昨年10月のチェック展が終わってから、少しずつ梳毛糸紡ぎをしていました
使った羊毛は、北海道白糠町の羊丸ごと研究所のサフォーク
洗わずに、古いカーダーでステープルを崩さずに毛を梳いてから
少しずつ丁寧に梳毛糸紡ぎにしました
一年置いてしまったので、油はべとべと、黄色くなっていました
単糸を2本あわせて双糸にしました
これが出来上がった、約500g1260mの糸
日曜日、少しまとまった時間が取れたので、洗いました
まず、60度くらいのお湯を発泡スチロールの箱に入れて、糸を浮かべました
油がきつかったので、すぐには沈んでいかないだろうと思ったのですが
お湯の上に乗せたらすぐスーーと沈んでいきました
さめないようにふたをしてしばらくつけておいて
その後お湯を代え、練りモノゲン3%で漬け置き洗い
ゆすいだら手にベトベト感が残ったので、もう一度練りモノゲン3%で短時間の漬け置き洗い
今度はすっきり落ちました
でも油が取れて糸がゆるんだら、2種類違う糸になりました
左のまっすぐは、一番最初に双糸にした糸
右は最後に双糸にした糸 かなりお疲れ、飽きていました
違いは、まず双糸にする時の撚りの不足だと思います
単糸の撚りは、双糸にする時に戻ろうとする撚りで少しゆるくなりますね
だから、ラーメンの麺みたいな方はまっすぐのより少し固めな感じがします
まっすぐの糸のほうがなんとなくうれしそう
乾いた糸を計ったら、400g 20%も減ってしまいました
比べるデーターもないのですが、こんなに減るとは思っていませんでした
次回への反省が残りました
(勿論紡いでいる時から自分でも感じていました~)
1.見切りスタートせずにきちんと毛を毛質で小分けにしてから始めるべし
(これは自分できちんとできないので、今後はbaruさんにお願いするつもり)
2.100g位を二つに分けて、単糸をボビン2つに紡ぎ、出来たら双糸にするべし
(少しずつなら飽きずに丁寧に双糸作業が出来るでしょう)
前にもチャンスはあったはずなのに、新しい発見と出会えて、うれしいですね
分かった時が、分かるべき時なのでしょう
『耳あるものは聞くべし』とは、文語聖書の中のイエスさまの言われた言葉
幼い頃、何で聞こえない事が有るんだろうと思いましたが
同じことを聞いていても分かる時と、耳にもはいらない時があるのですね
ちょうど今 チェック講習会のために梳毛糸紡毛糸の紡ぎ分けをbaruさんにお願いしてて
糸のことを色々お話しする機会があり、とてもいい刺激です
この糸は染めて、何か編みたいと思います 何時になるかな~~
梳毛糸と紡毛糸
地元でのチェック講習会の日程が近づいています
その準備のために、再度講習内容や資料の見直しをする中で
私の長年のこだわりである、梳毛糸と紡毛糸の比較材料を新しくする事を考えました
前回は手持ちの物で比較したため、梳毛糸は国産メリノの単糸
紡毛糸はデンマーク製の毛質が固めの双糸で織ったの物を使いました
でも、同じ羊毛で比べられたら、もっと説得力がある??と考えました
それは、手紡ぎできっちり違うやり方を覚えたことからの発想でもありました
でも、私の未熟な技術では、見慣れていない方を説得できるほどの物が出来ない
そこで、私が手紡ぎ知識と技術で尊敬している友人に
手持ちのチェビオットの原毛を送ってお願いしました
詳しくはこちらのブログ1 ブログ2 ブログ3 で
糸が出来たら、綾織の布にする予定です
一年のはじめに
新年明けましておめでとうございます
ご挨拶が遅くなりました
お年賀状を下さったみな様、ありがとうございました
思いつつも、こちらからお返事が出せないでおります
ごめんなさ~い
例年のことながら、両親の膨大な(600枚じゃ足りません)年賀状印刷を請け負うため
自分のことが後回しになり・・・
というより、珍しくこうしたいという思いが固められないまま時が過ぎます
今回の年末年始は、いろいろな意味でちょっと一息入れたい時だったようです
自分でも理由が分かりません
でも、したいと思うのはエネルギー補充になることだけ
羊の毛をいじっています
エネルギーを出す事は何も出来ない・・・・ したくない・・・・
そんな時は、ちょっと立ち止まって、一休みでしょう
自分でも気がつかない所で、何か重たいものを持ち続けているのでしょうか?
