使わなくなった織り機が流れてきました
随分前のさをり65cm幅の織機で、ろくろが1本2枚綜絖です
基本は平織をされているさをりさんですが、
最近は需要が出てきたからでしょう、4枚綜絖にするためのキットを作っています
高さがないので、4枚にするためにもう一段のろくろを吊るっても、バランスが崩れやすい
(これは実験済みです)
最近スプリング式の織機を作っているらしい~と聞いて、キットを購入
購入でお世話になったのはさをりの森所沢
息子が古い織機を全て解体、きれいにして、オイルを塗って、
私達が使いやすいタリフ仕様に手を加えました
スプリング式の下開口(ろくろ式と同じシステム)で6本踏み木
まず、私が使い勝手などを確かめるために織ってみます
この時はしばらく前からやりたいと思っていたマフラーの試作
タイアップの替えられるので、織り易く具合がいいですね~
この織機についていたのが3羽/cmの筬だったので
5/cmの綾織りをこの筬で試してみました
筬に経糸を2本・2本・1本の順で通します(1cmの3羽に5本)
織っているときはこんな感じ。均一ではありませんが・・・
巻き取るくらいの位置に来ると、均一に広がっています
洗うと、もっと解らなくなります~
これは綾織りだから出来ることで、
4羽/cmの筬を使って2本・1本・2本・1本に通して6羽/cmの物は良く使います
(糸の種類と密度によっては出来ないこともあるでしょう)
タリフの教室で多く使っているアッシュフォードのテーブルルーム
綜絖が上に動く(上開口)のタイプなので、通常板杼が織り易いのですが
幅が広くなると長い板杼は使いにくい・・・
でも上開口の織機は下の経糸が緩みがちなので、
小さな船杼では途中で経糸の間から落ちてしまったり
経糸をすくってしまって、織りにくい というのは経験された方がも多いでしょう~
こんな使い方はいかがでしょう
これもさをりさんの小さな軽い船杼
車がついてなく、軽いので立てて飛ばします~
タリフにいろいろな船杼がありますが、これが使いやすく人気です
ちなみにろくろ式、下開口の場合は経糸がピンと張られ、
筬の下に経糸が当たって平になるので船杼が使い易いです
船杼のために管に糸を巻くときはなるべく固く巻きましょう
糸の出方が織りのスピードに関係していますよ~
先日販売を始めた赤のチェックのキットもご注文頂き有難うございます
27日までにご注文頂いたものは年内に発送致します~
2015年 の投稿一覧
赤の大きなチェックを織って下さい~
『手織のためのスコットランドチェック』の本の表紙に使った
赤の大きなチェック、綾織りと平織、それぞれにマフラーとストールのキットを作り
ウェブショップで販売を始めました
綾織り 平織り
サイズをお選びいただけます
チェックの本136ページに掲載している、このチェックは
1リピートのサイズがとても大きい(Aブロック88本+Bブロック104本)ので
そのままマフラーサイズにしました
見本を織っていて気が付いたのは、中に入っている10本という青の部分
織る時に4の倍数になっていなくて織り難かったので
このキットでは10本を12本にしてBブロックは108本です
リピートを半端にならないように織るため
2重に撒いても足りるたっぷり長いマフラーになりました
ストールサイズはAブロックを加えて幅を広くしました (A+B+A)
これまで本の内容でお問い合わせ頂いた折りに
この赤のチェックのお話が何度か出てきました
初めてチェックを織る方にはちょっと難しいかもしれませんが
それでも、このチェックが織ってみたいという意欲が助けてくれるでしょう
是非お試しください~
本を通じて新しい方々との交流が始まり、嬉しいです~
チェックの魔法はやっぱり強い! 広がっています!~*~ スライドショーのお知らせ ~*~
スコットランドのツイード文化をこれまで撮りためた写真で紹介します
本の中には入れられなかったことや、産業革命前の布の写真など
織物に焦点を当てた内容です
日時 1月30日(土)
15:30~ 18:30~ の2回目
場所 清瀬市けやきホール会議室
会場の都合で申込み制とさせていただきます
申し込みは
お名前、連絡先、希望の時間 をブログ左にあるメールアドレスにお知らせください
費用1500円(会場費とスコットランドの関係機関への寄付)
赤のチェックのキットを作ります
9月に出版されたスコットランドチェックの本の表紙に使った
赤い大きなチェックが人気です~
まだ準備中なのですが、このチェックをキットにします
見本を織り終わったところで、これから洗います~
左が平織り 右が綾織り
あの本がきっかけで手織りを始めた方、チェックを織り始めた方
新しくお客さまになって下さった方や、問い合わせてくださった方
その方々が聞かせて下さった色々なことから、わかったことは
*表紙の赤のチェックが織りたいと思っている
*卓上機など平織りを織る織機で楽しんでいる方が多い
そんなことを考えているときに、これまで考えたこともなかったことを思いつきました
(これが先日のブログに書いたように殻が一つ取れたということです)
左右対称と言い続けてきたのに、これはチェックが大きいので1リピートです
でも半分に折って使うと、2通りの色で楽しめますね~
慣れない平織りも頑張って織りました
お正月休みにお試し頂ける様に、今週末には完成させ、販売できるようにします~
写真やテキスト担当の息子と頑張ります
今織っている服地とその後年内に仕上げる予定のストール・・・
ただでさえ用事が増える年末なのに、どうしましょう???
