12月の手織りと音楽を楽しむ会の準備を進めています
音楽教室の先生との相談も進み、演奏者が決まってきました
そしてDM作りをしていますが、いつもながらパソコン操作で四苦八苦です
なんでも自分でやってみたい性分は何時になっても変らないでしょう
知っている方からすれば、あきれるほど手間をかけて遠回りをしているだろうと思いつつ
少ない知識をフル回転、またまた子供達に助けられています
リッタのミュージックルームからのお知らせです
来週の日曜日、11月18日のワンコインコンサートで、デンマークの教育についてお話致します。良く知られているフリースクールとその創始者グルンドヴィは日本の幾つかの学校や大学にも感化を与えています。
グルンドヴィが作詞した数々の歌を通して、私達デンマーク人が今尚それらを歌って喜びを得、若者がどのようにこの古い歌を楽しむか、どうして人々がコミュニティーソングをこれほどまで好むのか、お伝えしたいと思います。
11月18日、リッタのミュージックルームで
簡単なデンマーク語、英語、日本語でコミュニティーソングを歌ってみましょう
お待ちしています
グルトンヴィについてお知りになりたい方はこちらをご覧ください
初めての作品
デンマークで紡いできた糸で編んでいたベストが出来上がりました
この2・3日、思いながらもブログが書けなかったのは、最後のゴム編をしていたからです
手紡ぎの糸で編んだのは初めてでした
紡いでも単糸で織るので、様子が違いました
少々むら染めだし、糸が細かったり太かったり
でもそれを全て無視、それなりに編みましたが、形にはなりました
昨日は、夏に織ったカシミヤの服地の仕上げをしました
思ったより、いい風合いになり、色合いもよくなりました
少しずつ洗っていたマフラーもアイロンをかけて、まとめてスキャナーで画像保存しました
こんな仕事が、結構時間がかかって、面倒ですね
どちらかと言うと、記録を取る事はあまり得てではありません
2重織りのピアノ鍵盤も仕上げました
織りと音楽の企画も、演奏してくださる方との交渉が進み、段々具体的になってきました
お琴とピアノの合奏も出来そうです
デンマーク語講座第1回目
昨日は、リッタが朝日カルチャーセンターで初めてデンマーク語を教える日でした
帰ってきたときのリッタの第一声
『楽しかった』 日本語でした
『10日程前に受講者が6名なので、開講します。授業の用意お願いします』
と言うメールが担当者から来ていました
最低4名集まらないとできないと言われていたので無理かもしれない・・・
と内心思っていたので、良かったとほっとしました
そして2日前に用事で連絡を取った折に、8名になったとのこと
昨日行ったら、9名になったそうで、北欧人気でしょうか
若い人が約半分、皆さんとても熱心に、楽しくレッスンをしたようです
教室で日本人にデンマーク語を教えるのは初めてでも
長年の教師の経験があり、みんなの気持ちをひきつける術は抜群です
次回が楽しみ・・・
それと、このブログを読んでいてくださる方から電話を頂きました
来週工房を訪ねて下さるとのこと、つたないブログながら交流が広がって嬉しいですね
作品展のおしらせ
ホームスパンをしていらっしゃるJoyceさんの展示会
羊のちからです DMの写真がとても素敵です
詳しくはJoyceさんのブログから
都会にも自然が戻った?