それが何なのか、自分と向き合う作業を続けるしかないでしょう
荷物が分かれば、下ろせばいい
下ろせるものならば・・・
とは言っても、頭の中じゃ、織りたい物のデザインはいっぱいあるし
チェック講習会向けて、構想はあれこれ・・・
マイペースでやらせていただきます
一年の終わりに
今年も、最後の日になってしまいました
思い出せば、いろいろな事が、次々と休む暇なく続き
全力疾走した感じで年末になりました
28日から休みにしたのですが、疲れが出て、何もしないで日が過ぎました
今日は、久しぶりに朝から台所で過ごし、チーズケーキと
おせちで私が担当する煮物を作りました
他の物はいつものように隣の母がしばらく前から作っています
工房を開いて丸6年が過ぎ、先日工房の賃貸契約延長手続きをしました
おかげさまで更新料を心配することなく、この時期を迎えられました
スコットランドの糸の販売を始めて3年半
この糸を楽しんでくださるファンが増え、今年一年で100kg以上の売上でした
手作業で100gに巻いているので、すごい労作でしたね
素人の商売から始まったこの糸の販売を
来年はもう少しレベルアップしたいと、スタッフ3人と相談しています
色の見直しやホームページの見直し、顧客管理の工夫・・・
インターネットをお使いにならない方々への情報伝達も考える必要を感じます
手織り講習も増え、チェック講習も動き始め
スコットランドチェックの知名度が上がり始めているようです
いつも夢中でした
チェック講習会、スコットランド旅行、スピニングパーティー出店、
スコットランドチェック展、そして工房での手織り講習
いつも全力で、120%出し切って楽しみました
その時々、その場所、場所で、沢山の方々に力を頂きました
たくさん、たくさん、た~く~さ~ん ありがとう
来年もしたいことが沢山あります
その一つ一つを、心をこめて実現させて行きたいと思います
四角から丸へ
最近、娘と話す機会が沢山あります
彼女はこれまでの沢山の辛い思い出を背負って
人を思いやる優しい気持ちと自分に正直になりたい気持ちの間で
悩み、傷つき、苦しい時を乗り越える為に
限りなく自分の中の真実を見つける作業をしています
ある時は肩をもんであげながら
ある時は、並んで座って肩をさすりながら
ある時はそっぽを向いたままお互いをさらけ出したり・・・
成長した彼女と出会える、ある意味うれしい貴重な時間です
自分の気持ちの整理が出来なくて、苦しんでいた彼女が
本心に気がついて、それに対処する力を得たようです
そんな中で思い出した自分のこと
学生時代、私は、『かくあらねばならぬ』の塊でした
『こうしましょう』 と言われれば 『できないのはダメ』
『これが良い事ですね』 と言われれば 『そうするのが当然』
出来ていないくせに、自分で自分の心を縛って
角がはっきり有って、何かと人に角を当てていたようです
子供が小さい頃 子供の同級生のお母様に
『まあ いいか も大事よ』 と言われました
自分が辛かったのでしょう、『そう思えるようになりたいな』と
思った事を覚えています
それが、子供が不登校という他人と違う道を歩くことになり
殻に閉じこもった子供と向き合う作業の中で
心の角が取れ、丸くなりました
(まだまじめすぎると言われますが、崩す余裕が無いだけです・・・)
自分でもその四角かった頃のことを忘れていました
丸くなり始めてからの母しか知らない娘にその話をしました
それを聞いて、一つの事を重く考えすぎずに通過点として
自分に正直になる方を選んだのでしょうか
自分から変わりたいと思えば、変われますね
ワッフル織り
1週間ほど前から、工房でワッフル織りが人気です
ずっと前に試しに織ったワッフル織りと2重織りが工房においてありますが
それを見た、Wさん Mさんが、次はこれ~ということになり
久々だったので、自分で試しを織りました
タイアップが出来る織機なら、順番に足を踏めば織れるようにできるのですが
ダイレクトタイアップしか出来ない織機では1段ずつ考えながら・・・です
時間があるときに、糸にもう少し張りがある梳毛糸で織ってみたいと思います
もうすぐ85歳
先日久しぶりに工房に来てくれた
年が明けると85歳になる Kさん
1日半かけて、2m近いロングマフラーを織り上げました
2年程前と織機が違い足の踏み方がちょっと違うので
毎回、1と2、2と3、・・・と考えながら
でもちゃんと綾織りの織り目を確かめながら織るので
平織りの足になっていたりすると、何か変だと気が付くのですね
さすが、長い間自力で手仕事をして来た方です
久しぶりに伺う若い頃の苦労話も心地よく伺いました
お手伝いは多いけれど、母と同じ年の Kさん
出来るだけ希望をかなえてあげたくなります
『特別サービスするけど、友達連れてこないでねぇ みんなには出来ないから・・・』
とお話して、今回の講習を終わりました
若いお孫さんのお嫁さんの喜ぶ顔が見えたのでしょうか
とてもうれしそうでした
やったぞ でもまだ作業半分
重い腰を上げて、前からしようと思って先延ばしにしていた事をやりました
それは工房の出納帳をつけることと、領収書の整理
売上伝票があり、領収書があり、一応分かるようにはなっているのだけれど
その気になってしなければ、整理が出来ない
気がつかないうちに、毎月の出入りが多くなり(ありがた~い)
頭の整理に時間がかかり、でも広げたらやってしまった方が・・・・
とこんな時間になってしまいました
少し先に進んだなぁ~~ えらいぞ!
