自分で織りをするようになった娘が色々解ってきて
よくよく読んでみたら、何カ所かなんだか変な文章じゃない?と言われています~

なるほど、ちょっと発想が英語的?やわかりにくい?
間違いもいろいろ見つけているし
一度で完璧は無いそうですが、それでもね・・・
国語力の無さに自分でも呆れています~
申し訳ありません

11月向けて次の『綾織り』を編集中
気を付けます~~

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