チェック講習会2回目

遅くなりましたが
1月31日のチェック講習会2日目の様子です

1回目の課題、千鳥格子のマフラーや色サンプルを持って集まりました

それぞれに好きな色、好きなサイズに織った作品です
思いかけない色の組み合わせに、ほかの方の作品から色のヒントを交換していました

この日の課題は、グレンチェックの基本と応用
グレンチェックの正式名はGlenurquart ネッシーで有名なネス湖の畔にあるアーカート渓谷を所有していた領主さんのチェックで1840年代にデザインされたといわれています
グレンとは渓谷という意味で、他にもたくさんグレン・・・という名前のチェックがあります

これは、世界中のファッション界に大きく貢献したチェック・・・と本に書いてあります
外出すれば、必ず一人はこの柄を着た人に会いますね
今日も、明るいグレーと黒のグレンチェックのスラックスをはいた紳士を見かけました

基本は2色、これに色を加えたり、織りたいサイズに合わせて微調整する方法などを勉強しました

このリピート全部は入らないから、ここを半分、残りをこっちへ・・・
などと、左右対称に見えるように、出来上がったものがスッキリ見えるように注意します

あれだけ何度も見直したはずのテキストに間違い発見
他の考え方にも気づき、まだまだ勉強です
次回はタータンタイプのチェックデザインが課題です

・・・とチェック講習会の余韻に浸る暇無く、スコットランドから糸が届きました
再度、通関手続きのために必要な送り状が届く前に、成田から連絡が入りました
航空貨物会社は24時間、週7日、365日営業しているのに、
情報を送ってくれる工場は週末休みで、現地の始業時間はこちらの夕方5時
というわけで、250kgほどの糸が55cm角の箱10箱、小さめ2箱で届きました
まだ欠品があり、2週間ほどで再度送ってもらいますが
国民性の違いもあり、こちらが知りたいことに返事をもらうのが大変です

1日かけて重さを量りチェックをして、今晩から少しずつ単糸を巻き始めました

注文してくださった方々、もう少しお待ちくださいね

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ちょっと一言

昨日フェルト講習の報告を娘が書きましたが
なんでタリフさんの娘さんが? と聞かれましたので
ちょっと一言
この企画にタリフとしては直接関わっておりません
でもこのブログという発信できる場をもっているので
紹介をさせて頂き、報告も彼女が書いたというわけです

私も、チェック講習のご報告をと思いつつ
今日は私が織講習を受けに出かけておりました
そして、糸が成田についたという連絡も入り
多分水曜には工房に届くと思われます
また忙しくなります~

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フェルト講習会 in 清瀬

フェルト講習会 in 清瀬

フェルト講習会 in 清瀬の第1回目が、昨日行われました。
このフェルト講習会は、私、タリフの娘、牧子が発起人の1人だったりします。
去年10月末に母と2人デザインフェスタへ行った祭に、羊仲間のHさんと一緒に出展していたなかむらさんと作品に出会い、なかむらさんに是非清瀬で講習を~という事になったのです。

受講者の中には初めて清瀬にこられた方もいらっしゃいましたが、手織工房タリフから2名と私、計7人が参加しました。
1人今後の予定がわからないということで単発での参加となりましたが、隣の部屋から三味線が聞こえる中談笑しながらフェルトのシートの制作が始まりました。
1回目は30×30㎝のフェルトシート作り。
まずは模様作り。ねじったり、巻いたり、毛糸を使ってみたり。
模様が決まったらその上に、白いメリノ30gを少しずつ縦横交互に重ねていきます。

この時中村さんが言われたのは、何層重ねたかではなく、どれだけの羊毛を使うかが大事、ということ。
人によって一層に並べる羊毛の量にはばらつきが出る、だから4層並べてもgにはばらつきが出る、ということでした。
薄く並べれば並べるほど出来上がりは滑らかになり、綺麗に仕上がるそうです。

模様がちゃんと白い毛についたか確認しながらゴシゴシ。
その後はプチプチごと棒に巻いて1分~2分体重をかけてローリング。
それが終れば濯いで、形を見ながらタオルだけでローリング。