あっという間の4時間
久しぶりのお休み、といっても教室が無いだけで
自分の用事は色々ある・・・
そんな合間に生徒さんが友達と開いた作品展をちょっと覗き
手織りを楽しんだお二人のパワーを分けて頂きましたその後、いつも 『こんど会って話そうね~』 というばっかりだったtessileさんと
近くへ出かけていたmakikoと3人で早めの夕食を頂きながら、
止まらない話し・・・・
気が付いたらあっという間に4時間経過
出会って10年なのに、ず~っと、もっと前から友達だったような感じ
私より若いのに、いつも辛口に意見してくれるのがありがたい~
『タリフさん 随分変わったよね~』が嬉しい!
自分でも嫌になるほど型にはまった人間だったのが
少しずつ殻を崩し、より自由な発想へと広がってきたようだ
体力とがむしゃらになれる気力は峠を越して下り坂、
前ほどどんどん織れないし、さてこれからどうしよう・・・
色々な綾織り 糸セット販売のお知らせ
9月に出版した手織のためのスコットランドチェックの本と一緒に
タリフオリジナル冊子『色々な綾織り』が良く売れています
綾織りが解る冊子を目指して解説しているのですが、
お買い上げくださった方々のお役に立っているでしょうか?
この冊子を作り上げた丁度1年程前の作品展の折りに
掲載作品が織れる糸セットを用意しましたが、それがまだ手元に残っています
特にお勧めは杉綾で織るストライプで、不思議によろけて見えます
これは、かわいいストライブの包み紙をヒントに経糸を作り
偶然杉綾に通してあった補助糸につないで織機にセット、織りあがってみたら
不思議に縞がよろけて見えたのが始まりです~
このストライプが不規則なうえ、色数が多いので、経糸は整経済みです
いずれも在庫が無くなったら終わりです~
同系色のピンクは有りません
又緯糸は白をセットしていますが、緑系、青系は濃い色に変更することもできます
綾織りの集大成である、組織サンプルの糸セットもあります
これは、在庫が無くなってもご注文で用意させて頂く方針です~
ご注文はタリフのWebshopからお願いいたします
稀に、インターネットでのご注文を避けていらっしゃるという方がありますが
そんな時には直接電話などでご連絡下さい
※最近になってこの冊子の内容にちょっとした間違いなどが判明しています
申し訳ありません~
暖かいお別れ
札幌在住の母の弟、私の叔父が急逝し、両親の代わりに葬儀に行って来ました
(この写真はいとこのFBからお借りしました)
度々他の方の葬儀の裏方として活躍した叔父らしく
自分の葬儀についても既に全部書き記して牧師に託してあったそうです
叔父が愛した教会で、愛唱賛美歌を心をこめて歌ってくださった教会員の方々や
駆け付けた親族とも沢山の思い出を分かち合い、
みんな、全て神様の定めと心から受け入れるその信仰に
平安に満たされたお別れが出来ました
急なお休みに講習の日程を変更してくださった方々有難うございました
単糸で織るときの注意点
手織りのためのスコットランドチェックの本が販売されて2か月ほど
最近になって、問い合わせや糸のご注文を頂くことが多くなりました
今日、ラムウールの単糸で織り始めたけれど、
経糸が次々切れるということでお問い合わせを頂きました
単糸で織る時は少し注意が必要です
この糸は工業用に作られている糸ですから、簡単に切れる物ではないのですが
細くても切れない梳毛糸の糸とはちょっと違います
この糸は紡毛糸です
紡毛糸は比較的短いちぢれの多いタイプの羊毛を混ぜた状態で撚りをかけて糸にします
それに対し、梳毛糸は長く縮れの少ない羊毛を平行に並べて撚りをかけた糸です
繊維が長いので、切れにくく細い糸になります
タリフで扱っている3種類の糸は全て紡毛糸 織って縮絨する糸です
ラムウールの単糸、それを2本合わせた双糸(これがメイン)
それにツイード用単糸の3種類です
同じ単糸でもツイード用の糸は服地用ですから、そこそこ撚りもしっかりかかっています
ラムウールの単糸は言わば双糸のための単糸というところでしょうか
服地用というより、工場ではラムウールのマフラーやストールの生産に使用されています
単糸は少し伸びると、撚りが甘撚りになり切れやすくなります
そこへ経糸のテンションを上げるとすぐ切れてしまいます
なので、整経や機掛けの時になるべく糸を絡ませないように、撚りを取らないように
糸を触りすぎないようにする必要があります
絡んだ糸を何度も櫛掛けすると、その度に糸の撚りは取れて益々甘撚りになり、
切れる原因を作ってしまいます
