2010年 の投稿一覧

小休止中です

毎日のぞきに来てくださる方々ありがとうございます

少しずつ旅の疲れが出たのか、暑さについて行かれないのか・・・
生活の中でもいろいろ続き、スコットランド旅行の報告が頓挫しています

工房で手織り講習をしながら、また年齢を重ねた母と話しながら
時に壁にぶち当たった娘と話しながら、
気がつけば自分の心と向き合うことに・・・

旅行報告再開に向けて充電中です
もう少しお待ちくださいね

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Turriffへ

シェットランドからアバディーン空港へ戻り
ホテルに預けたスーツケースを引き取り、レンタカーとタクシーでタリフに向かいました

手織工房の名前 タリフがスコットランドの街の名前というのはご存知でしょうか?
スコットランドの北東部、アバディーン州にある街で、私の第2の故郷です

アバディーンの市街地の北西に位置する空港から、さらに北西約50kmにあるタリフの街
『あ~また戻ってこられた・・・』と心の中でささやき、景色を楽しみました

タリフの街から5kg離れた所にある農場Ardmiddle Mainsに着きました
2001年から2005年まで、スコットランド手織りコースをしていたところです
その時と同じコテージに4泊します

今回の旅行では、家庭料理を頂く機会がないので、料理上手の奥さん、ケイトに
この日の夕食をお願いしてありました
ブルースとケイト夫妻、それに私の織りの先生デイビット夫妻も同席してくれて
家庭のもてなしを体験してもらう事が出来ました


         前菜

         メインコースはローストビーフとヨークシャープディング

         お食後はとっても甘いタルトとスコッチトライフル

とても美味しい食事を存分に楽しませて頂きました~
料理の味はもちろん、暖かいもてなしがとても嬉しい

このご夫婦は、お客さんのおもてなしが好きで、とても上手です
ブルースは8月始めに開催されるスコットランドで2番目に大きな農業際Turriff Showの事務局長、ほとんどボランティアに近いこの仕事を地域のために2人で一生懸命準備を進めています
このために忙しいのに、その様子を感じさせること無く、細やかにお客さんに気を配り
その場が楽しくなるような心遣いがとっても暖かいです
タリフの地域のリーダー的存在の彼らは、きちんとその役割も果たしてます

1年ぶりに会うデイビットは、ちょっと年取ったという印象
彼のデザインで織ったサンプルを持参して見てもらいました

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シェットランド最終日

2日半のシェトランドの滞在、お昼過ぎの飛行機に乗るために
ラーウィックから南端に有る飛行場に行く途中
カニンバラにあるShetland Desingerのウィルマさんを尋ねました

前日の博物館で『ウィルマさんはとても色使いが上手』と教えてくれたとおり
沢山ある作品はどれも模様の組み合わせ、色の組み合わせがとてもきれい

シェットランド博物館のユニホームになっているベストもウィルマさんのデザイン
館内の標識などの色とのコーディネートされていました


この工房では家庭用の機械編み機を使って作品を作っています
パターンを選びサイズを指定して、作ってもらう事もできますよ~
私のサイズが無く、このデザインのセーターを注文してきました

夏の終わり頃届くでしょうか・・・楽しみです

快く写真を撮らせてくださったウィルマさんのご好意に感謝
ここで、紹介させて頂きますが、画像の扱いは良心的にお願いいたします壁にサンプル編みが沢山飾ってありましたが、その中でとても興味を引く物がありました

前日Shetland Textile Working Museumで昔の手仕事を見ていた時に、受付をしていたラウラさんが『フェアアイルのニットはスペインの影響を受けている』と教えてくれて、意外性を感じていました。ちゃんと資料を読んでいれば、知っていたはずなのに・・・

そしてウィルマさんがその事をもう少し詳しく話してくれました。
『スペインの船が難破した時にシェットランドの人々がスペイン人を助け、スペイン人の持ち物の中にこのような模様があり、それに影響を受けてこのような編みこみをするようになった』なので最初の頃のデザインは、この写真の中央にあるもの、Armedaと呼ばれているそうです。というのが私が理解した事ですが、これは帰ってきてから世界の編み物の本を読み直してみたら、スペインの影響について触れてありました。しかし、これも一つの説として伝えられている事だそうです。