でもまだ、パソコンでの帳簿入力作業が沢山残っています
トホホ 手仕事やりたいのになぁ
おかげさまで1月からのチェック講習会の申し込みが定員になり
締め切らせていただきます
それぞれ希望にあわせてオリジナルデザインを作るため
人数が多すぎても、中途半端になるので、考えていてくださった方申し訳ありませ~ん
チェックの魔法が広がっていくようです
もう一つうれしい事
工房の生徒さんの中で一番年長のKさんが寄ってくれました
ついでがあった時には顔を見せてくださったのに、しばらく音沙汰が無かったので、気になっていました
年が明ければ85歳というのに、『織りを覚えたい』という意欲満々
覚えられなくても、何にも不思議はありませんよねぇ
毎回初めての時と同じ様にお教えしています
新しく家族になったお孫さんのお嫁さんに上げたいというマフラーを織りに来ることになりました
フェルト講習会のお知らせ
予告をしながら日が過ぎて失礼しました
大学生でひとり暮らしの息子が帰宅、すっかり巻き込まれて
少々疲労がたまりました
でも楽しかったです
何より、さりげなく助け合う兄妹3人の関係がいいですねぇ・・・
フェルト講習会 in 清瀬 のお知らせです
随分長い間、フェルトが流行しています
作家さんも、本も次々世の中に出てきています
羊の毛を編み物や手織りより、簡単に形にする事が出来るからでしょうか
フェルト講習会 in 清瀬
初心者の方を対象に、ハンドメイド・フェルトの講習会を開きます。
羊毛の種類、扱い方、特徴を理解し、フェルトの技法で羊毛クラフトを
楽しんでいきたいと思います。
講師 なかむらいづみ さん
羊の原毛からフェルト作品をつくる、ハンドメイド作家。
アクセサリーや雑貨などの小物から、バッグやショール、
ベストなどの身に着けるものまで
染色や手紡ぎなども取り入れ、オリジナルのデザインで展開しています。
また、タペストリー、マットなどのインテリア・ツールも…
会場は清瀬駅から歩いて10分ほどの、市民会館で行います。
月1回 基本は土曜日ですが、予約の都合で日曜になることもあります。
現在2回までの日程が決まっています。
●第1回 1月30日(土)13:00〜17:00/4時間
●第2回 2月28日(日)10:00〜17:00/6時間(昼1時間)
講習費は初回(4時間)4,000円
2回目以降は6時間 5,000円
材料費別(持ち込み可)
1回目に2回目の課題説明をし、当日までに色や模様など
デザインを考えてきていただければ、と思っています。
サイズや形は同じ物を作っていただきます。
2回目以降、多少の用具が必要になりますが、100円ショップで買える程度のものです。
具体的なカリキュラムは、こちらをご覧ください。
問い合わせ申し込みは なかむらさんまで
メール inin-woo-loo@pp.em-net.ne.jp
チェックの魔法の粉
11月末頃から糸の注文に加えチェックキットの注文が多く入るようになってきました
そして今日届いたメールです
こんにちは。
チェックの魔法の粉の中で、12月ももう中盤なのに、年賀状もお掃除も出来ずにいるNです。
今日、たまたまブログを拝見しましたら、なんとビッグニュース!
札幌で、講習会!!
東京や名古屋の講習会を大変うらやましく思っておりました。
日時など、決定しましたら、ぜひぜひお仲間に加えてくださいませ。
楽しみにしております。
早速のメール、とってもうれしく、やる気を出させてくれました
ありがとうございます
今日は福祉センターの仕事が終わってから
上田文子さんののシェットランドレースとフェアアイルの作品展を見に行ってきました
電車1本で行かれるので、冷たい雨が降っていましたが苦にはなりませんでした
ギャラリーも駅から近いし・・・・
手紡ぎのレースヤーンで編んだシェットランドレースには、ため息が出ますね
今日の写真は無いのですが、2005年に清瀬でしたチェック展の時に
展示してくださった写真がホームページにあります
上田さんとの話で、スコットランドにホームスパンは勿論手織りをする人がいなくなりつつあるのと同様、シェットランドで、このような手仕事をする人、出来る人がどんどん少なくなり、お年寄りだけになっている事を知りました。 上田さんが体験してきたのと同じような事を見聞きする事が出来なくなり、又私がデイビットに教えてもらった事をもう習うことが出来ない・・・そんな時の流れが続いています
ホームスパンも、レースやフェアアイルも技術は日本人の方が上でしょう
でも、日本には無い何かが現地にはあると感じます
明日は、来年清瀬で開催予定の本格的なフェルト講習会についてお知らせします
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