1本はすぐ切れるのですが、束にすると強いので
糸が絡んだような時は束を持ってさばいてください
テンションをかけた状態で作業をすると良いと思います
タリフオリジナル冊子『千鳥格子のマフラーを織りましょう』で
このやり方の機掛けを丁寧に解説しています
タリフの教室では、双糸で基本を覚えたあと、細い糸は
まずカシミヤ(2/26)で細い糸に慣れ、
必要ならツイード用の糸でバック用の生地でも織って
それからラムウールの単糸を扱います
勿論、最初からトラブルなく織れる方もいらっしゃいます
切れてしまった時は別の糸を足しますが、
長めに用意して、綜絖から離れたところで、ほどけるように結びます
前にぴっぱてきた糸は少し撚り増しをして針で留めます
結び目が綜絖に近くなってきたら、元々の経糸が織っているところへ針で留められる長さになるまで
何度かずらして結びなおします
こうやって結び目を綜絖や筬でこすって再度切れてしまうことを避けます
経糸の張り具合も木綿やリネン、また絹を織られるようにピンピンに張らないでください
でもゆるすぎても絡みにつながりますから、ほどほど織り易いテンションを加減してください
と、今日はこんな内容の事をお知らせしました
その糸に合った扱い方をしてあげれば、大変ではありません
沢山切れるととても悲しくなりますね
大変でも糸始末をして洗うとわからなくなりますから、是非諦めずに仕上げて下さい~
以前の記事も合わせて参考になさってください
素晴らしい作品でした
きょうはホームスパン作家のすずきひろこさんの作品展に行って来ました
すずきひろこ WOOLの布たち展-8th
2015年11月20日(金)~11月24日(火)
11:00~18:00 最終日16:30
わたなべ画廊
埼玉県飯能市東町9-2
042-973-7615
初日、しかも始まったばかりでしたが、会場にはもう人がたくさん
知っている方々の顔も見えます~
作品一つ一つがとてもきれいな糸で丁寧に織られていて超完成度が高い!
強撚糸は自分ではしたことがないけれど、難しいと思います
それが、均一に撚りがかけられているので、きれいな布になっています
服地は杉綾と平織の2点
杉綾の方は紡績糸では出せない、
ふんわりしたでも芯がしっかりした味わいのある布です
早速お買い上げを決めた方がいらっしゃいました
凄い!
平織りの方は固めの毛質、
布になるまでローリングが大変だったとお話しされていました
張りがある布で、軽い着心地良いジャケットかな~
これほどの量の糸を紡ぐのはどれほど時間がかかるでしょう
一緒に行った娘が、かつて私が人に話していた
『糸を作るより、布を織りたかったからホームスパンには進まなかった』のが良くわかった~と
誰でも、こんなきれいな糸を作ることは出来ないのですから
適した紡績糸に出合った私はそちらを選んだ・・・
合っていたと思います~
完成度が高い作品を見せて頂いて、とても豊な気持ちになりました
有難うございます~
言葉で表現することが上手ではないので、
時間がある方は是非ご自分で実物を見にいらして下さい
久しぶりに電車でお出かけ楽しかったです
チェックの魔法にかかった~
書店で『手織りのためのスコットランドチェック』の本を見つけられ
速攻でチェックの魔法にかかったFさん
持前の行動力ですぐ小さなリジットを手に入れ、次の日には糸を買いに工房に来られました
次に糸を買いに来られた時に持っていたバック
20cm幅のリジットで織った布を手縫いで作られていますそして見せて頂いた写真
窓にかかっているカーテンも手作りのオリジナル
毎日1つずつ本に出ているチェックデザインを参考に織ったそうです
チェックの魔法は強力ですね~教室が休みの月曜日
娘makikoが頼まれて生徒さん方にフェルトの講習をしていました
手織りだけでなく手仕事を楽しんでいらっしゃいます~
出版記念の会
土曜日の夕方から工房と近くのレストランで本の出版記念パーティーをしました
これまだ沢山の経験をさせて頂いた生徒さん方、
時々の助言を頂いたり一緒に織を楽しんだ仲間
スコットランドへ一緒に行った方々、
編集など実際に本の制作に関わって下さった方々
ご都合が付かない方も有り、こじんまりした集まりになりました
皆さまとの小さな体験が積み重ねたアイディアの集大成の本ですから
心ばかりのお礼の気持ちが伝えられて嬉しかったです
この場に加わって頂けなかった多くの方々にもお礼を伝えたいと思います
有難うございました
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