これにはもう一つ追加の情報がありました
ロンドンから帰国する前日に訪ねた30年来の友人、Susanにこの写真を見せて説明したら、すぐ『スペインのタイルの柄にこういうのがある。スペインの船というのはエリザベス1世がスペインの無敵艦隊を撃墜した時、逃げるルートを閉ざされた生き残りのスペイン船が北上して難破した船でしょう。エリザベス女王が岸壁に立って《 I am the King ! 》と言って戦った』と教えてくれました。彼女はスペイン語を勉強して若い時に英語教師としてチリに2年滞在、スペインも旅行で訪れたことがある。読書が好きで、いろいろな事を良く知っている。 意せずして私の中でつながったことがなんだか不思議でした。

最近とてもフェアーアイルが流行ってきていますが、輪針で円に編み前開きや袖繰りを切り離して編むやり方が、長い間シェットランドから門外不出で守られていた事をご存知でしょうか?
私が始めてスコットランドに行った30年くらい前にも、シェットランドの編み物の本を買ったのですが、それには、このテクニックについて何も書いてありません。長い間フェアーアイルニットはシェットランドの人々の生活を支える手仕事、そのテクニックを島内に留めるために、他の人に知らせることはしなかった。その後北海油田が開発され人々の暮らしが変わって手仕事で生活を支える必要が無くなり、衰退していった経緯を経て、今また手仕事が戻ってきているそうです。その変化の中で、シェットランドで学んだ日本のニッターさんが、広め始めたと聞いています。現在ではそれが効果をあげ、日本向けの輸出が増えているので、良かったですね。私は2001年に上田文子さんにこの話しを聞きました。

Tさんがしていた手織り講習で織ったマフラーを
色がとても良いとウィルマさんがとても誉めてくださいました


さてシェットランドの美しい景色と羊の写真で、シェットランド報告を終わりにして
スコットランド本土へ話しを移しましょう

        これはテクセルかしら?

        

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シェットランド2日目 午後も博物館へ

シェットランド2日目の午後、二つ目の博物館に行きました
ラーウィックの町外れにぽつんと立つ小さな建物の中です

Shetland Textile Working Museum
夏の間ずっと開催されているようです
古い手仕事の作品が沢山展示されていて、厳しい暮らしの中で人々がこつこつと働き
手を動かして作り上げたその情景が伝わってくるような展示でした

NEW from OLDという副題が付いたここの展示左側がOld右側が再現された最近の作品

どのくらいの年代のものなのか、書き留めなかったのでわかりません

でも、左の手紡ぎ手編みのレースを完成させるまで3年、右の最近のものは3ヶ月
どうしてこれほど違うかというと、左のレースを作った人は5人子供がいたかも知れず
家事に時間をとられ、加えて冬は充分な照明も無く手仕事をする時間が短い
それに比べ近代の暮らしは随分楽になっているというのでしょう

前日Jamison & Smithで単色の色が多くなってきて残念だと言ってしまったのですが
実は元々は単色が多かった事を発見しました
本当の事を知らずに言うべきではありませんでした
でも、色が混ざっていたほうが他の色とのブレンドが良いということが有り
複数色混ざっている毛糸がスコットランド製、特にシェットランドタイプの特徴と言われています

どんな人達が、誰のために編んだのでしょう・・・

私たちが手仕事を楽しむ仲間だと知って、いろいろな事を話してくれた博物館の人
その人も受付で空いている時間を使ってソックスを編んでいました
彼女が見せてくれた持ち運びに便利は二ディーノディー
半分の所がネジ式になっています

『週末はシェットランドの北の方に出かけて手織りをするの』と、楽しそうに話してくれました

彼女のお勧めは、Shetland Museum

一方通行と工事中で危うく迷子になりそうでした

ここでもテキスタイルを中心にゆっくり楽しみました

私の興味はやっぱりツイードが一番
ナチュラル色の暖かそうな布だったでしょうね
私は年代を書き留める事もせず、何を見てきたのでしょう・・・
なんだか見つけられた事でうれしくなってそのあたりの事が抜けてしまうのですね 
困ったものです

私たちがテキスタイルのブースを行ったりきたり
みんなで話しているのを博物館の方が興味深く見ていたようです
仲間の1人は自分で編んだフェアアイルのカーディガンを着ています
閉館時間近くなってショップを覗いていた私たちに1人が声をかけてくれました

『日本にも紡ぎやニットですばらしい人がいるのよ。是非会ってご覧なさい』
『もしかしてFUMIKO UEDAでは? 友人です! 彼女のクラスで習っている人も・・・』
『彼女、シェットランドで有名よ。私たちの手仕事をとても刺激してくれています』
2005年に開催した私のスコットランドチェック展に参加してくれた上田文子さん
シェットランドのコンテストで1位を取ったこともある人です