今日はとてもいいお天気で夕方になっても、寒くなりませんでした
夕方ワンコインコンサートが終わってから、散歩に行きました
何時もリッタが歩くお気に入りのコースです
この間シラサギが居たと、黒目川沿いの道で川を覗いていたら
とても珍しい鳥を見ることが出来ました
色がとてもきれいなカワセミです
水面が時々光るので、小さな魚が飛び跳ねているようで、それをねらっているようです
随分待っていたら、水面めがけ飛び立ち、水の中を通過して、飛んでいきました
気をつけて歩いていったら、また居ました
この鳥がいると言う事は、水がきれいになったと言う事でしょうか
日が暮れるのも忘れて見とれていました
もう一枚の写真はしばらく前の我が家の窓
外に、2匹のヤモリが張り付いています
石垣島に行った折に家の中に居て驚きましたが、東京にも居たんですね
デンマーク旅行記 7
ノルディックバインディングを紹介します
北欧で、棒針編みが発達してくる前に、この技法で靴下を作っていたそうです
左:インガーが手紡ぎの糸で作って、底の部分に滑り止めのゴムのようなものをつけたもの
中:その一部分を拡大したもの
右:インガーが展示会をした時に見本に大きく作った糸のくぐらせ方
元々は糸をきつく引いて堅い風合いのソックスを作る技法でしたが
インガーは、これを自分で工夫して変え、
糸の引きをゆるくする事でふっくらした風合いのものを作っています
左:デンマーク製のブークレで三角ショールを作り始めたインガー
中:中々覚えられない私に、手取り足取り???
右:忘れてしまわないように、一つずつ写真を撮ってきました
糸のくぐらせ方で幾つかのパターンがあるようですが、今回は一番基本的なやり方だけ習ってきました。 『この先これをやりたくなったら、また習いに来るから』という約束をしましたが、どうなるでしょう。
この、ノルディックバインディングを使ってまだ何も作っていないので、何時か・・・
この糸の様子を詳しくお見せ出来るようなものが無いので、是非それがわかる何かをと思っています。
インガーの作品を数点預かってきて、工房で販売しています
興味のある方は是非お出かけください
この後、体操グループ訪問の様子、リッタのお母さんの誕生日パーティーの様子、
最後に短い訪問をしたロンドンの様子を書きたいと思っています
早くしないとクリスマスになってしまいますね
デンマーク旅行記 6
インガーの手仕事を紹介しましょう
初めて会った頃は植物染色が主だったようですが、その後は化学染料も使ってきれいな色をたくさん染めています。その色使いがとても上手です
左から、初期に作った子供のセーターと帽子、
末の息子が小学生の頃にお母さんのために描いた絵(フォルダーの中に入っていた)
作品の一つ一つについて糸サンプル、試し編などを整理記録したインガーのファイル
お孫さんのために作ったセーター、マフラー、帽子、手袋のセット
大きくなって着れなくなって戻ってきて、次の出番を待っている
ファイルと試し編、色使いがきれいなカーディガンの写真
この模様は大昔に残されたデザインにヒントを得て自分で色をデザインしたもの
デザインに添って、糸を染め分け、手編み にしている。 糸は勿論梳毛糸で手紡ぎ
彼女のデザイン、特に色使いがとてもいい
そして、細部まで丁寧に仕上げている
次回はノルディックバインディックをご紹介しましょう
弾けるピアノ
先日ここで紹介した2重織りのピアノの鍵盤ですが
そっくりに見えたのに、実はとんでもなく間違っていました
おととい糸巻きを手伝いに来てくれたMさんが、これで弾いてみようと・・・
でも弾けるわけがありません
今度は本物をよく見て、サイズを測ってやり直してみました
まだ途中ですが、これで弾けるでしょうか???
