2007年 の投稿一覧

ピアノとお琴

今日は工房の隣の音楽教室でリッタのミュージックルームがある日でした
そして12月の『手織りと音楽』の期間中に演奏をお願いしているお琴の先生と、
織友だちでピアノの先生をしているHさんが夫々訪ねてくださいました

お琴の先生は、リッタのピアノと合わせるために来て下さいました
私はお琴のことを良くわからないのですが、
ピアノとお琴の音階が合わないと一緒に演奏できません
私は工房での講習もあるので、出たり入ったり・・・

お琴とピアノ、基準になっている音や考え方が違うために
どの点で合わせる方難しかったようです
リッタはピアノの音階も変えることが出来るので、お琴を基準にピアノを合わせて弾くのか
ピアノの音階にお琴を合わせるのか・・・・
結局お琴の先生がピアノに合わせてくださり、一緒に演奏が出来ました
当日は、『夕やけこやけ』『日本の歌のメドレー』をピアノとお琴で、
リッタのリクエストでお琴だけの演奏もお願いしました
  〔12月16日(日) 午後4時からの予定〕

今回初めて、ピアノで弾くために、漢数字で書いてあるお琴の楽譜を5線紙の音符に書き直したリッタですが、これをしてみて、色々なことがわかったそうです
ピアノとお琴の基本がとても違う所にあるために、ピアノとお琴を合わせるのは大変でした
ピアノは鍵盤を弾けば何時も同じ音が出て、音符を見るとその音が聞こえるのに
お琴は、その時々に音階が変ることがあるので、音符を見てお琴は弾けない
お琴は数字で表している楽譜を使っているので、そんな時は♪を数字に置き換えるそうです

この間デンマークの曲をお琴で弾いてみたら、♪を見て弾く事はできず
思い出して弾いてみたけれど、とても難しい
数字で書き直したほうが簡単だそうです
数字はお琴のどの弦を弾くかという意味だから・・・
どのことをとっても、私は知らない事ばかりです

そして工房が終わる時間から、Hさんが来てくれました
糸紡ぎや織をしている彼女が選んだのは、そんな手仕事をモチーフにした小曲
エルメンライヒ「紡ぎ歌」 これは私も子供の頃弾いた事がある曲です
そしてその題を知って、この曲を聴くと、紡ぎ車がくるくる回る様子が見えるようです
リッタは、私が先日インガーの所で紡いでいた光景を思い浮かべて、
曲を聴きながら、その様子が手に取る様にわかると言っています
糸紡ぎをする方、是非聞きに来てください
  〔12月17日(月曜) 午後2時からの予定〕

何だか上手に書けませんが、これはリッタと英語で話した事で、すっきり日本語になりません
疲れすぎて頭の中が空回りのようです
読まれる方、想像してお読みいただければ嬉しいです

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音楽・・・

12月の手織りと音楽を楽しむ会の準備を進めています
音楽教室の先生との相談も進み、演奏者が決まってきました
そしてDM作りをしていますが、いつもながらパソコン操作で四苦八苦です
なんでも自分でやってみたい性分は何時になっても変らないでしょう
知っている方からすれば、あきれるほど手間をかけて遠回りをしているだろうと思いつつ
少ない知識をフル回転、またまた子供達に助けられています

リッタのミュージックルームからのお知らせです
来週の日曜日、11月18日のワンコインコンサートで、デンマークの教育についてお話致します。良く知られているフリースクールとその創始者グルンドヴィは日本の幾つかの学校や大学にも感化を与えています。
グルンドヴィが作詞した数々の歌を通して、私達デンマーク人が今尚それらを歌って喜びを得、若者がどのようにこの古い歌を楽しむか、どうして人々がコミュニティーソングをこれほどまで好むのか、お伝えしたいと思います。

11月18日、リッタのミュージックルームで
簡単なデンマーク語、英語、日本語でコミュニティーソングを歌ってみましょう
お待ちしています

グルトンヴィについてお知りになりたい方はこちらをご覧ください

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初めての作品

デンマークで紡いできた糸で編んでいたベストが出来上がりました

この2・3日、思いながらもブログが書けなかったのは、最後のゴム編をしていたからです

手紡ぎの糸で編んだのは初めてでした
紡いでも単糸で織るので、様子が違いました
少々むら染めだし、糸が細かったり太かったり
でもそれを全て無視、それなりに編みましたが、形にはなりました

昨日は、夏に織ったカシミヤの服地の仕上げをしました
思ったより、いい風合いになり、色合いもよくなりました
少しずつ洗っていたマフラーもアイロンをかけて、まとめてスキャナーで画像保存しました
こんな仕事が、結構時間がかかって、面倒ですね
どちらかと言うと、記録を取る事はあまり得てではありません