その後、是非この人を訪ねなさいと
Shetland Designerのウィルマさんを紹介してくださり
次の日の午前中に訪ねたいと計画していると話すと、
わざわざ電話で確認までしてくださいました

手仕事が繋げてくれる人とのつながりに不思議を感じます

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卓上機の収納棚

今朝は工房の話

3週間留守にした間に、息子がアッシュフォードの卓上機を収納する棚を作ってくれました

狭い工房に大きな織機が2台あり、他のスペースには
通常講習に使う織幅60cmの織機は一度に2台までしか出せません
折りたたみなので、置き換えて月ぎめ講習の方たちの織機を確保しています

という訳でより多くを収納できる棚を考えて作ってもらいました
確かにまとめて場所を取るのですが、収納台数が増えました

今まで置いていた大きな織機の後ろに1台、
外部でのワークショップ用の40cm幅1台を自宅においておけば
あと2台増やせるでしょう
これはお財布の中身と相談!!!

ちなみに今年のスピニングパーティーは9月12日(日)13日(月)で
その時に、40cmの織機を持って行って
チェックの小さな物を織るミニワークショップをします
織り終わったらその場で洗って、変化を体験して頂きます~
その為に2ブース確保、場所も決まって活動開始しています

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シェットランド2日目は博物館へ

シェットランド2日目の朝 1人で散歩に行きました
朝晩は随分寒く、ウールを着てマフラーして・・・でも手が冷たくなりました

宿の人に、近くでアザラシを見られるかもしれないと教えてもらったので
出かける途中で車を止めました

いました、いました、2、3頭がのんびりしている
やっぱりここは北極圏に近いですねぇ

この日は、車で2時間程島の北西部にある、Tangwick Haaという
シェットランドの昔の生活などを紹介している博物館に行きました

前日お昼を食べる所が近くになかったので
この日はラーウィックを出る前にスーパーで
パンとハムやサンドイッチ果物などを好みのものを
夫々買ってもって行きました
天気が良くて暖かければ、どこかでピクニックもいいのですが・・・

道路表示がよくされているにもかかわらず、細い道に入り迷子になりましたが
海のそばにポツンと1件だけたっている博物館に辿り着きました

それもこれを見なければ、判らない・・・ 

中の様子がわかるような写真を撮るのをわすれましたが、良かったら上記のリンクをご覧下さい。ここで一番興味をもった事は、一昔前(100年位前)の写真が説明といっしょに展示されている中に、海水に羊をつけるというものが有ったこと。博物館の方に聞いた所、海水に羊をつけて体についた虫を駆除したらしいとのこと。健康のためだったとも・・・ 何が本当なのかなぁ
どなたかもうちょっと詳しい情報をお持ちの方がいらしたら教えてください~

ピートを切り出して乾燥させて燃料にしていた、その為にみんな重労働をしていたという説明が沢山有りましたが、この獄寒の地にも、人は懸命に暮らしていたんですね。
多くの人が結婚をしてオーストラリアに移住したと記念写真の説明に書いてあります
ベターライフを求めてこの地を離れたのでしょうね

辺鄙な所にあるこの博物館も、月に60人ほどの人が訪れるそうです
やはり寒く、車の中でピクニックランチとなりましました
Tさんのクスクスとブルーベリー、私のミックスフルーツです

車を止めた目の前のフィールド ここに白い羊もいましたが、
ぐるっと回って隣のフィールドへ行ってしまいました
1列になって歩いていったのはカラードのアヒルたち

この後ラーウィックに戻り、前日Jamison & Smithで教えてもらった
Shetland Textile Working Museumに行きました

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シェットランド1日目 午後

シェットランド1日目の午後は、一番大きな街のラーウィックに戻り
もう一つのフェアアイル用の毛糸のお店Jamison & Smithに行きました
このお店は、海外に通信販売をしているところで
日本でも先生や個人が沢山利用しています

よく気をつけていなければ
気がつかずに通り過ぎてしまいそうなくらい目立たないお店でした

でも中に入は毛糸でいっぱい

まずは特価品コーナーから掘り出し物を探しました

私も手持ちのものを調べていったので、ナチュラルカラーのものを少し補充
特価品のところで、きれいな水色を少し・・・

最近イングランド、ヨークシャーの会社に所有が移り
その会社で紡績されているそうです
かつて沢山あったミックスの色が単色のものに変わり
なんとなく、シェットランドの糸らしくない・・・