この2重織りと同じ日に紹介した12月の織と音楽のコラボレーションですが
周りの状況の足並みが揃わず、ちょっと時間をかけて調整したいと思っています
全ての事に時がある
それをちょっと立ち止まって、待とうと思います
都会の様子
最近都内に出かけることが続きました
土曜日には都内を通過して千葉県市川で開催されている工房からの風を見に出かけました
様々な手仕事一つ一つに込められた、エネルギーがあふれるほど
織り友だちも出店していて、大いに刺激をいただきました
物の良し悪しは私には解りませんが、心が通じる暖かさがあったような気がします
その帰りに久しぶりにデパートの洋服売り場を歩いてみたのですが
とにかくモノトーンが多いのに驚きました
黒、黒白、グレーばかり、それに少し色が入る程度
レンガ色とターコイズ系の青、 きれいな色が色々有るのは下着売り場くらい
今日は、第20回東京国際女性映画祭のチケットを頂いたので、夕方から渋谷まで出かけ、
10時前の電車で帰ってきましたが、その中でも、気になるくらい黒が多い・・・
気温が下がって男性もスーツが多くなったこともあるけれど、黒や黒に近いものが多く
スーツでなくても、黒の上着、ニット。とにかく黒が多く、何だか変な感じがしました
昼間はもう少し色がたくさんありますが、
こんなにみんな流行に乗っているのでしょうか
手仕事をしようと思うとパソコンはメールチェック程度、
ブログを書き始めると、何も手仕事が出来ません
久しぶりの休みも、今日は朝から土などを買いに行って、植物の植えなおし・・・
水をちゃんとやれば、寒くなる前にビオラが大きな株になるでしょう
頭の中がいっぱいで上手く機能しない時は、単純作業が効果的でしょう
デンマーク旅行記 5
インガーの暮らし
インガーの家に泊めてもらい、手仕事を教えてもらった6泊7日、リッタが通訳をしてくれました。でも言葉にならないことはいっぱい有ります。
インガーの紡ぎをしたいという私の希望に、彼女は実際やって見せてくれて、後は『自分でやってごらんなさい』と自分の事を始めます。途中で『どう?』と見にも来ません。心行くまで、自分で試す、やってみるといい、ということなのでしょう。 夢中になって梳毛糸紡ぎをしてみても、どうしてもうまく出来ない、『彼女はどうやっていたんだろう?』と思ったときには、身振り手振りを加えて、もう一度やって見せて欲しいと頼みます。快く見せてくれました。その間、じっと知りたいと思ったことに意識して集中して観察します。しばらくして『もういい?』と彼女。 OKと言うと、後はまた自分のことへ、そして私はまた一人で彼女の手つきを真似してトライの連続。 言葉で言ってしまうとこれだけですが、この環境がすばらしく心地いいんです。私がやりたいようにするのを彼女が楽しんでいるのが、空気で伝わってきます。この、デンマークの片田舎マメン(Mammen)の古い一軒家に滞在した6泊7日、それまで見聞きしたデンマークの教育、文化が実践されている事を体験しました。『あなたはあなたそのままがいい。それが私達もうれしい』そんなメッセージがインガーの生き方、そのもののような気がします。
紡ぎで毛を上手に送り出せないとき、次の毛の継ぎ足しがうまく出来ない時、双糸にする時に2本が均等にならない時、大きなカードを持って、慣れない大きさにうまく出来ない時、そんな、何かインガーのように出来ないな、と感じた時、思い浮かべる彼女のやり方は、羊毛をやさしく扱う姿でした。彼女が羊毛を慈しむような同じ思いを心がけると、何となく作業がスムーズになってきました。不思議ですね。
いつもしたいことを一杯持っているインガー、家事、料理も楽しみますが、それはとても合理的、生活もシンプルです。それまで会ったデンマーク人は、食事の後すぐ食器を洗い、布巾で拭き、磨いて台所をきれいに片付けます。一人暮らしが長いこともあってかインガーは、私達がいても、食器洗いは貯めて1日1回、もしくは次の朝、それも洗ったらラックに置いて乾かします。リッタが我が家でする様に後片付けを申し出たら、インガーは大喜びでした。手仕事する時間が欲しければ、自然にこうなりますね。とても親近感を持たせてくれる一コマでした。
毎日食べる黒パンを天然酵母を使って焼きます。ずっしり、重たい、栄養が詰まったパンです。薄く切ってチーズやレバーペーストなどとよく合います。