できあがりは、私のもので3割縮みました。

今まで人づてに聞いていた話とはまた違う、フェルトの歴史やなかむらさんの経験に裏づけされた作り方の話などが聞け、とても充実していました。
最後に全員の作品を並べて・・・
やはり性格が作品に出ますね。
次回から新規の方は募集する予定はありませんが、また講習の様子をお知らせできればと思います。

講師のなかむら いづみさんのブログはこちら・・・IZUMIN. wool craft

by タリフの娘 牧子

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織って洗いました

先日からシリーズでお知らせしている紡毛糸と梳毛糸の比較です

綾織にして洗って比較しました
とっても、とっても面白い結果が出ました

まず織り
番手は大体同じでも、太さ(ボリューム)が違うので
糸の見た目の太さに合わせて密度を決めました
Z撚りのレース糸を補助糸に使って縦糸をつないで巻き取り、綾織にしましたました

梳毛糸は8本/cm 30cm幅で240本

脂が残っていて少し開きにくい感じはありましたが
織るのには問題なく、縦糸が切れることもありませんでした

紡毛糸は梳毛糸より少し太いので6本/cm 30cm幅180本

撚りが甘いところがあるので、切れるかとちょっと気になりながら織り始めましたが
1ヶ所糸のつなぎ目がす~と抜けただけ

織り上がった2枚を並べてみました

左が紡毛糸、右が梳毛糸
糸にかなり脂が残っているので、触っての風合いの違いは思ったほど出ないかなぁ~という感想。でも写真を見たら、画像のほうが違いをはっきり見せてくれました。

この2枚を洗いました
練りモノゲンを溶かしたお湯につけたら、見ている間に風合いが変わってきました
梳毛糸のほうが撚りがきつかったのか、糸が波打って布が縮みみたいになりました

今回は、糸を混ぜて織ることはしませんでしたので、縮みが一定ではありません

そして、もっと面白かったのは、残った糸をかせにして洗った結果

すっかり脂が取れたら、梳毛糸の方がくりくりに縮んでしまいました
この糸をつむいでくれたbaruさんのブログを読んでくださった方はご存知だと思いますが
撚り止めのために洗った後は、紡毛糸のほうが縮んでいったということでした
でも、今度は梳毛糸がお湯に入ったとたん、くりくり状態になりました

この後、baruさんと電話でいろいろ意見交換をしました

梳毛糸の方が撚りがきつかったからくりくりになった。もう少し撚りがゆるいほうがいいのかなぁ、でも紡毛糸に比べ梳毛糸は撚りがちゃんとかかっていないと糸になりにくいのも事実でしょう。梳毛糸の場合双糸にすることで、単糸の撚りが取れてゆるくなるし、やわらかい風合いになるのだろう

その点、紡毛糸には、毛と毛がバラバラにならないようにつなぎとめているバインディングファイバーが混ざっていることもあって、甘撚りでも切れにくい??ホント? 撚りが甘いと太さも出るし空気をたくさん含むので暖かい。暖かくて軽い布になりますね。

次のチャレンジとしては、この羊毛がなりたい太さの梳毛糸(今回より細め)を紡いで頂き、単糸と双糸で織って比較すること。これはもう少し先になります

ちなみに、梳毛糸の布はまず双糸で織られていると思います。タータンの本を拾い読みしていて、大昔、スコットランドにいた原種に近い小さいみすぼらしい羊の毛を細い梳毛糸に紡いでタータンを織っていたという内容に興味を持ちました。以前ある博物館で見た、朽ちかけたタータンの布は細い梳毛の双糸で織られていました。大昔からお金持ちの豪華な衣服は薄手で光沢がある梳毛糸で織られた布。今でも正装はそうですね。晩餐会に紡毛糸で織られたツイードを着ていく人はいないでしょう。どうして、あれほど寒いスコットランドで暖かい紡毛糸で織られた布の方を珍重されなかったのか、それは、創造の粋を出ませんが、多分手間をかけられて作られる梳毛糸の布の方が価値が高く、身分の高い人たちは暖かさより高い価値を好んだのかもしれない、と思ったりします。古今東西これは変わりませんね

紡毛糸・梳毛糸の比較は、とても面白いヒントをたくさんくれました
体験から、羊毛産業の事がわかったような気がします
昔の人はきっとこうやって、技術を発達させていったのでしょう