2重織りのピアノ鍵盤も仕上げました


織りと音楽の企画も、演奏してくださる方との交渉が進み、段々具体的になってきました
お琴とピアノの合奏も出来そうです

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デンマーク語講座第1回目

昨日は、リッタが朝日カルチャーセンターで初めてデンマーク語を教える日でした
帰ってきたときのリッタの第一声
『楽しかった』 日本語でした

『10日程前に受講者が6名なので、開講します。授業の用意お願いします』
と言うメールが担当者から来ていました
最低4名集まらないとできないと言われていたので無理かもしれない・・・
と内心思っていたので、良かったとほっとしました

そして2日前に用事で連絡を取った折に、8名になったとのこと
昨日行ったら、9名になったそうで、北欧人気でしょうか
若い人が約半分、皆さんとても熱心に、楽しくレッスンをしたようです

教室で日本人にデンマーク語を教えるのは初めてでも
長年の教師の経験があり、みんなの気持ちをひきつける術は抜群です
次回が楽しみ・・・

それと、このブログを読んでいてくださる方から電話を頂きました
来週工房を訪ねて下さるとのこと、つたないブログながら交流が広がって嬉しいですね

作品展のおしらせ
ホームスパンをしていらっしゃるJoyceさんの展示会
羊のちからです DMの写真がとても素敵です
詳しくはJoyceさんのブログから

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都会にも自然が戻った? 

今日はとてもいいお天気で夕方になっても、寒くなりませんでした
夕方ワンコインコンサートが終わってから、散歩に行きました
何時もリッタが歩くお気に入りのコースです

この間シラサギが居たと、黒目川沿いの道で川を覗いていたら
とても珍しい鳥を見ることが出来ました

色がとてもきれいなカワセミです
水面が時々光るので、小さな魚が飛び跳ねているようで、それをねらっているようです
随分待っていたら、水面めがけ飛び立ち、水の中を通過して、飛んでいきました

気をつけて歩いていったら、また居ました
この鳥がいると言う事は、水がきれいになったと言う事でしょうか
日が暮れるのも忘れて見とれていました

もう一枚の写真はしばらく前の我が家の窓
外に、2匹のヤモリが張り付いています
石垣島に行った折に家の中に居て驚きましたが、東京にも居たんですね

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デンマーク旅行記 7

ノルディックバインディングを紹介します

北欧で、棒針編みが発達してくる前に、この技法で靴下を作っていたそうです
左:インガーが手紡ぎの糸で作って、底の部分に滑り止めのゴムのようなものをつけたもの
中:その一部分を拡大したもの
右:インガーが展示会をした時に見本に大きく作った糸のくぐらせ方

元々は糸をきつく引いて堅い風合いのソックスを作る技法でしたが
インガーは、これを自分で工夫して変え、
糸の引きをゆるくする事でふっくらした風合いのものを作っています

左:デンマーク製のブークレで三角ショールを作り始めたインガー
中:中々覚えられない私に、手取り足取り???
右:忘れてしまわないように、一つずつ写真を撮ってきました
糸のくぐらせ方で幾つかのパターンがあるようですが、今回は一番基本的なやり方だけ習ってきました。 『この先これをやりたくなったら、また習いに来るから』という約束をしましたが、どうなるでしょう。 
この、ノルディックバインディングを使ってまだ何も作っていないので、何時か・・・
この糸の様子を詳しくお見せ出来るようなものが無いので、是非それがわかる何かをと思っています。

インガーの作品を数点預かってきて、工房で販売しています
興味のある方は是非お出かけください

この後、体操グループ訪問の様子、リッタのお母さんの誕生日パーティーの様子、
最後に短い訪問をしたロンドンの様子を書きたいと思っています
早くしないとクリスマスになってしまいますね

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デンマーク旅行記 6 

インガーの手仕事を紹介しましょう

初めて会った頃は植物染色が主だったようですが、その後は化学染料も使ってきれいな色をたくさん染めています。その色使いがとても上手です

左から、初期に作った子供のセーターと帽子、
末の息子が小学生の頃にお母さんのために描いた絵(フォルダーの中に入っていた)
作品の一つ一つについて糸サンプル、試し編などを整理記録したインガーのファイル

お孫さんのために作ったセーター、マフラー、帽子、手袋のセット
大きくなって着れなくなって戻ってきて、次の出番を待っている
ファイルと試し編、色使いがきれいなカーディガンの写真

この模様は大昔に残されたデザインにヒントを得て自分で色をデザインしたもの
デザインに添って、糸を染め分け、手編み にしている。 糸は勿論梳毛糸で手紡ぎ

彼女のデザイン、特に色使いがとてもいい
そして、細部まで丁寧に仕上げている 

次回はノルディックバインディックをご紹介しましょう

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弾けるピアノ

先日ここで紹介した2重織りのピアノの鍵盤ですが
そっくりに見えたのに、実はとんでもなく間違っていました

おととい糸巻きを手伝いに来てくれたMさんが、これで弾いてみようと・・・
でも弾けるわけがありません 
今度は本物をよく見て、サイズを測ってやり直してみました

まだ途中ですが、これで弾けるでしょうか???