子供の頃に始めた編み物に夢中になり、それはインガーの大変だった時代も、彼女を支えてきました。3男3女6人を育て40代になって、紡ぎの本を見ていた頃、偶然道を尋ねてきた紡ぎ車を製作する人との出会いから手紡ぎを始め、誰に習うことなく、本から覚えた事を続けてきました。50代で夫を病気で亡くし、長い日々を一人で暮らす彼女の心を家族、友人とつなげ、支え、豊かにしてきたのは、手仕事と、庭仕事、手作りの暮らし。6人の子供達の中から、ノルウェーで暮らす3女が同じように手仕事の楽しみを受け継いだそうです。
すばらしい庭の花たちもご紹介しましょう。
デンマーク旅行記 4
梳毛糸と紡毛糸
梳毛糸の糸約300gを紡ぎ終わった後、先日工房で講師を迎えてスピニングの講習会をした折に習った英国の紡毛糸紡ぎを、させてもらいました。同じ毛で違う紡ぎ方をした場合、風合いにどれほど違いが出てくるのかにとても興味がありました。今回の原毛は、長さ、太さ、毛質がかなり混ざっていたために、同じ状態のローラグが出来なかったこともあって、紡毛糸紡ぎが成功する時も、沢山毛を食いこみ、とめて引っ張る時も、少しずつ毛を送り出して調整する時も・・・と試行錯誤の繰り返しでしたが、梳毛糸紡ぎと同じように双糸にして洗ってみたら、その差は歴然。 どちらも中途半端な技術のもの、もっと良い状態の紡ぎをして、比べてみたいというのが次の目標です。
25年くらい前に初めて訪ねた時には、カードをかけてローラグを作って紡いでいたので、このローラグをどのように紡ぐのかを見せてもらいました。結論、梳毛糸紡ぎと同じ。 撚りをかける前に手元の毛を広げてきれいに並べてから送り出していました。手紡ぎの教本を見せてもらいましたが、写真はリネンを紡ぐ写真がまず一番初めに出てきます。ボビンのそばに突き出た棒にリネンを紐で結び付けて底から引っ張り出し紡いでいます。インガーの紡ぎ車の写真を取りたいと言ったら、これが完全な形だといつもははずしていたこの棒をセットしてくれました。
こんなやり取りから、私は彼女の中に紡毛糸、梳毛糸の区別、こだわりが無い、それは北欧の傾向ではないかと気が付きました。麻が採れ、その手紡ぎから発展して行ったから、かもしれません。やがて麻が羊毛に代わり、でもテクニックはそのまま梳毛糸紡ぎに・・・ 隋分前に買った英国出版の織物の本の糸の所にはまず紡毛糸のこと、その特徴と扱い方などが書いてあります。英国は始めから服地を織る織物が発達して、紡毛糸で織り、縮絨して丈夫な服地にする文化が発展した結果の様に思います。
スコットランドのキースと言う所にある、タータン博物館で見た、紀元325年の一番古いタータンと言われるものは、こげ茶と白の綾織りのチェックでした。それに対し、デンマークの国立博物館の、昔の衣類の展示で見たのはこげ茶の無地でした。スコットランドに昔々どこかに、色を交互に入れてチェックを作る発想を得た人が一人!居たのかもしれません。北欧は、麻の延長で梳毛糸を紡ぎ手編みにして身につけることが発展した??? 私が知りえた少しの情報をかき集めると、こんな洞察が成り立つと思います。気候風土はスコットランドとデンマークは似ている様に思いますが、国の規模、人口、歴史、物の考え方、需要 など、夫々が微妙に関わりあって違うものに発展したように思いました。 現地で見てきたとはいえ、その量は少ないし、意図を持って旅行したわけではありませんから、もっともっと経験豊富は方が沢山いらっしゃるでしょう。でもスコットランドと北欧の織りや糸を比べた人は居ないかもしれない、とあえて裏づけの乏しい洞察でありながら、発信してみたいと思います。ご意見お待ちしています。
先日のスピニングパーティーでホームスパンの清野先生が私のブースに来てくださった折、私の紡いだ糸をお見せして私の体験をお話ししました。そこでとても有意義な事をお教えくださいました。 長年毛糸にこだわり続けて、英国一辺倒だった私の世界がデンマークへ広がり、『服地を織るということ意外は梳毛糸紡毛糸、こだわらなくてもいいと思うよ。ニットは自分が好きなら、どんな糸でもいいんじゃない?』という言葉に、もっと広がった様に思います。
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