でも後日博物館で見た古いニットは単色が多くありましたから
元々はそうだったのでしょう
でも、タリフで販売している糸もそうですが、
1本の毛糸にいろいろな色が混ざっていると他の色との組み合わせがとても良いですね
所有者が変わって色が変わってしまうのはなんとも残念でした

その日はネットで予約してあったB&Bを探して車でうろうろ
ネットでちゃんと調べたのに・・・
なかなか見つけられず、最後は車から降りて探してくれて見つかりました
6人一緒に泊まれる所は余り沢山ありませんが
私たちが泊まったのは、割りに若い夫婦が経営していました
沢山予約が入っているらしく、ダブルブッキングで
ツインを3部屋のはずが、ツイン2部屋とシングル2部屋になり
しかも1人はシングルを2泊目で部屋を移る事で決着しました

夕食も頼んであったので、ゆっくりした気分で初日が終わりました

食事が美味しかった??? 
   まあまあでしょう

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シェットランド1日目

スコットランド旅行から帰ってきて1週間
やっともとのリズムに戻りつつあるという感じ
昨日はしばらく縦糸をかける作業をして、自分を取り戻してきたようです
帰ってしばらくは、夢の中???
いろいろな意味でカルチャーの切り替えが必要なのでしょうね

工房を始めた時からの手伝ってくれている近所に住むMさんAさんと
2年半前から、『いつか一緒にスコットランドへ』と月々積み立てをしていました
Aさんはご家庭の事情で留守に出来ず、今回はMさんが参加

Mさんと工房で織りをしているIさんはフェアアイルを習っています
なので当然『シェットランドへ行きたい!!!』
アバディーンからは飛行機の便が良いので
旅行最初の2日半をシェットランドに行きました

着いたのは金曜日の早朝
シェットランド島南端のサンバラ空港は私たちのほかにほとんど人がいません
そこでレンタカーを借りて、いざ北上
まずSandnessというところにあるJamison へ


木がない!
見渡す限りの所 家もまばら、木がありません
羊を見つけては、車の後部から歓声が上がります
やっぱり、あっちこっちに羊がいる・・・
これはこちらをご覧下さい

小さな村にあるJamison
ここはシェットランドの羊の毛を紡績して、織り、ニットをしています


ここで生産されるニット製品の8割が日本に来ているそうです

ショップで興奮しまくったのは、想像できるでしょう
旅行の初日なのに、こんなに荷物を増やしていいの???
でも、やっぱり安いし、めったに来れないし・・・
日本人はとってもいいお客さんです

周りに家もなく
お昼は車で30分くらい走って教えてもらったカフェに辿り着きました

1日目にして充実した時間を過ごしました

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もう少し時間を・・・

スコットランド旅行から帰国して
毎日よく眠るのですが、まだ完全に復帰できていません
留守の間不便を掛けたので、ちょっと食事つくりを頑張ってみても
時間がかかる割りにたいしたことはで来ません

日曜から仕事も始まっています
9月のスピニングパーティーの準備もそろそろ始まり
旅行中の写真の整理もしています
ブログアップの準備も少しずつ進めているので
もうちょっとお待ちくださいね

それにしても、どうしてこんなにすぐ眠くなるのかなぁぁぁぁ・・・
まだ時差ぼけが抜けないのかな??

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帰宅しました

覚悟したほど蒸し暑くて困る事も無く、帰宅しました
今回の旅行では体力の低下もあるのか、疲れを感じる事が多く
行動も少なめ・・・ 

1人旅の難しさももちろんあるけれど、1人だったから扉を開いてくれる人たちとの出会い
知りたい事の答えが無かったり、予想以外の情報が入ったり・・・

全体を振り返ると、私が思っていたようにタータンやエステートツイードは画一的な条件の中だけにあるのではなく、それなりの歴史の上に、新たな方向性を持って生活に即した発達を続けていることが判ってきました

手仕事の点に焦点を当ててみれば、技術的には日本の方が数段上で、そのレベルでの疑問とかみ合う人との出会いはありませんでした。 当然ながら、スコットランドを含む英国での手紡ぎと手織りは生活の糧であり、私たち日本人がしているのは趣味の域に入ると改めて感じました。 

羊・毛糸・手織りが繋げてくれる人々との出会いがうれしく楽しかったです

飾り立てる事も無く、人と比べることもなく、
好きで楽しんでいるその人自身に触れられる恩恵を与えられました。

みなさん、手仕事を楽しみましょう

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