この2重織りと同じ日に紹介した12月の織と音楽のコラボレーションですが
周りの状況の足並みが揃わず、ちょっと時間をかけて調整したいと思っています
全ての事に時がある
それをちょっと立ち止まって、待とうと思います

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都会の様子

最近都内に出かけることが続きました
土曜日には都内を通過して千葉県市川で開催されている工房からの風を見に出かけました

様々な手仕事一つ一つに込められた、エネルギーがあふれるほど
織り友だちも出店していて、大いに刺激をいただきました
物の良し悪しは私には解りませんが、心が通じる暖かさがあったような気がします

その帰りに久しぶりにデパートの洋服売り場を歩いてみたのですが
とにかくモノトーンが多いのに驚きました
黒、黒白、グレーばかり、それに少し色が入る程度
レンガ色とターコイズ系の青、 きれいな色が色々有るのは下着売り場くらい

今日は、第20回東京国際女性映画祭のチケットを頂いたので、夕方から渋谷まで出かけ、
10時前の電車で帰ってきましたが、その中でも、気になるくらい黒が多い・・・
気温が下がって男性もスーツが多くなったこともあるけれど、黒や黒に近いものが多く
スーツでなくても、黒の上着、ニット。とにかく黒が多く、何だか変な感じがしました
昼間はもう少し色がたくさんありますが、
こんなにみんな流行に乗っているのでしょうか

手仕事をしようと思うとパソコンはメールチェック程度、
ブログを書き始めると、何も手仕事が出来ません

久しぶりの休みも、今日は朝から土などを買いに行って、植物の植えなおし・・・
水をちゃんとやれば、寒くなる前にビオラが大きな株になるでしょう
頭の中がいっぱいで上手く機能しない時は、単純作業が効果的でしょう

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デンマーク旅行記 5

インガーの暮らし

インガーの家に泊めてもらい、手仕事を教えてもらった6泊7日、リッタが通訳をしてくれました。でも言葉にならないことはいっぱい有ります。

インガーの紡ぎをしたいという私の希望に、彼女は実際やって見せてくれて、後は『自分でやってごらんなさい』と自分の事を始めます。途中で『どう?』と見にも来ません。心行くまで、自分で試す、やってみるといい、ということなのでしょう。 夢中になって梳毛糸紡ぎをしてみても、どうしてもうまく出来ない、『彼女はどうやっていたんだろう?』と思ったときには、身振り手振りを加えて、もう一度やって見せて欲しいと頼みます。快く見せてくれました。その間、じっと知りたいと思ったことに意識して集中して観察します。しばらくして『もういい?』と彼女。 OKと言うと、後はまた自分のことへ、そして私はまた一人で彼女の手つきを真似してトライの連続。 言葉で言ってしまうとこれだけですが、この環境がすばらしく心地いいんです。私がやりたいようにするのを彼女が楽しんでいるのが、空気で伝わってきます。この、デンマークの片田舎マメン(Mammen)の古い一軒家に滞在した6泊7日、それまで見聞きしたデンマークの教育、文化が実践されている事を体験しました。『あなたはあなたそのままがいい。それが私達もうれしい』そんなメッセージがインガーの生き方、そのもののような気がします。

紡ぎで毛を上手に送り出せないとき、次の毛の継ぎ足しがうまく出来ない時、双糸にする時に2本が均等にならない時、大きなカードを持って、慣れない大きさにうまく出来ない時、そんな、何かインガーのように出来ないな、と感じた時、思い浮かべる彼女のやり方は、羊毛をやさしく扱う姿でした。彼女が羊毛を慈しむような同じ思いを心がけると、何となく作業がスムーズになってきました。不思議ですね。

いつもしたいことを一杯持っているインガー、家事、料理も楽しみますが、それはとても合理的、生活もシンプルです。それまで会ったデンマーク人は、食事の後すぐ食器を洗い、布巾で拭き、磨いて台所をきれいに片付けます。一人暮らしが長いこともあってかインガーは、私達がいても、食器洗いは貯めて1日1回、もしくは次の朝、それも洗ったらラックに置いて乾かします。リッタが我が家でする様に後片付けを申し出たら、インガーは大喜びでした。手仕事する時間が欲しければ、自然にこうなりますね。とても親近感を持たせてくれる一コマでした。
毎日食べる黒パンを天然酵母を使って焼きます。ずっしり、重たい、栄養が詰まったパンです。薄く切ってチーズやレバーペーストなどとよく合います。

子供の頃に始めた編み物に夢中になり、それはインガーの大変だった時代も、彼女を支えてきました。3男3女6人を育て40代になって、紡ぎの本を見ていた頃、偶然道を尋ねてきた紡ぎ車を製作する人との出会いから手紡ぎを始め、誰に習うことなく、本から覚えた事を続けてきました。50代で夫を病気で亡くし、長い日々を一人で暮らす彼女の心を家族、友人とつなげ、支え、豊かにしてきたのは、手仕事と、庭仕事、手作りの暮らし。6人の子供達の中から、ノルウェーで暮らす3女が同じように手仕事の楽しみを受け継いだそうです。

すばらしい庭の花たちもご紹介しましょう。

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