あ~あ 楽しかった 
長々読んでくださってありがとうございました

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名古屋での講習会

先日お知らせした名古屋でのチェック講習会の企画が決まりました
詳しくはホームページでお知らせしています

プリントした案内ができていたのでホームページは楽勝と思っていたのに
結局夕食前の1時間、夕食後さっきまでかかってしまいました
どうも、忘れることが多く、やり直しが多すぎる

保存や転送がうまくできず最後は息子の手を借りることになってしまいました
すばやい対応を大いに誉めてあげたら、彼曰く
『いろいろ知っているのに、ホームページを作る内容が僕にはないのが残念だ・・・』
私の代わりにやってもらえばいいようなものですが
『自分らしく作りたい』にこだわっているので、やってもらうと私らしさが減ってしまうようで
時間がかかっても、体裁が悪くても、自分でやりたい・・・

講習会も自分らしいにこだわりたいと思います
名古屋の集中講習では、実際に織ることはできませんが
それぞれのオリジナルデザインを作ることに重点を置いて考えています
みんな織りたい物のサイズが違うとそれにあわせて
どのようにデザインを変えていくかの勉強になっていいですね

まだ2ヶ月ありますから、ご検討くださいね

糸の発送を知らせるメールが来ないので、国際電話をかけました
どうやら、予定通り発送されたそうです
大量の糸の受け入れ態勢をあれこれ考えています

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梳毛糸に手をつけました

思いつつも、工房でほかの用事に時間を取られて糸に触れずにいましたが
まずかせから木枠に糸を巻きました

前に織機を手放したいというご近所の方のお手伝いをした時に手に入れた道具をはじめて使いました
私は使う必要もなく、いつも、ドアのストッパーなどしか出番がなかった木枠
初めて、ちゃんとした使い方をしてもらったみたいです

ここでも紡毛糸・梳毛糸の違いがはっきり

次の問題は、どのような密度で織るかです
梳毛糸から手をつけました
同じ番手でも、明らかに梳毛糸のほうが細く、紡毛糸より密度を高くするので
同じ幅に縦糸本数が多いからです


織機にZ撚りの補助糸をセットしたので、これにつなぎます
通常双糸のためにS撚りの綿糸を使っているのですが
古くなり汚れてしまったレース糸を使います

手紡ぎの梳毛糸を織るのは初めてなので、ワクワクしますね

新しいパソコンで写真のサイズを変える事がよくわからず
なんだか面倒なやり方をしたみたいですが、まあどうにか小さくなりました
頭脳がついていかない人のために単純なプログラムのパソコンも作ってほしいものです
バージョンが上がる度に理解できないことが増えます
いつも、息子に教えてもらうのも、面倒だし、依存はしたくない
でも仕方がないのが現実のようですね

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思いだけはたくさんあるけど・・・

仕事資料がすべて入っているパソコン、誤作動が多くなって新しくしました
Windows 7になって前と変わったところをまず息子が勉強
最近、教えてもらって私が使い始めたのですが・・・・
少々使い勝手が違ってまだ時間がかかっています
お見せしたい写真を撮っているのですが、できずに時間が過ぎます~~

さて、新年早々スコットランドに注文した糸ですが
来週はじめに発送ということが判りました
スムーズに行けば、2月はじめには届くでしょう
全部で104 種類と色 全部で300kg近くなりそうです
その糸が届くまで、7番 明るいこげ茶、33番 赤紫、40番 赤 が在庫切れです

チェック講習会もしているし、昨年の決算をして確定申告しなくちゃならないし
定番に新色を加えると同時にいろ番号表記を変えたり(番号は同じ)
そのお知らせなどの用意、ホームページに色番号も出したいし
インターネットを見ない人向けに工房紹介のパンフレットも作りたいし
名古屋の講習会の参加者募集の準備も・・・・
何で重なるの~~~

使いすぎた右肩の痛みが峠を越えたかなと思っていたら
昨日から左の背中が痛い・・・今度は左手が挙げられない???
なんで~~~

へこみそうになっているところへ
ずっと前に洋裁を習いに行っていた、友人でもあるSさんから電話をもらった

お互い布を扱うことを長くしていて、生き方に対する思いも似ている
その時々を自分に正直に、一生懸命生きていた姿勢は輝いている
(ご本人はそう思えずに少々落ち込んでいたようだけれど)
『役所の書類などがわからなくて書けない自分は本当にだめなのよ~~』と70代の彼女
『知らない人にわかるように作ってないから、私だってわからない、Sさんのせいじゃないよ~』と私

80代の母から
『80になると、楽になる。できないことを簡単に諦められるから・・・』という伝言に
『あ~よかった、』
なんだかお互い元気をあげ合った長電話でした

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チェック講習会1回目

今日はチェック講習会1回目、8名の参加者でした
その中で、以前工房に来た事がある方が3人
5人の方々は初めてお会いする方々
皆さんネットで見つけてきてくださったとのこと
こちらは初めてでも、皆さん結構私のことご存知?????

この講習の目的は、自分のオリジナルチェックのデザインを作れるようになる事
でも、スコットランドチェックをご理解頂く為に、糸についての勉強は不可欠
そして、後で見て確認できるように、出来るだけ多くのサンプルを提供します

その一つ一つを説明しながら、用紙にサンプリングしていきます

皆さんの興味がどこに有るか、どれだけの事をご存知か・・・
知りたかったことにぴったり合うと良いのだけれど、どうだったでしょうか
沢山考えていたのに、お話しする順序やプレゼンテーションの仕方が良かったのか
迷いも、沢山ありますが、1回目よりは良かったかな?!

皆さん会場に持っていった66色をあれこれ組み合わせ糸を持って帰られました
次回までに織って来られる作品が楽しみです
ちょっと一休みして、片付けて、次の準備に取り掛かります

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紡毛糸・梳毛糸3

baruさんが紡いでくださった、糸が届きました
チェビオットの原毛から紡ぎ分けてくださった梳毛糸と紡毛糸

重さも番手もほとんど同じなのに、明らかに実際の太さが違います
明らかに梳毛糸と紡毛糸の違いです

明日の講習会初日には間に合いませんが
この糸で綾織りの布を織ります

今日はその講習会の準備をしました
今回新しく加えるサンプルの布です

スコットランドの織物工場ジョンストンズで販売していたEstate Tweedの布
布を小さく切ってしまうのは少々もったいない気がしますが
でも、1人で持っているよりも沢山の人の目に触れるでしょう
この糸を解いて、撚りを取ってみて実際が見えてきました
これは紡毛の双糸、かなり撚りが強くかかっています
風を通さない様に、きっちり堅く織られています

この頃、工房でお昼を食べる時のお気に入りです
12時に買いに行くとたいてい残っていません
おにぎり3個で240円 昆布、梅干、塩しゃけがたっぷり入っていておいしいですよ~

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梳毛糸と紡毛糸2

梳毛糸と紡毛糸の手紡ぎをお願いしたbaruさんが
彼女のブログで詳細を紹介してくださいました

同じ羊毛から違うタイプの糸を紡ぐということで、夫々の違いが良く現れていると思います

タイトルを書くときに気がつきましたが
英国の織物の本の糸に関する記述は紡毛糸が先です
紡毛糸とは・・・・・ それから梳毛糸(ウーステッド)です
それだけ英国では紡毛糸が一般的なのでしょうか
英国羊毛は紡毛糸向きの物が多いのも、事実ですが・・・・

とても面白い比較なので、ぜひご覧下さい

チェック講習会が日曜日から始まります
3回の講習で、3つのタイプのチェックのオリジナルデザインを作るのですが
最初に糸のことを勉強します
その中に上記の紡毛糸、梳毛糸のことが含まれます

最終的には、糸や布のサンプルを沢山盛り込んだ
1冊のファイルが出来上がる予定です

資料を見直しながら、準備を進めています
4月3日4日の名古屋での講習会も具体的になってきて、楽しみです

それにしても、寒いですね
英国全土も寒波で雪が多く、スコットランドの糸の工場でも社員が出勤できない事もあるとか
それでなくても、多色少量の注文で面倒な仕事、ますます遅くなりそう
今回は、トラブル無く輸入が出来る事を願っていま~す

雪が沢山降っているところにお住まいの方々お見舞い申し上げます

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